平安京の南の端にあった羅城門跡地は、現在往時の面影はなく普通の公園となっております。
かつてはこのような大きな建物があったそうです。ここより内側が京。外側は化外の地だと考えられていました。真っ直ぐ北へ進んで、現在の今出川通の辺りが北の端とされていたそうです。かなり広い範囲に、官人たちが政務を行う今で言う役所があったということになります。
鉄道博物館を真っ直ぐ南にいったところにあり、現在の九条通のすぐそば、平安京の真ん中を通っていた朱雀大路に存在していました。平安時代の京の政治の中心地は、現代の御所や京都市の中心市街地よりも大きく西にずれていることがわかります。
ここを中心として東西に東寺と西寺が建立されました。
西寺の跡地はただの公園になっており、石碑が当時を思わせるだけですっかり変わっています。
一方、翻って京都の観光名所として今日も鎮座しているのが東寺。
こちらは西寺跡とは全く違い、空海、足利尊氏、徳川家光など数多くの歴史上の有名人に所縁があり、毎日たくさんの観光客がおとずれます。
有名な五重塔は京都観光のランドマークでもありテレビ番組にもよく映ります。かつて戊辰戦争では戦況の確認のため、西郷隆盛が昇ったとも言われています。
同じ時代に同じように出来た建物でもこうも歴史に違いが出るかと、不思議に思います。それだけ弘法大師という人物の影響の強さを感じさせます。
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