JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
横浜市交通局 ファミリー環境1日乗車券
横浜市交通局のファミリー環境1日乗車券です。
ファミリー環境1日乗車券は、正月およびお盆期間を除く土曜・日曜・祝日に、家族であれば5名まで、1,000円で1日何回でも市バスに乗車できる乗車券です。
市バスの運賃は均一区間で大人210円・小児110円ですので、大人5名が1回乗車すれば元が取れるという、大変リーズナブルな内容です。
有効日の記載がありませんが、横浜市営バスでは、1日乗車券類はバスカードのシステムが利用されており、バスカード亡きあとも、運賃箱のカードリーダーに挿入することで有効の可否を判別するようになっています。
小さくて見づらいかもしれませんが、左下に開いている穴は運賃箱に通したときに開くもので、穴の回数分乗車したことがわかります。
裏面です。
なんとなくバスカードの雰囲気が感じられます。
小田原駅発行 小田原から270円区間ゆき印発券
昭和51年11月に小田原駅の印発機で発行された、270円区間ゆきの金額式乗車券です。
当時、270円区間は営業キロが31~35kmの区間用でしたので、上り方面は茅ヶ崎・辻堂、下り方面は三島となります。
当時の印発機は印判で用紙に捺印して発券される方式がとられており、印発機末期の熱転写式の機械とはちがい、それほど多くの口座を登録することはできませんでした。
券売機が一般化した当時でも、わざわざ印発機に口座が登録されていたということは、グリーン券との同時購入等でそこそこの窓口需要があったのでしょう。
ドリーム交通ドリームランド線 乗車券
ドリーム交通ドリームランド線は昭和41年5月2日に開業したモノレール線で、横浜ドリームランドへの行楽客輸送を目的として大船駅~ドリームランド駅間が開通しましたが、翌42年9月23日、車両重量の超過による施設の老朽化が原因して運行休止となりました。
しかし、二度と運転が再開されぬまま、平成14年2月にドリームランドが閉園となると、翌15年9月、正式に廃止となってしまっています。
たった1年6ヶ月しか運転されなかった、ドリーム交通の硬券片道乗車券です。
開業10日目の昭和41年5月11日に大船駅で発行された、B型自社地紋のドリームランド駅ゆきの片道乗車券です。
170円という運賃は、国鉄の初乗り運賃が20円であった時代からするとかなり高価な設定ですが、モノレールという当時としては東京モノレールに次ぐ新しい交通手段として、コストがそれなりにかかった結果であったのかもしれません。
裏面です。
ドリーム交通という社名が印刷されています。
真ん中にある①というのは循環番号であると思われますが、もし、1037という券番は、循環番号が0番からなのでしたら平均して1日あたり大人1,100名程度の輸送量があったものと思われますが、もし1番からのスタートなのであれば、開業10日目として考えれば、さほどの輸送量はなかったと思われます。
こちらは、ちょうど1年後に運行休止に追い込まれる、昭和41年9月23日にドリームランド駅で発行された、大船駅ゆきの片道乗車券です。
大船駅のものと同じ様式の券で、B型自社地紋の一般式券です。
この他に小児用の券があったものと思われますが、あいにくコレクションの中にはありません。
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