武蔵境駅発行 吉祥寺駅接続明大前駅ゆき 片道連絡乗車券

1966(昭和41)年6月に中央本線武蔵境駅で発行された、吉祥寺駅接続京王帝都井の頭線の明大前駅ゆき片道連絡乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のB型矢印式代用券で、東京印刷場で調製されたものです。

代用券は本来設備されているべき常備券が、突発的な需要や印刷場の納品都合等で欠札(品切れ状態)になった際に使用されるもので、常備券が駅に到着して発売可能になるまでの間に応急処置的に使用される券になります。
券そのものは空欄のまま駅に届けられ、作成は各駅で行います。

同年3月に行われた運賃改定時に印刷場が繁忙期状態になって欠札が相次いだことから登場したようで、特に需要の少ない連絡乗車券口座については様々な駅で欠札となり、発行されています。中には、連絡乗車券でなくても発行されている例も見られます。

発駅および着駅、経由、発売額のすべてが空欄になっており、適宜ゴム印や手書きによって記入して事前に準備しておかれていました。
発行駅名を記載する場所は特別ありませんが、発駅の表記方法が「◯◯発行」となっており、「発駅=発行駅」という原則から合理的に纏められています。

使用するゴム印には特に指定はなく、手元にあるものが使用されていますので、発駅が明朝体、着駅がゴシック体、経由駅が旧字体と、実に賑やかです。


   

裏面です。券番の体裁から集中印刷方式で印刷されたことが窺われ、一度に大量印刷されて必要な駅に配分されたものと思われます。

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