当館の姉妹館が道を挟んで隣に建っていますが、そのロビーでワイワイ言いながらやっとこさ今年も「お雛様」がお目見えしました。
「天子南面」という考え方が古来からあり、天皇は北を背に、南を向いた位置が正しいそうです。
それは、東から昇る朝一番の太陽が、一番に当たるから。
そして、天皇の右隣、つまり、向かって左側(西側)に皇后が立たれるのが古来の作法だったのです。
しかし、明治以降、西洋文化がどっと日本になだれ込み、日本とは正反対の立ち位置である西洋のしきたりにのっとって、次第に後の天皇皇后両陛下も立ち方を西洋式、つまり向かって左が男性、向かって右が女性という立ち方に変えられたそうです。
「天皇陛下がそうなさるのなら…」と我々庶民も、お雛様の飾る位置をこれまでの逆にした、それが今の「東京式」なんだそうです。
しかし、京都では、昔のしきたりを大切にするためか、今も「向かって左が女、右が男」で飾っています。