先住民族関連ニュース

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サケ漁巡りアイヌが規則改正要望「先住民族の権利」を主張

2019-09-10 | アイヌ民族関連
【共同通信】2019年9月9日 / 18:30 / 9時間前更新

 意見書を提出後、記者会見する「アイヌ政策検討市民会議」の丸山博代表=9日午後、北海道庁
 アイヌ民族や学者らでつくる市民団体「アイヌ政策検討市民会議」は9日、アイヌの男性が北海道紋別市の川で、サケ漁は認められた先住民族の権利だとして、道が規則で定める許可申請をせずに儀式のためサケを捕獲し、道警の取り調べを受けたことを巡り、道知事に規則を改正するよう意見書を提出した。
 提出後に記者会見した丸山博代表は「先住民族であるアイヌの同意を得ないまま漁を禁じる法律を作って押しつけており、明治時代の植民地政策から続く負のレガシーだ」と話した。
 意見書では、先住民族の権利は国際人権規約や人種差別撤廃条約などで保障され、漁も文化享有権と認められていると指摘。
https://jp.reuters.com/article/idJP2019090901002273

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いざ先住民族が自給自足で暮らす村へ。 【魅惑のモロッコ】

2019-09-10 | 先住民族関連
VOGUE JAPAN 2019‎年‎9月‎9‎日

マラケシュの街でモロッコ文化に浸った後は、自給自足で暮らす原住民が暮らす山間の村へ。大自然が広がる原風景と、観光旅行では出会える術もない現地の人々の生活を垣間見た。※パート1、パート2はこちらから。
原住民が今も暮らす、自給自足の村へ。
マラケシュの中心地から四駆に乗り換え、モロッコの先住民族であるアマジグ人が暮らす村、オリカへと向かう。2時間ほど車を走らせると周りの景色は一変し、荒々しい山道に。地元の熟練ドライバーだから走れるあまりに細い山道を登り続けると、ほど近くに美しいアトラス山脈が見えてくる。
山の中腹でひとつ集落を通り過ぎ、山頂の村に辿り着いた。ここは約600年ほど続く村で、今住んでいるのは27代目となるアマジグ人たちだ。今回、ホストがこの村のアソシエーションと繋がりがあった関係で、訪問が実現した。参加者たちは、村の入り口にあるゲストハウスに滞在することになっている。
村のガイドに集落の案内をしてもらうと、地元の子どもたちが楽しそうに覗きに来た。2011年までは水道もなく、今もなお自給自足で暮らしているのだという。集落の前は畑になっており、羊を追い立てる少年がいたり、鶏が飼われていたり、原風景が広がる。今は女性たちがラグを作って街に卸したりもしているそうだ。家々の途中にある広場は、結婚式やイベントごとを行う場所だという。大都会であるマラケシュのメディナとはまた異なる、在りし日の人々の暮らしが見える。
山頂を行く、絶景ハイキング。
村の見学を終えた後は、そのまま裏手に広がる、ヤーグルという名の山でハイキング。まさに「アドベンチャー」な体験だ。峠のような平地を楽しく歩くのかと想像していたところ、とんでもなく高低差のある山道を登ったり下ったり、時には沢を越えたりとなかなかハードな道のりをいく。
モロッコ人はこの自然に溶け込むハイキングが大好きだそうだ。マラケシュに住むホストも、休みの日には友人たちと頻繁にハイキングに出かけるのだという。往復約3時間のハイキングは、今まで見学していた村を眼下に見ることもできた。放たれた馬が草を貪っていたり、村の子どもが沢に飛び込んで遊んでいたり、都会やリゾートでは見ることができない風景に癒される。
いざ、モロッカンクッキング!
最近の旅の人気コンテンツのひとつといえば、その国の料理を学ぶことだという。そしてこのアドベンチャーでも、モロッカンタジンを作るチャンスがやってきた。教えてくれるのは、元々シェフだったという、ホストの実の母だ。 プロの手際の良さで、家庭で作れるミートボールタジンに挑戦。
オニオン、オリーブオイル、ガーリックにトマトを刻み、そこに大量のスパイスを加えて火にかける。ターメリック、ブラックペッパー、クミン、ベイリーフ、コリアンダーがタジン料理の秘訣。グリンピースを加え、最後にミートボールを入れて煮込むこと計45分で夕食が完成。自家製のパンと砂糖たっぷりのミントティーとともにお手製の夕食を頬張った。
夜は12室あるゲストハウスでそれぞれ就寝。部屋数に限りがあるため、一人で参加してもここでは相部屋になるかもしれない。そもそもここまで一緒に旅をしていると、まるで修学旅行のような気分にもなってくる。パブリックスペースでミントティーを飲みながら、ツアーに参加している各国の人と語り合うのもまた一興だ。
67歳の女性の暮らしとは? ローカルの家に招かれて。
一晩を過ごした村を離れ、次に向かったのは人口3000人ほどのもう一つの村へ。ホストの友人の親族だという、マハリジャさんの自宅に招かれて、モロッコの典型的な朝食、ミントティーと自家製パンをいただきながらの質問タイムに。世代も人種も異なる人のプライベートな話を聞けるというのは、旅行者にはまたとない機会だ。
67歳の彼女の話は興味深いものだった。1日はお祈りからスタートし、まずはスープとコーヒー、ミントティーで1度目の朝食、3匹の牛に草をあげたらパンを作って2度目の朝食(モロッコでは2度の朝食が一般的なのだとか)、掃除をしたり昼寝をしたり、友人に会ったりして日中を過ごしているという。4人の子供が独立し、夫が亡くなって以来ずっと一人暮らしだが、親密なコミュニティであるこの村での暮らしには何の問題もない。しかし昔は女性は家の外に出るだけでも男性の許可と付き添いが必要だったという。それに比べて今は初めて自分の人生を生きている気がする、と笑っていた。「もし今のままあの頃に戻れるなら、結婚なんてしないでバイクで旅に出るの!」と話していたのも印象的だった。
再会を願ったダンス&ヘナタトゥーでお別れ。
そして最後は、サウスアフリカ音楽のダンスパーティーでお別れを。民族音楽に合わせて踊って歌ってこれまで一緒に過ごしてすっかり仲良くなったホストとアドベンチャーの仲間に別れを告げた。
フナ広場などの露店でも人気のヘナタトゥーは、本来は家に招いた客を見送る際に、両手に施すものだという。自宅から家族や友人までを巻き込んで案内してくれたホストとの別れを惜しんで入れてもらったヘナタトゥーは、帰国してからも10日ほど肌に残り、貴重な出会いと体験を思い出させてくれた。
Airbnb アドベンチャー
「モロッコでメディナ旧市街&山体験」
https://www.airbnb.jp/experiences/334075
・実際のアドベンチャーの内容は異なる場合があります。
Editor: Saori Asaka
https://www.vogue.co.jp/lifestyle/article/2019-09-morocco03

