(1)発売から2年間で25万冊も売れた「もしもの時に役立つノート」(コクヨ)は、購入者の半分を20~50代が占める。30代、40代は、「気になっている」けれど、高齢者のように公証役場や弁護士を利用するほど「切羽詰まっていない」。そこに潜在需要があるとみて、30代、40代を対象に開発した解説書付き「遺言キット」は、2009年発売以来、10万セットを超えるヒット商品となった。
キット利用者から、生活の細かいことももっと沢山書き込みたい、特にインターネットの発達で増えた形のない情報も含むものを、といった声が多く寄せられた。コクヨは、ユーザーリサーチを行い、普段は日常生活の備忘録として使いながら、「もしもの時」にも役立つエンディング・ノートを開発した。インターネット関連の項目を多数盛り込んだ。
東日本大震災後、エンディング・ノートを防災袋に入れる人が増えた。従来は「もしもの時」というと死のイメージだったが、震災後はもっと広がった。【岸田裕子・コクヨS&T社員】
(2)30代、40代の女性を主なターゲットにしたエンディング・ノートもある(集英社が今年10月に発売)。この「Never Ending Note ~未来に残すエンディング・ノート~」は、Facebook 上に立ち上げた「編集委員会」に参加した1,400人の女性たちの意見を採り入れながら作成された。ノート全体の半分近くが、今の自分について記すページで、「これからやりたいことリスト」「私のベスト10」「ハッピーデイズ」「私の宝物」といった項目がおしゃれなレイアウトで浮かぶ。
明るいノートにしたかった。大切な想いを伝え、大切な人と永遠につなぐという意味でネバーエンディングなノート。これを書いても死ぬわけではなく、自分を整理することで、第二の人生を見つけてもらってもよい。【萱島治子・集英社女性誌企画編集部編集長】
以上、記事「人生の整理と「もしもの時」に」(「AERA」2012年11月26日号)に拠る。
*
以下、「AERA」2012年11月26日号に折り込みの「エンディング・ノート練習帳」から、項目のみ抜粋する。
(1)自分について・・・・自分の基本的なプロフィルについて記す。
名前/フリガナ、生年月日、血液型、電話番号、住所、本籍
(2)自分史・・・・これまでの自分史と、これから自分がやりたいことを書く。
子どものとき、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代、80代以上
(3)もしもの時の連絡先・・・・親戚、友人、知人。いつの段階で連絡してほしいか、も記す。
氏名、住所、連絡方法、関係、いつ知らせるか(入院時・葬儀時、etc.)
(4)私の幸せ、お気に入り・・・・大切にしたい思い出、大好きなものを自由に書く(写真や絵で飾ってもよい)。
(5)資産
(a)預貯金
金融機関・支店名、種類、口座番号/Web用ID、名義人、備考(用途・サービス内容)
(b)保険・・・・生命、傷害、自動車、火災、etc.
保険会社・種類、記号番号・被保険者名・契約者名・保険金受取人、内容(連絡先・担当)
(c)年金
①公的年金
種類(国民・厚生・共済・etc.)、基礎年金番号
②私的年金・・・・企業年金、個人年金、etc.
名称、証券番号、連絡先
(6)ローン・・・・住宅・自動車・教育・知人からの借入、etc.
借入先、内容・連絡先、決済口座、完済日
記入日
(7)クレジットカード・・・・普段使うカードとあまり使わないカードに分けてもよい。
カード会社、カード番号・Web用ID、紛失時連絡先、備考(用途・年会費、etc.)
記入日
(8)不動産・・・・登記簿謄本(全部事項証明書)を見ながら書く。
種類(土地・建物・共同住宅etc.)、所在地、登記の内容・持ち分・抵当権・etc.
記入日
(9)有価証券・・・・現在の評価額について記しておいてもよい。
銘柄・証券会社名、口座番号・Web用ID、名義人、連絡先、備考
記入日
(10)その他の資産・・・・貴金属類、絵画、高級時計、ブランド品、ゴルフ会員権、etc.
記入日
(11)パソコン・携帯電話・・・・誰にどう処理してもらうか(<例>配偶者にブログを保存してもらう。送受信メールをすべて削除する)。
(a)パソコン
メールアドレス、ID・パスワード、もしもの時にどうしてもらいたいか
(b)携帯電話
契約会社、電話番号・メールアドレス、名義、もしもの時にどうしてもらいたいか
(c)Web上のサービス利用
利用サービス、メールアドレス・ID・パスワード、もしもの時にどうしてもらいたいか
(12)医療・・・・もしもの時に判断しなければならない家族の負担を減らすために。
記入日
(a)告知について
病名だけ告知してほしい、病名も余命も告知してほしい、告知してほしくない、etc.
(b)延命措置・尊厳死について
延命措置してほしい、延命措置してほしくない、etc.
(c)臓器提供・献体について
臓器提供も献体も希望しない、臓器提供・献体・アイバンクなどに登録している、etc.
(d)医療について誰かが判断しなければならない場合、意見を尊重してほしい人
名前、連絡先
(13)介護・・・・介護者とのコミュニケーションを図るため、食べ物や服装など自分の希望を書いておいてもよい。
記入日
(a)介護をお願いしたい人や場所
自宅で家族と、自宅でヘルパーなどプロの手で、病院や施設に入りたい(希望の病院・施設)、特に希望がない、etc.
(b)介護費用
自分の預貯金などから、保険に加入している(保険会社・連絡先)、特に用意していない、etc.
(c)介護について誰かが判断しなければならない場合、意見を尊重してほしい人
名前、連絡先
(d)財産管理をお願いしたい人
任意後見人を決めている(契約内容)、配偶者、子ども(名前)、etc.
(14)葬儀や墓の希望
<例>宗教、会場、費用、喪主、戒名、遺影、香典、葬儀で使いたい音楽、棺に入れてほしいもの、希望の墓、墓の継承者、etc.
記入日
(15)相続の希望・・・・法的効力を持たせるには遺言書の作成が必要。法定相続人は誰かを知っておく。
記入日
(16)大切な人に伝えたい私の想い
○○さんへ、○○さんへ、○○さんへ
↓クリック、プリーズ。↓
キット利用者から、生活の細かいことももっと沢山書き込みたい、特にインターネットの発達で増えた形のない情報も含むものを、といった声が多く寄せられた。コクヨは、ユーザーリサーチを行い、普段は日常生活の備忘録として使いながら、「もしもの時」にも役立つエンディング・ノートを開発した。インターネット関連の項目を多数盛り込んだ。
東日本大震災後、エンディング・ノートを防災袋に入れる人が増えた。従来は「もしもの時」というと死のイメージだったが、震災後はもっと広がった。【岸田裕子・コクヨS&T社員】
(2)30代、40代の女性を主なターゲットにしたエンディング・ノートもある(集英社が今年10月に発売)。この「Never Ending Note ~未来に残すエンディング・ノート~」は、Facebook 上に立ち上げた「編集委員会」に参加した1,400人の女性たちの意見を採り入れながら作成された。ノート全体の半分近くが、今の自分について記すページで、「これからやりたいことリスト」「私のベスト10」「ハッピーデイズ」「私の宝物」といった項目がおしゃれなレイアウトで浮かぶ。
明るいノートにしたかった。大切な想いを伝え、大切な人と永遠につなぐという意味でネバーエンディングなノート。これを書いても死ぬわけではなく、自分を整理することで、第二の人生を見つけてもらってもよい。【萱島治子・集英社女性誌企画編集部編集長】
以上、記事「人生の整理と「もしもの時」に」(「AERA」2012年11月26日号)に拠る。
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以下、「AERA」2012年11月26日号に折り込みの「エンディング・ノート練習帳」から、項目のみ抜粋する。
(1)自分について・・・・自分の基本的なプロフィルについて記す。
名前/フリガナ、生年月日、血液型、電話番号、住所、本籍
(2)自分史・・・・これまでの自分史と、これから自分がやりたいことを書く。
子どものとき、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代、80代以上
(3)もしもの時の連絡先・・・・親戚、友人、知人。いつの段階で連絡してほしいか、も記す。
氏名、住所、連絡方法、関係、いつ知らせるか(入院時・葬儀時、etc.)
