気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

主菓子は「秋の山」で「さを鹿」の歌を

2017-10-29 15:13:33 | 主菓子とお干菓子
台風22号による雨、昼前には本降りになり、車で通り
過ぎた平城京跡の第一次大極殿も雨に煙っていました。

昨日から始まった第69回正倉院展もこの天候では、
待ち時間も館内の混雑もないそうで、致し方のないこと。

今朝の自宅稽古も急用でキャンセルに、致し方のないこと
頂いた時間で、小間の炉にも灰を入れました。
湿し灰ですので、灰が舞い上がらなくてよかった。

そして、ご苦労様だった風炉も来年までお休み、
念入りにお掃除をして仕舞うことが出来ました。

今日の雨に濡れたモミジ、これも風情が・・・。
昨日は晴れでこれからの季節、紅葉したモミジをみて
作った主菓子は『秋の山』と銘を、中に栗餡を入れました。
 
今日の庭、萩も花が散り雨に濡れた葉も紅葉しはじめ
花札の三役、『猪鹿蝶』をおもいおこさせます。
「萩に猪」「紅葉に鹿」「牡丹に蝶」

そういえば、昨日の土曜日の朝流れてきたMBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」万葉集 巻10 2145の歌は
秋萩の 恋も尽きねば さを鹿の
(秋芽子之 戀裳不盡者  左壮鹿之 
      声い継ぎい継ぎ 恋こそまされ
       聲伊續伊継  戀許増益焉)
「秋萩の花がまだ十分恋しい季節なのに牡鹿の
 鳴き声が次々と聞こえてくる。
 その声を聞いていると恋心がつのってきた」という歌に。

春日山原始林の中をねぐらにする、さ(接頭語)お(牡)鹿、
これから恋の季節で、宵から明け方近くの静寂の中
突然聞こえる牡鹿の鳴き声は、遠くまでよく響き渡りますね。
実は牝鹿を呼んでいるのですが・・・
さらに万葉人はこれを一歩進め妻問している歌としても。
現代日本人としてこのような感性も持ちたいものですね。

それにしても昨今の男性国会議員、小池牝鹿の鳴き声に
呼び寄せられた牡鹿達、決めたのは自分でしょうに。
責任転嫁、何を言いたいのでしょうかね。
「牡丹に蝶」夢で蝶となっていた男性国会議員なのでしょうか
この先が思いやられますね。