旧西武鉄道 西鷺ノ宮駅発行 野方ゆき片道乗車券

昭和19年4月に、現在の西武鉄道新宿線系前身会社である旧西武鉄道西鷺ノ宮駅で発行された、野方ゆきの片道乗車券です。


   


桃色てつどう地紋のB型矢印式小児専用券となっています。


   


裏面です。
券番の他、「共通區(区)間内下車前途無效(効)」の文言と社名および発行駅名が記載されています。


西鷺ノ宮駅は旧西武鉄道時代の昭和17年に鷺ノ宮駅と下井草駅の間に開業しています。これは、駅の近くに東京府立第二十一中学校(現・都立武蔵ヶ丘高等学校)、府立第十二中学校(現・都立石神井高等学校)・府立第十八高等女学校(現・都立井草高等学校)・府立第五商業学校(現・都立第五商業高等学校)の4つの府立学校があり、各校の最寄駅として開設されたようです。

しかしながら、第二十一中学校以外の3校は昭和19年までに別の場所へ移転してしまい、それによって利用客が減少し「不要不急駅」に指定されてしまい、昭和19年に営業休止されたまま、昭和28年1月に廃止されてしまっており、実質約2年しか営業していなかった駅となっています。

休止から75年・廃止から66年が経過しておりますが、現在でも同駅があった場所には対向式ホームの遺構として盛り土が線路脇に残されており、かつて駅があった場所を特定することができます。

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