TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

過去の話

2012-01-05 23:34:52 | Weblog
写真業界の、いや世界の巨人、KODAKが倒産寸前の状態にあることが報道されています。
誰でも知ってるKODAKブランドだけに、その存在が危機に瀕しているという現実には恐ろしさすら感じます。
小生も鉄関係から写真が趣味でありました。まだほんの子供だったころ、当時写真のフイルムといえば、フジカラーかサクラカラー。KODAKはまだ輸入品オンリーで少々割高でしたが、英語の表示しかなかったフイルムの箱には、意味わかんないなりの憧れがあったものです。就職活動では当時のKODAKの日本法人も候補にしてたな。その後も勤め先の関係もあって写真撮るのに使っていたフイルムはほぼKODAK一辺倒だったですし、コダクロームやエクタクロームなんかも使って素人なりにいろいろ実験的なこともやったものです。ま、とにかく写真のKODAK、世界のKODAK、あって当たり前の身近な存在だっただけに、永遠に続くことに何ら疑問がない会社だと思ってましたよ。ところが気がつけば、富士フイルムは化粧品やら健康食品やらの会社になってしまっているし、サクラ→コニカはもう会社の原型をとどめず写真事業からは完全撤退。そして、最後の砦であったKODAKが…とうとう苦境に陥っている。もちろん倒産寸前とはいえ、それが即KODAKブランドの終焉を意味するものではないのだけれど、もはや社会的にその存在を否定されようとしている。まさにこの10年、たかだかこの10年…における写真のデジタル化の進展が、KODAKという恐竜を滅亡させ、化石に仕立てようとしているのです。映画だってそう。写真の世界に比べれば息長くフイルムの時代は続いていたけど、ここにきて3D映画の大流行とともにフイルムを使わないデジタル映写が一般的になりつつある。3D映画にしたって、もう流行はそろそろ下火になりつつあるという話もあるけど、結局デジタル映写への流れは止まることはない。時代の流れは本当に恐ろしいもの。フイルムという素材なんてものはもう過去の話。

話は飛びますがCD。今やCDの生産額は全盛期の半分以下になっているそうで。でも当時に比べれば音楽を聴く人が減った、ということでもないはず。写真のデジタル化におけるフイルムとはまた違う意味で危機的な状況にあるといえます。写真という文化はデジタル化によって更に大衆化・用途の多様化を促進することでむしろ進化したとも言えますが、音楽という文化は…デジタル化の副作用としてむしろ衰退しつつあるといえるのです。音楽の生産という行為がフイルム製造のように過去の話、という時代になるのでしょうか。
そんなことになっては絶対にいけないと思いますよね?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする