富山地方鉄道宇奈月温泉駅発行 特殊補充券

前回エントリーの小坂精練小坂鉄道茂内駅で発行された特別補充券の記事の中で、等級制が存在した頃の国鉄でも使用されていた様式と似たようなものとしては富山地方鉄道や伊予鉄道などで現存していると申し上げましたが、富山地方鉄道で現在も使用されております券がございましたので御紹介いたしましょう。


   


平成28年9月に富山地方鉄道宇奈月温泉駅で発行された、宇奈月温泉駅から音沢駅ゆきの片道乗車券として発行された特殊補充券です。同社では特別補充券のことを「特殊補充券」と呼んでいるようですので、ここでは特殊補充券として表現します。
若草色富山地方鉄道自社地紋で、ノンカーボン用紙ではありません。

同社の第一種補充券としては一番最新様式ですが、等級制が存在した頃の国鉄でも使用されていた様式と似たような雰囲気の様式となっています。基本的には等級制のあった時代とさほど変更されていないようですが、等級を記載する欄や券番の振り方が現在の様式に変更されていますので、少々趣が異なります。

   


参考までに前回御紹介いたしました小坂精練のものを再掲しますが、変更は最小限に留められていることがわかります。


   


裏面です。
裏面のご案内文は「(ご注意)」と表現され、記載内容は(1)特別急行券・座席指定券関連および(2)途中下車前途無効の内容のみで、連絡運輸に使用するには説明不足のような気がしますので、同社での特殊補充券の利用方法としては自社線完結用に使用する前提のようです。


ちなみに、同社では特殊補充券を乗車券として使用する場合、
乗車券の種類(事由)欄には「片道」や「片道券」という表記はせず、「通片」と記載します。

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