神田駿河台 葡萄酒場 ICHIGOYA イチゴヤブログ

イチゴヤは神田駿河台の水捌け土地の土地の南向き斜面に
ひっそりとたたずんでおりました。

ワイン会

2018-05-05 14:37:00 | ワイン



すっかりと恒例となりましたブルゴーニュワインを
こよなく愛します「昆布泥棒の会」が厳かに開催されました

すっかりとマニアックな催しとなっておりますが
ただただ、ワインのみの求道者、快楽と愉悦の模範囚のお集まり
定点記録のように記します


乾杯と〆は「シャンパーニュ」ということがお約束でした
しかも「熟成」というワードも大切なお友達
今回のテーマが「2005年」と「2006年」というお題でした

まずは、セドリックブシャールさんの「Roses de Jeanne」
畑違いで2015年と2014年の飲み比べ

15年はトースト香が心地良く、軽いライムのような清涼感でしっとり
14年は逆にアプリコットの優雅な風味でどっしり
RMの生産者の厳かな精神性を感じるような風格でした




そして白ワインから、ちょっとこの会には珍しく「サンセール」仏
あるレストランが閉めることになり、そこのセラーに眠っていました
2005年のソービニオンブランはすっかりと「たくあん香」
古漬けのような、穏やかな酸がしみじみときいていまして和みます




「ムルソー」で2006年、生産はルモワスネでオスピスで村名AC
やわらかい、温めたばたーの風味、たおやかな豊満なボディ
思わずなめらかな女体を連想するのは男性だけの思考でしょうか
長い余韻が去りゆく後ろ姿を、ひきづるようで切なくなります


お約束のように「シャンボール」が空きます
ロベールアルヌの村名で’06
シャンボールはエレガンスですね
果実と熟成のニュアンスがとても良いバランスで、落ち着きます



「モレサンドニ」オリビエジュアンのプルミエ(1級)2005

軽快な渋み、溶け込んだ酸味、適度なミネラル
畑はクロドタールとボンヌマールに接するというだけで
もうお腹いっぱいです。グランキュリクの片鱗垣間見せますね



「ミッシェルグロ」のロマネのプルミエ「ブリュレ」2005
きちんと「お出し」の風味は熟成のピノノアールの証し
肉感的で魅惑的なお誘いに負けっぱなしは、ロマネの真髄かと
「リシュブール」の隣の畑という退廃的な風味もちゃんと・・・

ここで、「DRC」の退廃について会話がはじまりました
味わいとか風味のことです、ワインにおける退廃という表現は
たぶん最上の讃辞に等しいとロマネコンティを例にとりながら。

開高健と村上龍も言ってますが、ワインの真実としての
憂鬱とか退廃とか少しだけの欲望、
それとひとかけらの狂気、が、あるときワイン一杯の
グラスの中に真実のように浮かび上がる様で
いろんな風景や情景を呼び起こすのが
こんなワインであったりするようです
ロマンチックですよね



そしてグランクリュでおおとりは「クロドブージョ」2006
「ミッシェルグロ」というブルゴーニュのスタンダード的存在
にしても、ただただ「エロス」です
ミュジニーの畑に近いそうなので
ミネラル豊かで張りの有るボディが見事で肉感に溺れます
やはりグランキュリュの凄さ、まざまざと見せつけられました
スタンダードの裏切らないクオリティも心地良い限りですね




あらめてワインが好きに、なります夜でした・・・・