趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
JR東日本 松島海岸駅発行 東京都区内ゆき 片道乗車券2態
前回エントリーで、東海道本線品川駅で発行された仙石線陸前富山駅ゆきの経由表記の異なる2態の乗車券を御紹介いたしましたが、今回はその帰路の乗車券についても同じような発券方法を試みてみました。
2024(令和6)年5月に、JR東日本仙石線の松島海岸駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。青色JRE地紋の指定共通券紙が使用された、指定券券売機で発券されたものです。
乗車経路は往路と同一で、途中の仙台駅から東京駅までは新幹線を利用するというものです。
御紹介の券は、東京駅で新幹線を降りたあと、東京駅で下車するという設定で発券しています。
2枚目の券もJR東日本仙石線の松島海岸駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。
乗車経路は1枚目の乗車券と同一で、途中の仙台駅から東京駅までは新幹線を利用するというものです。
ただし、こんどは東京駅で新幹線を降りたあと、東京駅で下車しないで東京都区内の他の駅まで普通列車等の在来線に乗車するという設定で発券しています。
この結果、誤取消防止符号である「C56」は同一ですが、1枚目の東京駅で下車する設定の乗車券の経由欄は「仙石・仙台・新幹線」だけの表記になり、2枚目の東京駅から普通列車等に乗換える設定の乗車券の経由欄は「仙石・仙台・新幹線・東京」と、新幹線から在来線に乗換をする駅として東京駅が記載されています。
JR東日本 品川駅発行 東京都区内から陸前富山駅ゆき 片道乗車券2態
今回のエントリーで、拙ブログは3,000件目の更新を迎えました。2006年9月15日に立ち上げてから18年間、我ながら長続きしたものだと思っています。今後とも拙ブログをよろしくお願いいたします。
2024(令和6)年5月に、JR東日本東海道本線の品川駅で発売された、東京都区内から陸前富山駅ゆきの片道乗車券です。
青色JRE地紋の指定共通券紙で発券されたもので、指定券券売機で購入したものです。
素直に東京駅~仙台駅間を新幹線とし、仙台駅から先は仙石線という至ってシンプルな券になります。
2枚目の券も同じく2024(令和6)年5月に、JR東日本東海道本線の品川駅で発売された、東京都区内から陸前富山駅ゆきの片道乗車券です。
双方とも「C12」の誤取消防止符号が同一で、乗車券区間および経路、運賃は同じように見えますが、経由欄の表記が、1枚目の券は「新幹線・仙台・仙石」になっていますが、2枚目の券は「東京・新幹線・仙台・仙石」となっており、微妙に異なります。
どちらの券も効力は同一ですが、1枚目の券は発駅を東京駅として発券し、2枚目の券は東京駅および上野駅以外の東京都区内の駅を発駅として発券したものになります。
1枚目の券は東京駅が発駅とされたことからいきなり新幹線が経由になっていますが、2枚目の券については東京都区内の各駅から東京駅まで行くという行為が含まれているため、新幹線乗車駅である東京駅が経由欄に表記されています。
ちなみに、どちらも中央本線のある駅から乗車していますが、自動改札機ではエラーになること無く入場し、東京駅でもエラーになること無く新幹線の中間改札を入場することが出来ています。
JR東日本 辻堂駅発行 品川駅ゆき 普通乗車券・普通列車グリーン券 一葉券
いままで数回に亘り、国鉄東京印刷場管内で使用されておりました普通乗車券と普通列車グリーン券の一葉券を御紹介いたしてまいりました。
前回エントリーでも申し上げました通り、国鉄末期に登場した一葉券は、地紋等を変更しながらJR化後も使用されていましたので、御紹介いたしたいと思います。
1988(昭和63)年5月に、東海道本線の辻堂駅で発行された、品川駅ゆきの普通乗車券・普通列車グリーン券の一葉券です。
若草色JRE地紋のA型大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
