趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
券売機券の裏広告 ~その1
平成元年頃、JR東日本の主要ターミナル駅にある券売機券の券紙に変化がありました。
19年の年月で感熱印字が消えかかっていますが、表面は何ら変わらない金額式の券です。
様式も現行のものと比べると、自動改札対応による磁気加工のほか、駅名の上のローマ字表記や発行日下の券売機番号、発行時刻追加による券番のレイアウト変更といった点が異なっていますが、基本線はあまり変わっていません。
ところが、裏面を見ますと、住友生命の広告が印刷されています。
他にも日本通運のペリカン便の広告など、数種類がありました。
これらの広告付き券紙は発行枚数が多い主要ターミナル駅のみに採用されたようで、その他の駅は裏が白い従来の券紙が使用されました。
宮島航路の自動車航送切符
JR西日本が運航するJR唯一の連絡船となってしまった宮島航路は、自動車航送のサービスを行っています。
これは平成元年当時の硬券の常備自動車航送切符(3m未満)です。
料金体系は車輌の長さによって異なり、「3m未満」の他、「3m~4m未満」、「4m~5m未満」、「5m以上」の4段階の設定があり、どれも運転者1名分の運賃が含まれています。自動車航送の場合、車輌の長さによって車輌を緊定(きんてい)するスペースに差があるため、このような料金体系になっています。従いまして、発売時にはBOOKINGの関係上、原則車検証を提示のうえでの発売となります。
平成元年当時は中心に破線の入ったD型硬券でしたが、硬券が廃止された現在では常備軟券での発売となるようです。
左側の券が乗車券に相当する部分で、右側の券が車輌引渡しのための券である「着駅券」となっています。着駅券は、フェリー会社によっては「上陸券」とも呼ばれているようです。
かつて、青函航路でも自動車航送をしていましたが、函館駅で軟券式の自動車航送切符を確認していますが、硬券式の存在は確認しておりません。
大月往復きっぷ
まだまだ懲りずに富士急行の印発機ネタです。
この機械、入場券、乗車券、特急券の他、企画きっぷまで発券することができ、結構スグレモノです。
これは大月往復きっぷという企画券で、昨年の12月1日(土)から今年3月30日(日)までの土・休日限定で発売されています。
大月往復きっぷは、富士急行線各駅(上大月を除く)から大月駅までの往復きっぷで最大割引率が32%と設定されており、また、河口湖駅でこのきっぷを購入すると、河口湖駅前駐車場「フジヤマパーキング」の駐車料金が無料となる特典があるそうです。ただし、大月駅されておらず、また、大月駅から河口湖駅方面~大月駅という使用はできないようです。
それでは券の観察をしてみましょう。
一番上には券番が記載されています。謎の5桁と6桁の番号で成り立っており、通常の4桁ではありません。6桁の方が券番なので、5桁の方は券種番号のような類のものかもしれません。
次に「大月往復きっぷ」の題字と区間が記載されます。区間表記は相互式のような書き方ですが、各々の駅に「駅」がついていることと、両矢印(⇔)がZ型になっているところに特徴があります。
その下には有効日と入鋏場所が記載されており、「上り電車からの利用」がわかるようになっています。
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