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保守系キャスター、靖国神社集会で安倍政権を痛烈批判

2019-09-10 | アイヌ民族関連
週刊金曜日 9/9(月) 17:58配信

「第5回 靖國の心を未来へ! 感謝の心をつなぐ青年フォーラム」で話す我那覇真子氏。(撮影/本誌取材班)
「日本滅亡グローバル化政策を強力に推し進めているのが、なんと真正保守を謳われる安倍政権というのはどういうわけでしょう。政権一代でこれほど日本を壊した例はほかにはありません。空前絶後とはこのことでしょう」
 敗戦から74年を迎えた2019年8月15日、東京・千代田区の“靖国神社”内で行なわれた集会に登壇した、保守系のネットメディア「日本文化チャンネル桜」沖縄支局キャスターの我那覇真子氏は、冒頭の発言をした。8月15日、“靖国神社”では、大村益次郎像の横に特設テントが設けられ、午前に「日本会議」や「英霊にこたえる会」主催の「戦歿者追悼中央国民集会」が催されるのが恒例だ。16年からは、午後に「感謝の心をつなぐ青年フォーラム」実行委員会による集会も催されている。
 沖縄出身の我那覇氏といえば、昨年にはジャーナリストの櫻井よしこ氏らとともに安倍晋三首相と座談会をしたほどの“仲”である人物のはずだが、一転。午後の集会で次々と批判の言葉を並べ、それまで拍手にわいていた会場は静まり返った。我那覇氏は、「(私たちは)国難の正体に目覚める」べきだとし、「国難の正体」は、「保守の皮をかぶり、国を売るような人々が国の中枢を握っているということ」だとした。理由に挙げられたのはTPP、種子法廃止、改正入管法、アイヌ新法などで、同氏は「日本解体法」だと断じた。ただ、後半二つの法については、多民族国家への懸念、先住民族の否定という排外的論理だ。
 さらに、こうした「外圧にコントロールされるがまま」の日本をつくった現与党は、党名を「日本グローバリズム党」に変えた方がいいとした。また「日本人の精神が戦後レジームにはめこまれて」いて、安倍政権はここから脱却するどころか、その「完成」を進めているとし、「グローバリズム化政策が進めば」「英霊の方々は、二度死ぬ」と主張。「国難に勝利すること」を誓い演説を締めくくった。
 午後の集会には、高須クリニック総院長の高須克弥氏も登壇。「日本が攻められたら喜んで(戦いに)行きます」「この英霊のみなさまの仲間に入れていただいて、永遠に神として祀られたい」「戦うのは老人。老人は減ってくれれば日本の財政もよくなるし」などと話した。麗澤大学准教授で米国人のジェイソン・モーガン氏はA級戦犯は「英雄」だと発言した。
【「積み残し」は憲法改正】
 一方、午前の集会は、憲法改正についての話題が中心となった。櫻井氏は「令和の時代の一番大きな課題として、国家の基盤である憲法をきちんと改正してまいります」と誓いの言葉を述べた。日本会議会長の田久保忠衛氏は、ホルムズ海峡付近で日本のタンカーが攻撃されたことを挙げ、「すぐに自衛のために立ち上がらなきゃいけない」時であるのに「日本の自衛隊はそんなポジションを与えられていない」とし、「憲法を変えないと、次の新しい時代にサバイブできなくなっている」と話した。
「英霊にこたえる会」会長の寺島泰三氏は、「平成からの積み残しは、何と言っても憲法改正」と強調。安倍首相が自民党総裁任期である21年9月までに憲法改正のための国会発議と国民投票を「目指す」と表明したことについて、「目指すのでなく、実行に移していただきたい」と焦燥感をにじませた。
 15日夕方には、「反靖国」などを掲げるデモが靖国通りを闊歩するのも恒例で(今年は「おわてんねっと」主催)、今年も「在特会」や日本第一党などがこれに「抗議」するという立場で街宣を行なった。同党代表の桜井誠氏も姿を現し、罵倒を繰り返したが、台風の影響による強風と横殴りの雨に見舞われ、その声はかき消された。
(本誌取材班、2019年8月23日号)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190909-00010000-kinyobi-soci

