帝都高速度交通営団 大手町駅発行 国鉄事故対応の振替乗車票

入手した時期は不鮮明ですが、昭和50年代後半ごろ、帝都高速度交通営団(営団地下鉄。現・東京メトロ)の大手町駅で発行された振替乗車票です。


   


若草色JPRてつどう地紋のB型券で、帝都交通印刷で調製されたものと思われます。


振替乗車票の発行方法は関東地方と関西(中部)地方では異なっており、関西(中部)方面では振替輸送を実施する事業者が予め区間を定めた振替乗車票を発行するのに対し、関東地方では振替輸送を依頼する事業者が、区間を定めない振替乗車票を発行するようになっています。

この券は国鉄(JR)が障害によって運転見合わせの際に発行されたもので、関東の方式とは異なる、振替輸送を実施する側である交通営団側が発行しています。これは、大手町駅のように国鉄駅(ここでは東京駅でしょうか)と距離がある駅では有効で、わざわざ国鉄駅まで足を運ばずに振替乗車票が入手できるよう、便宜を図っていたものと思われます。
これは交通営団が民間の地下鉄のような感じではあっても、その組織実態としては国の外郭団体である公団や公社と似通ったものとなっていた性格によるものであったものと思われます。


   


あまり不鮮明ではありませんが、予め「国鉄事故」というゴム印が捺印されており、交通営団が国鉄から依頼されて発行されたものと明確に区分していたようです。

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