国鉄 往復乗車券の反転地紋

国鉄時代の昭和42年、熱海駅で発行された湯河原駅ゆきの往復乗車券です。


  



熱海駅・湯河原駅共に有名な温泉地を控えた駅であり、湯治客が頻繁に行き来したのでしょうか、常備往復乗車券が設備されていました。



昭和40年代前半までの国鉄の往復乗車券は、往路用(ゆき券)と復路用(かえり券)の地紋が異なっており、復路用の地紋が反転された印刷になっていました。


  



地紋の反転部分を拡大してみました。


反転していても双方の輪郭は合致しており、白抜き部分のみが反転していることがわかります。



このような例は私鉄の往復乗車券でも見られます。
特に、現在でも硬券を発売している会社では、往路と復路の地紋に違いがあるようです。



  



小田急電鉄は硬券の発売は終了しておりますが、かつて新宿駅で発売されていた往復乗車券です。


こちらも地紋が往路券と復路券で色が変わっています。



  



やはり、地紋を拡大してみました。


たしかに往路券と復路券で色目が異なっています。
しかし、国鉄のそれとは違って反転させているのではなく、地紋はそのまま、うっすらと同系の色をつけているようです。



  



こちらは上信電鉄の往復乗車券です。


やはり地紋を拡大してみましょう。



  



小田急同様、往路券と復路券の地紋は同じですが、復路券については何か他の印刷が重ね刷りされているように見えます。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )