わたらせ渓谷鐵道 足尾本山駅

平成2年、わたらせ渓谷鐵道に乗車した際に購入した車内補充券です。


     



わたらせ渓谷鐵道は平成元年3月にJR東日本足尾線を第三セクター化した路線で、この券が発行された当時は、相老駅の次の運動公園駅が誕生したことと、神土駅が神戸駅に改称された以外、足尾線時代の駅名のままとなっていました。



時期的に考えても、この券は開業当初に設備された車内補充券と思われるもので、自社地紋の駅名式券となっています。



この券には、気になる駅が一つあります。それは「足尾本山駅」です。



足尾本山駅は足尾線の前身である足尾鉄道によって大正3年8月に開業されている貨物駅ですが、国鉄末期の昭和62年に貨物列車の運転終了により休止駅となっています。


JRへ民営化後も駅は引き継がれましたが、平成元年3月の足尾線廃止(わたらせ渓谷鐵道へ転換)時に廃駅となり、間藤駅~足尾本山駅間は免許線とされ、施設そのものはわたらせ渓谷鐵道に引き継がれて、同鉄道の未開業区間となっています。



しかし、平成10年には免許は失効し、事実上廃線同様となっています。にもかかわらず、この券には同駅の記載があります。



     




2枚目の券は、平成4年の下新田駅開業後に設備された券です。



記事欄の下に「原券ICカード」という欄が作られており、比較的最近に設備されたことが伺われます。しかし、将来的に列車を走らせる方針でもあったのでしょうか、この券にも足尾本山駅が印刷されております。

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