作成日2011年10月26日
中学国語指導案・少年の日の思い出・女中で突然討論に突入しひとコマ半延々と続いた
前回『少年・・・』に入り読み聞かせて終わった。
今日は登場人物を流してあらすじをみっちりやる予定でいた。
予定通り無駄な人物が削られ、同一人物が絞られ、話が女中に及んだ。
「女中は削るべきだと思う人」
三分の二ほどが手を挙げた。
台詞のないただ階段を上がってきただけの人物だ。
「残すべきだという人」
二人だけが手を挙げた。
理由を言わせ、さっさと登場人物に「残す」と僕が断じて進むはずだった。
残してのちに「僕」の心の動きを追うときに使おう。
残すという二人が理由を言う。
反対意見に手がぞろぞろと挙がる。
どうしてそうなったかまだわからないが、授業の残り半分は「指名討論」になって意見が出続けた。
今日は二時間続きの日だ。
ひとコマの最後に、
「次の時間もやりますか!!!」
と生徒が言う。
「や、やります。もちろんやります」そんな予定はまったくなかった。
論議を闘わせた男女が教卓の周りに来て言い合っている。
僕に質問する。よく聞くと、
「緊張して足が冷たくなった」
「震えた」
と言う。
僕は板書を見つめて、止めるか続けるか腕を組んで考えた。
ふたコマ目に入ると僕はまず、主役、対役だけを確定した。そして、
「一度やった指名なし討論にしようか」
と言い、発表の隊形を作らせた。
指名なし討論の前に、人数を確認した。女中を登場人物に、
「残す=17人」
「残さない=7人」
だった。
討論前に「残す」に手を挙げたのは二人だけだった。
ひとコマ目の討論で既に逆転現象が起きていた。
「女中を登場人物に残すか残さないか。始めなさい」
あとで考えて気づいたが、ノートチェックのない討論だった。
生徒は勝手にメモするか、メモなしで立ち上がり明解な発言を繰り返した。
どういうこと?
だから、発言者は24人のうち11人だけだった。
11人が繰り返し文章を論拠に「反論」を展開した。
こうなったらもうどうしようもない。
全員発言するのは不可能だ。
両論を聞きとるだけでも大変だ。
脳味噌が回転し続ける。
授業後の感想は、楽しかった、が並んだが中には「こわかった」というのもあった。
討論が深く進んだのは、論客のうち二人が意見を変えたことからもわかった。
「最初は、残さないだったんですけど、残すのかなと思いました」
二人ともそう言うと変化の論拠を述べた。
授業が終わる確か数分前に切った。
「えーーーー!!!」
「言いたくて言えなかったことをノートに書きます」
挨拶抜きにして授業を終え、書き続ける何人かの生徒を待った。
『少年の日の思い出』には討論のネタは山ほどある。
「女中は登場人物か」
で二時間近く討論になって、いったいこれからどうなるのだろう。
中学国語指導案・少年の日の思い出・女中で突然討論に突入しひとコマ半延々と続いた
前回『少年・・・』に入り読み聞かせて終わった。
今日は登場人物を流してあらすじをみっちりやる予定でいた。
予定通り無駄な人物が削られ、同一人物が絞られ、話が女中に及んだ。
「女中は削るべきだと思う人」
三分の二ほどが手を挙げた。
台詞のないただ階段を上がってきただけの人物だ。
「残すべきだという人」
二人だけが手を挙げた。
理由を言わせ、さっさと登場人物に「残す」と僕が断じて進むはずだった。
残してのちに「僕」の心の動きを追うときに使おう。
残すという二人が理由を言う。
反対意見に手がぞろぞろと挙がる。
どうしてそうなったかまだわからないが、授業の残り半分は「指名討論」になって意見が出続けた。
今日は二時間続きの日だ。
ひとコマの最後に、
「次の時間もやりますか!!!」
と生徒が言う。
「や、やります。もちろんやります」そんな予定はまったくなかった。
論議を闘わせた男女が教卓の周りに来て言い合っている。
僕に質問する。よく聞くと、
「緊張して足が冷たくなった」
「震えた」
と言う。
僕は板書を見つめて、止めるか続けるか腕を組んで考えた。
ふたコマ目に入ると僕はまず、主役、対役だけを確定した。そして、
「一度やった指名なし討論にしようか」
と言い、発表の隊形を作らせた。
指名なし討論の前に、人数を確認した。女中を登場人物に、
「残す=17人」
「残さない=7人」
だった。
討論前に「残す」に手を挙げたのは二人だけだった。
ひとコマ目の討論で既に逆転現象が起きていた。
「女中を登場人物に残すか残さないか。始めなさい」
あとで考えて気づいたが、ノートチェックのない討論だった。
生徒は勝手にメモするか、メモなしで立ち上がり明解な発言を繰り返した。
どういうこと?
だから、発言者は24人のうち11人だけだった。
11人が繰り返し文章を論拠に「反論」を展開した。
こうなったらもうどうしようもない。
全員発言するのは不可能だ。
両論を聞きとるだけでも大変だ。
脳味噌が回転し続ける。
授業後の感想は、楽しかった、が並んだが中には「こわかった」というのもあった。
討論が深く進んだのは、論客のうち二人が意見を変えたことからもわかった。
「最初は、残さないだったんですけど、残すのかなと思いました」
二人ともそう言うと変化の論拠を述べた。
授業が終わる確か数分前に切った。
「えーーーー!!!」
「言いたくて言えなかったことをノートに書きます」
挨拶抜きにして授業を終え、書き続ける何人かの生徒を待った。
『少年の日の思い出』には討論のネタは山ほどある。
「女中は登場人物か」
で二時間近く討論になって、いったいこれからどうなるのだろう。