拝島駅発行 沢井から二俣尾ゆき片道乗車券

昭和60年3月に拝島駅で発行された、沢井から二俣尾ゆきの片道乗車券です。


   


黄褐色こくてつ地紋の特殊区間用車内補充券の版を流用したもので、当時存在した西武鉄道との連絡口(改札なし)での特別改札で使用されていたものです。
版は「D-1」というバージョンで、立川・豊田・武蔵小金井などの車掌区で使用されていたものと同じものが使用されていますが、発行箇所名は「拝島駅発行」となっています。
このような例は武蔵境駅や立川駅でも見られましたが、当時の国鉄が不正乗車対策として臨時に改札を行う「特別改札(特改)」の場面でよく登場していたように記憶しています。


この券は必要な乗車券を提示してきっぷを蒐集しているので購入できないか申し上げましたところ、区間は駅員氏任せで発行して頂いたものです。なぜこの区間になったか分かりませんが、恐らく一番後々問題が起こらない区間であったのでしょう。
当時はまだこのような券を蒐集する「物好き」は少なかった時代でしたし、特改の係員は不正乗車を摘発する役目のある係員でしたので、有効な乗車券のほかに蒐集用に乗車券を買うということがよほど珍しかったのでしょうか、不思議なものを見るような目で見られたものです。

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