BLONDIE

CM見ていて昔の記憶が蘇ることってよくあるよね。
TOYOTAの車のCMで使われているBLONDIEの「HEART OF GLASS」。
取り立てて当時BLONDIEが好きだったということはなかったけど、代表的な曲はもの凄い印象に残っている。この「HEART OF GLASS」、「CALL ME」、「THE TIDE IS HIGH」、そして「RAPTURE」…。逆に言えばこの4曲くらいしか知らないのだけど。でもやっぱりCMで「HEART~」が流れた時には瞬間的にこの曲だ、BLONDIEだ!ということはわかりましたね。で、そこで他の曲も思いだされてくる。「CALL ME」はBLONDIEの代表的なロックンロール。同時に「THE TIDE IS HIGH」を聴いた時に抱いた違和感。ディスコチックなロックンロールとはまた全然違うもっちゃりとした雰囲気に、当時はなんだこりゃ?と思ったもの。そして「RAPTURE」。これも途中から訳のわからん喋りが入ってくるし。当時としてはこの一貫性の無さに、中心人物であるDEBORAH HARRYが好き勝手にわがままやってるんだろうな～くらいの印象しか持たなかったものです…。
だけど、それなりの知識が入ってきている今、思えば「THE TIDE IS HIGH」はレゲエだったんだ、ということに気付くし、「RAPTURE」はRAPというジャンルをメジャーにした最初の曲らしいということも。(そういやSNAKEMAN SHOWの「咲坂と桃内のごきげんいかがワントゥースリー」もこの曲によく似てるよね）その意味では当時はBLONDIEって、DEBORAH姉さんを盛り立てるためだけにあったビジュアルオンリーのアイドルバンドだと誤解してたんだと思う。でも実際にはこの主要な4曲を聴いただけで、その多彩な音楽性というものに驚かされるのです。セックスシンボル的存在であったDEBORAH HARRYの音楽以外の面での多彩な話題もあって、どうしても音楽性は二の次みたいな評価になってしまいがちだけど、当時台頭してきた商業ロックとは趣向を異にする独特な個性を持ったバンドだったんだな、と思うんですね。
MADONNAのデビューが1982年。ほぼそれと時期を同じくしてBLONDIEは解散、音楽界のセックスシンボルの立場もDEBORAHからMADONNAに交代してしまったことにより、その後あまり話題にもならなくなってしまったようですが、BLONDIEは再結成して現在も活動しているようですし、このCMをきっかけにまたBLONDIEというバンドが見直されるといいですね。