京王帝都電鉄 東大前から10円区間ゆき 片道乗車券

前回エントリーで駒場東大前駅が駒場駅と東大前駅の統合によって開業した駅であることを御紹介し、駒場駅時代の乗車券を御紹介いたしましたので、今回はもうひとつの駅でありました東大前駅で発行された乗車券を御紹介いたしましょう。


   

1964(昭和39)年7月に、京王帝都電鉄の東大前で発行された、同駅から10円区間ゆきの片道乗車券です。緑色けいおうていと自社地紋のB型金額式大人専用券となっています。

同駅は1933(昭和8)年に京王帝都電鉄の前身である帝都電鉄が駒場駅として開業し、1935(昭和10)年に一高前駅に改称されます。これは、同大学が旧制の第一高等学校という学校であったことに拠ります。
その後、戦後に国立大学が新制大学として東京大学に改称されたことに伴い、1951(昭和26)年に東大前駅に改称されています。
そして、この券が発売されたちょうど1年後の1965(昭和40)年7月11日に東大前駅と駒場駅は統合されて駒場東大前駅になり、両駅のちょうど中間に位置する現在地に移転開業しています。

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京王帝都電鉄 駒場駅から10円区間ゆき 片道乗車券

国公立大学の出願期間が先週終了し、受験生の皆様は最後の追い込みの頃と思います。国公立大学の中でも「最高峰」の東京大学の学生は、京王電鉄井の頭線の駒場東大前駅が最寄り駅となっており、ここで教養課程を修了したのちに「赤門」の方に移動します。
最寄り駅である駒場東大前駅は、1965(昭和40)年に駒場駅と東大前駅の2駅が統合されてできた駅で、同線において唯一戦後に開業した「新駅」になります。


   

統合前の1958(昭和33)年10月に京王帝都電鉄(京王電鉄)の駒場駅で発行された、同駅から10円区間ゆきの片道乗車券です。
緑色PJRてつどう地紋のB型金額式大人専用券で、同社が自社地紋を導入する直前に設備されたものです。

同駅は京王帝都電鉄の前身である帝都電鉄が1933(昭和8)年に西駒場駅として東駒場駅と同時に開業し、1935(昭和10)年に、東駒場駅が一高前駅に改称された際に駒場駅に改称されています。その後、同線は小田原急行鉄道と合併して同社帝都線の駅になり、戦時中の大東急併合や戦後の京王帝都電鉄分離を経て、1965(昭和40)年の東大前駅との統合によって統合され、現在の位置に移動しています。

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JR西日本 宮島口さん橋発行 宮島ゆき往復乗車券 ~その2

前回エントリーでJR西日本宮島航路の宮島口さん橋で発行された宮島(営業所)ゆきの往復乗車券を御紹介いたしましたが、同さん橋にも券売機があり、券売機でも往復乗車券を発売しておりましたので御紹介いたしましょう。


   

1988(昭和63)年9月に宮島口さん橋で発行された、宮島までの往復乗車券です。桃色JRW地紋のA型券売機券でキレート印字時代のものになります。

現在では券売機で発行される往復乗車券は、大抵ゆき券(往路用)とかえり券(復路用)の2枚が同時発券されるものが一般的ですが、当時はまだ往復乗車券を券売機で発売するということがあまり一般的ではなかったようで、特徴的な券が散見されました。
特に宮島航路のものは、ゆき券とかえり券が各々印字されており、発駅四角囲みの矢印式券のような感じになっていました。スペースの関係と思われますが、ゆき券の着駅は縦書きで、かえり券の着駅は横書きになっており、金額および有効日はかえり券に印字され、「下車前途無効」の文言はありませんでした。
さらに、よく見るとゆき券とかえり券の間には切り取り点線が入れられており、宮島営業所での券の回収がし易くなっています。


   

裏面です。当時の券売機券なので磁気の加工はされていませんが、切り取り点線がよく分かります。


御紹介の券が発券された当時、往復乗車券のみに点線を入れることのできる特殊な券売機は老朽化が進んでおり、大人用を購入していますが、「」の影文字のインクが付いてしまっていました。また、こちらの券売機についても宮島営業所のものと同様に発行日付が1日狂って早くなっていました。

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JR西日本 宮島口さん橋発行 宮島ゆき往復乗車券 ~その1

前回および前々回エントリーでJR西日本時代の宮島航路の宮島営業所で発行されていました片道乗車券を御紹介いたしました。
当時は反対側の岸にありました宮島口さん橋でも同じような片道乗車券を発売していましたが、今回は同航路には往復乗車券の設備もありましたので、こちらの方を御紹介いたしたいと思います。


   

1988(昭和63)年9月に宮島口さん橋で発行された、宮島までの往復乗車券です。青色JRW地紋のA型大人・小児用券で、片道乗車券と同様に広島印刷場で調製されたものです。


   

裏面です。券番の他、下車前途無効の文言と発行箇所名である「宮島口さん橋」の記載があります。
様式としては、片道乗車券同様、鉄道のものと全く同様の様式になっています。


同航路は現在JR西日本宮島フェリーという新会社に移管されており、同時に「宮島口さん橋」は「宮島口桟橋」に改称されています。

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