関西急行フェリー 丸亀航路乗船券

昭和62年3月に関西急行フェリー(現・小豆島フェリー)丸亀代理店で発行された丸亀航路下津井港ゆきの乗船券です。

   


水色関西急行フェリー自社地紋の半硬券になります。


   


地紋を拡大してみますと、錨を中心として「関西急行フェリー」という文字が書かれた地紋であることが分かります。


   


裏面です。
この券は本来は途中で身投げすることなく「無事に上陸しましたよ」という意味で上陸の際に係員に引き渡すこととなっていますが、記念に戴きたい旨を申し上げましたところ、いとも簡単に「どうぞ」と戴くことができました。


同社丸亀航路は昭和50年3月に運航を開始し、金比羅宮に近い地方港のある丸亀港と本州側の下津井港を結び、下津井港では平成3年1月を以って全線廃止となってしまった下津井電鉄と接続することによって宇野線茶屋町を連絡する、本州からの金比羅参りルートとして利用されました。
もともとこの航路は江戸時代のころから金比羅参りの航路という由緒ある航路であったようですが、国鉄が宇高航路に鉄道連絡船を就航させたため、本州四国連絡のメインルートから外れてしまい、平成11年8月には廃止されてしまっています。


管理人はまだ本四備讃線が開通していなかった頃、四国の鉄道を楽しんだ後に下津井電鉄に乗車して東京へ帰ろうと考えてこの航路を利用しました。丸亀港は鉄筋3階建てのフェリーターミナルのある典型的な地方港といった感じでしたが、下津井港は丸亀航路と下津井電鉄の連絡がメインといった感じの小さな港で、プレハブしかない寂しい「船着き場」でした。
かつては備前岡山の南の玄関口として北前船が寄港したり、金比羅参りの渡し船への港であったりと賑わっていたようで、今では鰊蔵を改造した「むかし下津井回船問屋」で、北海道からの鰊や昆布を積んだ北前船が積来していた時代を偲ぶことができます。

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