2010/10/15up全ページ目次 |
ADHD児を叱っても無駄 |
ADHD児を叱っても無駄だ。
効果がない。
これは、発達障害対応の本には再三述べられている。
ほめなければならない。
当然、根拠がある。
先日紹介させていただいた『ADHDに気づかない大人たち』でも触れられている。
この本には57か所のドッグイヤーをつけた。
252ページで、これだけ折り目をつける新書は滅多にない。
僕は「折り目の大きさ」で、重要性の差をつける。
「折り目の先端の向き」を、そのページの大事な表現がある方向に向ける。
初読では、折り目だけをつける。
線を引きながらだと、読むスピードが落ちるからだ。
『ADHDに気づかない…』は40分ほどで読める良書だ。
再読で、シャーペンの線を引く。
この時折り目の向きが役に立つ。
そして、折り目の大きさを変える。
同時に、(ほめる理由)(原因)など頭注を書き込む。
三回見直す本は、ごく稀である。
頭注をつけた部分を書き写す(パソコンに打ち込む)ためだ。
『発達障害に気づかない大人たち』 (祥伝社新書)
を一度目は自分に似ていて吹き出しながら読んだ。
再読、三読して書き抜いて、この本を買った幸運に感謝した。
■ADHD児をほめるべき理由■
『ADHDに気づかない大人たち』から書き抜き。
(1)『手のつけられない子 それはADHDのせいだった』の著書メアリー・ファウラー
ADHDの人に自尊心が育ちにくい理由
1 成功体験を積むことができない
2 周囲の評価が低い
3 「できるのにやらない、怠けている」と誤解されやすい
4 無理解な親や教師から過大な期待をかけられる
5 できたりできなかったりと症状が変動する
(2)脳機能障害
自尊心を司る前頭葉から基底核・線条体に至る
「報酬系(ドーパミンを分泌して快感を高める神経系)」
という部位が未発達で、自己像・自尊心が低くなりやすい。
(3)『ADHDの子どもたち』(金剛出版)著書マーク・セリコウィッツ
彼らの自尊心の低い理由として、
失敗を繰り返すため周囲の評価が低いことのほかに、
やはり脳の報酬系の未成熟をあげています。
(4)夫婦の場合
いままで気づかなかった長所などを見つけたら、
「へえ、すごいね!」と褒めてあげましょう。
発達障害のある人は、素直ですから、
褒められると能力をさらに発揮するようになります。
■その他のほめる理由■
■発達障害の基礎 紙芝居92-130
ADHD生徒を叱らない・なぜなら叱っても無駄だから
なぜ無駄なのか……
■発達障害の基礎 書き抜き等②
ADHD児の■症状をさらに悪化するケース■
強く非難したり叱責したりすると言った指導により、次々と引き起こされる、
「失敗する→叱責される→落ち込む→失敗する→叱責される→落ち込む」
の負の連鎖は、ADHD児の症状をさらに悪化させてしまうからである。
追いつめることが、深刻な、反抗挑戦性障害、行為障害といった、
二次的問題を呼び起こしてしまう。
■発達障害の基礎 ADHD教育講演会1
(3)心理療法の原則
★「ADHDの子どもは、いつも叱られている。特に学校の先生からは。」
② ほめる形でチェックする。
→だめな子には注意しないでいい。
→望ましくない行動は無視する。
◆ということに効果があると知っていてやるのと、
知らないで無視するのとでは大違い。
■発達障害(1)ほめられたことがない
ADHD児は
① 根気もやる気もない。
② 何かを最後までやりきったことがない。
③ だから、達成感を得たことがない。
④ だから、ほめられたことがない。
⑤ だから、ますますやる気をなくす。
⑥ できることも投げ出すようになる。
■発達障害の基礎 書き抜き等①
ADHD児に対して
まず大切なのは「ほめること」。
なぜなら、行動のレパートリーが狭いから。
何かを禁止されると、代わりになる「良い行動」をとることができない。
■ブログ内発達症対応リンク■
発達障害の基礎 定義・授業対応等①
ADHD児を叱っても無駄
発達障害・掲示物を黒板周りに貼ってはならない
発達障害の基礎 発達障害研修会感想2006年度
発達障害の基礎1・ADHD特徴と褒める事
発達障害の基礎2・ADHD低い自己評価と不安
●発達障害中学(1)ほめられたことがない
(2)一度に一つのことしか覚えられない
(3)筆箱の中には必要なものだけを
(4)筆箱は定期的にチェック
(5)片付けるってどうすること