(4)私の幸せ、お気に入り・・・・大切にしたい思い出、大好きなものを自由に書く(写真や絵で飾ってもよい)。
(5)資産
(a)預貯金
金融機関・支店名、種類、口座番号/Web用ID、名義人、備考(用途・サービス内容)
(b)保険・・・・生命、傷害、自動車、火災、etc.
保険会社・種類、記号番号・被保険者名・契約者名・保険金受取人、内容(連絡先・担当)
(c)年金
①公的年金
種類(国民・厚生・共済・etc.)、基礎年金番号
②私的年金・・・・企業年金、個人年金、etc.
名称、証券番号、連絡先
(6)ローン・・・・住宅・自動車・教育・知人からの借入、etc.
借入先、内容・連絡先、決済口座、完済日
記入日
(7)クレジットカード・・・・普段使うカードとあまり使わないカードに分けてもよい。
カード会社、カード番号・Web用ID、紛失時連絡先、備考(用途・年会費、etc.)
記入日
(8)不動産・・・・登記簿謄本(全部事項証明書)を見ながら書く。
種類(土地・建物・共同住宅etc.)、所在地、登記の内容・持ち分・抵当権・etc.
記入日
(9)有価証券・・・・現在の評価額について記しておいてもよい。
銘柄・証券会社名、口座番号・Web用ID、名義人、連絡先、備考
記入日
(10)その他の資産・・・・貴金属類、絵画、高級時計、ブランド品、ゴルフ会員権、etc.
記入日
(11)パソコン・携帯電話・・・・誰にどう処理してもらうか(<例>配偶者にブログを保存してもらう。送受信メールをすべて削除する)。
(a)パソコン
メールアドレス、ID・パスワード、もしもの時にどうしてもらいたいか
(b)携帯電話
契約会社、電話番号・メールアドレス、名義、もしもの時にどうしてもらいたいか
(c)Web上のサービス利用
利用サービス、メールアドレス・ID・パスワード、もしもの時にどうしてもらいたいか
(12)医療・・・・もしもの時に判断しなければならない家族の負担を減らすために。
記入日
(a)告知について
病名だけ告知してほしい、病名も余命も告知してほしい、告知してほしくない、etc.
(b)延命措置・尊厳死について
延命措置してほしい、延命措置してほしくない、etc.
(c)臓器提供・献体について
臓器提供も献体も希望しない、臓器提供・献体・アイバンクなどに登録している、etc.
(d)医療について誰かが判断しなければならない場合、意見を尊重してほしい人
名前、連絡先
(13)介護・・・・介護者とのコミュニケーションを図るため、食べ物や服装など自分の希望を書いておいてもよい。
記入日
(a)介護をお願いしたい人や場所
自宅で家族と、自宅でヘルパーなどプロの手で、病院や施設に入りたい(希望の病院・施設)、特に希望がない、etc.
(b)介護費用
自分の預貯金などから、保険に加入している(保険会社・連絡先)、特に用意していない、etc.
(c)介護について誰かが判断しなければならない場合、意見を尊重してほしい人
名前、連絡先
(d)財産管理をお願いしたい人
任意後見人を決めている(契約内容)、配偶者、子ども(名前)、etc.
(14)葬儀や墓の希望
<例>宗教、会場、費用、喪主、戒名、遺影、香典、葬儀で使いたい音楽、棺に入れてほしいもの、希望の墓、墓の継承者、etc.
記入日
(15)相続の希望・・・・法的効力を持たせるには遺言書の作成が必要。法定相続人は誰かを知っておく。
記入日
(16)大切な人に伝えたい私の想い
○○さんへ、○○さんへ、○○さんへ
↓クリック、プリーズ。↓