前回エントリーで御紹介いたしました、国鉄末期の様式を再掲いたします。
JR化後の券と比較いたしますと、地紋が変更さらえたことと、若干ですが乗車区間の表記が下に下がり、空いたスペースのところに「ロ東」の符号が追加されているのが分かります。その分、下の部分が詰まったような印象を受けます。
JRになった以後も辻堂駅など、需要があるものの、窓口に端末の入っていない駅に設備されていたようですが、管理人は「税1割共」の表記の入っていない券を見たことがありませんので、確かではありませんが、平成に入って通行税が廃止される前には姿を消してしまったのではないかと思います。
JR東日本 大金駅発行 宝積寺駅ゆき片道乗車券
1988(昭和63)年9月に、JR東日本烏山線の大金駅で発行された、宝積寺駅ゆきの片道乗車券です。
桃色JRE地紋のB型相互式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
御紹介の券は営業キロ12.7km、運賃計算キロ14.0kmという自社完結の短距離区間の乗車券であり、また、前回エントリーで御紹介いたしました「他社関連」型の乗車券でもありませんが、敢えて相互式で設備されていました。
これは、同区間が「大金(たいきん)を積んで宝が積もる」という語呂合わせの縁起にあやかって発売された「縁起きっぷ」になっていることから設備されていたものです。
同駅は直営駅でみどりの窓口も設置されていた駅でしたが、2008(平成20)年に無人化されて出札窓口が廃止されています。その後も烏山線は同駅から烏山駅間がスタフ閉塞式であったことから運転扱いを行う輸送係の運転取扱い業務のみをする社員が配置されていましたが、同区間が特殊自動閉塞化されてCTC化されたことから、2013(平成25)年を以て運転取扱い社員の配置は終了し、駅員無配置の無人駅になっています。また、同時に構内に設置されていた自動券売機も撤去されてしまっています。
JR東日本 ◯社 小田原駅発行 吉原駅ゆき 片道乗車券
1987(昭和62)年8月に、JR東日本東海道本線の小田原駅で発行された、JR東海吉原駅ゆきの片道乗車券です。
桃色こくてつ過渡期地紋のB型相互式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
発行された小田原駅の窓口は小田急電鉄線との乗換改札口に設けられた精算窓口で、出札業務が小田急電鉄側に委託されているため、発行駅名が「◯社 小田原駅」となっています。
小田原駅から吉原駅までは東海道本線で営業キロ57.4kmの区間になりますが、途中にJR東日本とJR東海の境界駅である熱海駅を越して行きますので、他社関連の乗車券となり、マルス端末であれば「(2-タ)」となる区間になります。
そのため、収受された運賃を両社で分配する必要があることから、同区間の乗車券は金額式とはせず、区間を指定した相互式券になっていました。
JR九州 多久駅発行 180円区間ゆき片道乗車券
1991(平成3)年10月にJR九州唐津線の多久駅で発行された、同駅から180円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色JRK地紋のB型金額式大人・小児用券で、門司印刷場で調製されたものです。
同駅は1899(明治39)年に唐津興業鉄道(後の唐津鉄道)莇原(あざみばる)駅として開業し、国有化されて唐津線の所属になり、国鉄民営化後にJR九州の駅になった歴史があります。
しかし、2008(平成20)年に周辺の土地区画整理事業によって駅は移転し、従来の木造駅舎は橋上駅舎化された新駅舎になり、昔日の面影はありません。
国鉄時代の1983(昭和58)年に駅員無配置駅になり、出札業務は委託化されていましたが、2020(令和2)年に出札業務の委託は終了し、終日無人駅化されています。
JR西日本 富山駅発行 高岡駅まで 往復乗車券
1988(昭和63)年10月に、北陸本線富山駅で発行された、同じ北陸本線の高岡駅までの往復乗車券です。
