JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
JR東日本 拝島駅発行青梅ライナー ライナー券
以前、2014年9月14日拙ブログエントリーの「JR東日本 青梅ライナー ライナー券」で御紹介致したかと思いますが、JR青梅線拝島駅で発行されたライナー券です。
褐色JRE地紋の千切り式軟券となっており、予め座席指定まで印刷されています。
前回エントリーの中で申し上げましたが、この列車の座席はマルスシステムに収容されておらず、発駅ごとに割り当てて管理されており、各駅では順番に発売されているようです。
中央線内の各駅では券売機によって発売されていますが、複数の券売機を連携させて一人および複数人単位で仕分けながら順番に発売されているようで、前後がぽっかりと空いてしまうような発売はされていないように思います。
青梅線内においては、青梅ライナーは上り1本しか運転されていないため、専用の券売機は設備されておらず、各駅割り当て分の千切り式のライナー券が予め準備されています。恐らく、1日1冊使用し、空席(売れ残り)分は廃札処理されているものと思います。
ちなみに、この券は平成26年8月22日の金曜日に発売されたもので册番が0104となっていますが、2014年9月14日に御紹介いたしましたものは5日後の平成26年8月27日の水曜日に発売されたもので、册番が0107となっています。同列車は平日運転となっていますので27日は22日の3営業日後となります。そこから推測するに、22日(金)が0104册、25日(月)が0105册、26日(火)が0106册、27日(水)が0107册が使用されたこととなり、1日1冊の計算が合います。
JR東日本 東京駅発行中央ライナー ライナー券
2019年1月にJR東日本東京駅で発行された、中央ライナー9号のライナー券です。
褐色JRE地紋の券売機用券紙で発行されたA型券となっています。
この券は中央線快速1・2番ホーム中央にありますライナー券うりばの券売機で買い求めたものですが、同列車は全席指定となっている特殊なライナー列車であるため、座席指定まで記載された様式となっています。
恐らく、同列車の座席はマルスシステムに収納されていないものと思われ、みどりの窓口ではライナー券を購入することはできません。そのため、券売機での当日発売が基本となっています。
JR東日本としては、マルスシステムで管理できない中央ライナーの座席管理が正直煩わしいのでしょう、本年3月16日のダイヤ改正によって特急「はちおうじ」号に格上げされて廃止されることになっており、同時にライナー券もお蔵入りするものと思われます。
拝島駅発行 沢井から二俣尾ゆき片道乗車券
昭和60年3月に拝島駅で発行された、沢井から二俣尾ゆきの片道乗車券です。
黄褐色こくてつ地紋の特殊区間用車内補充券の版を流用したもので、当時存在した西武鉄道との連絡口(改札なし)での特別改札で使用されていたものです。
版は「D-1」というバージョンで、立川・豊田・武蔵小金井などの車掌区で使用されていたものと同じものが使用されていますが、発行箇所名は「拝島駅発行」となっています。
このような例は武蔵境駅や立川駅でも見られましたが、当時の国鉄が不正乗車対策として臨時に改札を行う「特別改札(特改)」の場面でよく登場していたように記憶しています。
この券は必要な乗車券を提示してきっぷを蒐集しているので購入できないか申し上げましたところ、区間は駅員氏任せで発行して頂いたものです。なぜこの区間になったか分かりませんが、恐らく一番後々問題が起こらない区間であったのでしょう。
当時はまだこのような券を蒐集する「物好き」は少なかった時代でしたし、特改の係員は不正乗車を摘発する役目のある係員でしたので、有効な乗車券のほかに蒐集用に乗車券を買うということがよほど珍しかったのでしょうか、不思議なものを見るような目で見られたものです。
JR東日本 空港第2ビルから140円区間ゆき片道乗車券
2019(平成31)年2月にJR東日本成田線空港支線の空港第2ビル駅で発行された、140円区間ゆきの片道乗車券です。
橙色JRE地紋のA型金額式券売機券で、特段珍しい様式ではありません。
空港第2ビル駅は成田空港へのアクセス駅の一つで、成田空港第2ターミナルに直結している構造となっています。JRの駅としては「2」というアラビア数字が使用されている珍しい駅名で、おまけに駅名が長いために発駅名が縦書き2行になっていて、些か違和感があります。
空港ターミナルの英語名称は「Narita Airport Terminal 2」ですので、駅名の英語表記になりますと「NARITA AIRPORT T-2」と記載されるようですが、現在は第2旅客ターミナルの他に第3旅客ターミナルも供用開始されていますので、駅名票には「成田第2・第3ターミナル」の副称が記載され、英語表記も「Narita Airport Terminal 2・3」と記載されています。
越後交通 本明から上見附ゆき 片道乗車券
前回エントリーで越後交通栃尾線上見附駅で発行された乗車券を御紹介いたしましたが、もう一枚同線の乗車券が手元にありましたので御紹介いたしましょう。
昭和48年4月16日の日付の入ったもので、鼠色TTDてつどう地紋のB型相互式大人・小児用券で、千切り式の半硬券となっています。
この券はいただき物なので詳細は不明ですが、本明駅のある区間はこの券が発行された前日の15日で営業が終了していたと記憶しておりますので、廃線後に日付を入れて放出されたものかもしれません。
越後交通 上見附から長岡・栃尾ゆき 片道乗車券
前回エントリーで越後交通長岡線の乗車券を御紹介いたしましたので、もう一つの路線であった栃尾線の乗車券を御紹介いたしましょう。
昭和48年4月に栃尾線上見附駅で発行された、長岡および栃尾ゆきの片道乗車券です。
鼠色TTDてつどう地紋のB型矢印式大人・小児用券で、日本交通印刷で調製されたものです。
栃尾線も長岡線同様に戦後の昭和20年代に全線電化されていましたが、こちらは762mmの特殊狭軌線となっていました。しかし、長岡線よりも長岡市内に乗り入れているなど旅客獲得のチャンスは多く、CTC化などの信号設備が取り入れられるなどされて旅客営業が続けられていましたが、こちらも自家用車の普及や需要の減少が続き、長岡線と同じ昭和50年3月に全線廃止されてしまっています。
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