桃色JRW地紋のA型大人・小児用券で、大阪印刷場で調製されたものです。
裏面です。券番と発行駅名の他、下車前途無効の文言があります。
高岡駅は高岡市の中心駅で、富山市に次いで、富山県内第2の都市になります。中心地間の距離も20km程度であり、比較的往来が盛んな区間であることが推測されます。
そのためなのでしょうか、窓口には高岡までの往復券の設備がありました。この券は旅客の利便性を考えて設備されたのが始まりと思われますが、同区間は富山地方鉄道がバス路線を運行しており、復路をバスの便に奪われないようにするため、敢えて往復乗車券を設備していた可能性があります。
JR東日本 三厩駅から180円区間ゆき 片道乗車券
1987(昭和62)年9月に、JR東日本津軽線の三厩(みうまや)駅で発行された、180円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色国鉄過渡期地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
裏面です。売上精算をした際の赤鉛筆が付けられていますが、同駅では、同時に駅名小印を押印していたようです。
同駅は、御紹介の券が発売された当時は「みうまや」駅という読み方でしたが、1991(平成3)年に漢字は変わりませんでしたが、読み方のみ「みんまや」駅に呼称改称されています。
その後、2019(平成31)年4月末に、最後まで通票閉塞区間であった津軽線の新中小国信号場~同駅間がCTC化されたことによって同駅での運転取扱い業務が終了したため、同年6月には無人化されてしまっています。
また、2022(令和4)年8月の大雨によって線路設備が被害を受けており、それ以降、蟹田駅から同駅までの間について、列車の運転が運休になっています。
同年12月に、JR東日本は復旧する場合には最低でも6億円の費用が掛かる見通しを明らかにし、廃止の可能性を含めて年明けより自治体と協議を開始することを発表しており、今後同駅まで旅客列車が運転される見通しは立っておりません。
JR東日本 龍ケ崎市駅から牛久駅ゆき 片道乗車券
2020(令和2)年3月に発行された、JR東日本常磐線の龍ケ崎市駅から牛久駅ゆきの片道乗車券です。
青色JRE地紋の85mm券で、特殊指定券紙を使用した指定席券売機券で発行されたものです。管理人の地元の最寄駅にあります券売機で購入しておりますので、発行駅名は伏せさせて頂いています。
龍ケ崎市駅はもともと佐貫駅という駅でしたが、この券が発行された2020年3月14日に龍ケ崎市駅に改称されています。しかしながら、隣接したところから発車する、関東鉄道竜ヶ崎線の佐貫駅は、現在も改称されないままになっています。
こちらは改称最終日に発行された同区間の片道乗車券です。同じ券売機で購入しておりますが、発駅が佐貫駅になっています。
JR東日本 ◯委 鹿島サッカースタジアム駅発行 東京山手線内ゆき片道乗車券 ~その2
前回エントリーで、JR東日本(◯委)鹿島サッカースタジアム駅で、有効期間が2日間の時代に発行された東京山手線内ゆきの片道乗車券を御紹介いたしましたので、今回は当日限り有効に変更された以後の券を御紹介いたしましょう。
2010(平成22)年8月に、JR東日本(◯委)鹿島サッカースタジアム駅で発行された、東京山手線内ゆき片道乗車券です。
桃色JRE地紋のA型一般式大人・小児用券で、こちらも千切り式常備軟券になります。
再掲いたしますが、前回御紹介いたしました、有効期間が2日間の時の券になります。
地紋の色が明らかに異なりますが、有効2日の券については「発売日共2日間有効」「東京山手線内 各駅([山]表示駅)下車前途無効」という文言がありますが、当日限り有効に変更になった後には、「発売当日限り有効」「下車前途無効」に変更されています。東京山手線内以外の駅でも途中下車ができなくなったことから、「東京山手線内 各駅([山]表示駅)下車前途無効」の文言は無くなっています。
また、東京近郊区間内を重複しなければ途中の乗車経路は問わなくなったことから、経由の表記が削除されています。
« 前ページ | 次ページ » |