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古墳調査の是非論、根底には「知の特権」と「人権」の対立

2019-09-10 | アイヌ民族関連
ニュースポストセブン 9/9(月) 16:00配信
 真実や真相と求めて、調査や研究をすすめることが、常に正しいとされるわけではない。天皇陵と伝えられる古墳の学術調査を巡って起きている対立を例に、評論家の呉智英氏が「知の特権」と「人権」の対立について解説する。
* * *
 この七月六日、ユネスコの世界遺産委員会は、百舌鳥(もず)・古市古墳群の世界文化遺産登録を決定した。日本の文化財が世界的に評価されることは大変に喜ばしい。
 この古墳群には国内最大の大山古墳が含まれる。これは宮内庁が仁徳天皇陵として管理しているが、「考古学者や歴史学者からは『被葬者が学術的に確定していない』として」この名称での登録に反対する声が出ている(七月七日付朝日新聞)。「伝(でん)仁徳天皇陵」という呼び方をすることもある。「と伝えられる」という意味だ。
 私も概ねこれに賛成だが、議論が次の段階に進むと、簡単に答えが出しにくくなる。それなら被葬者を学術的に確定するために調査をしよう、という意見に、賛成していいのか、よくないのか。
 先の朝日新聞では「非公開で本格的な発掘調査が認められておらず」としているし、同日の産経新聞では「宮内庁は『世界遺産となっても皇室祭祀が行われる〈祈りの場〉に変わりはない』と強調。『墳丘内部への立ち入りを認めることはない』」と報じる。要するに、研究者の側は真実を知りたいし、宮内庁の側は皇室の尊厳を守りたい、という対立構造がある。
 この二つのうち、宮内庁側は敢えて言いたがらないのだが、一般の国民を例にとるとかえってその主張が理解されやすい。皆さんの家のお墓について考えてみて下さい。学者たちがお墓を掘り返して、遺体か遺骨の寸法を計ったり化学分析したりして、それが嬉しいですか。曽祖父様が皆さんと血がつながってないと分かったとして、迷惑なだけじゃありませんか。調査など、余計なお世話でしょ、という説明だ。
 迷惑であり余計なお世話であるにもかかわらず、学者たちが調査したがる根拠は何か。「知の特権」である。「知」は何をやっても許されるという特権である。ジャーナリズムの報道もその一つだ。しばしば問題になる犯罪被害者の報道はその好例である。被害者は「知」られたくないのだ。
 では、調査される側が反撥する根拠は何か。これも宮内庁側は敢えて言いたがらないのだが、実は「人権」である。墓を暴かれてあれこれいじりまわされ好奇の目に曝されたくないという権利だ。
 意外と気づきにくいのだが、古墳調査の是非論の根底には「知の特権」と「人権」の対立がある。
 明治以後、北海道先住民アイヌへの関心が高まり、「知的」な研究対象となった。形質人類学(生物人類学)的観点から、アイヌの墓を発掘し、その遺骨を研究資料として保存することが行なわれた。その返還要求が「人権」の立場から叫ばれるようになり、近時返還は実現しつつある。こうした先例も、天皇陵発掘調査反対論に有利なはずなのに、宮内庁側は敢えて言及しない。
「知の特権」批判は五十年前の学生叛乱の時代に話題になりながら議論は全く深化しないまま今に至る。論者たちが知者ではなく愚者だったからだろうと、私は思う。
●くれ・ともふさ/1946年生まれ。日本マンガ学会前会長。近著に本連載をまとめた『日本衆愚社会』(小学館新書)。
※週刊ポスト2019年9月20・27日号
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190909-00000014-pseven-soci

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われわれアマゾンの民は恐怖を感じている…次はあなたたちの番だ

2019-09-10 | 先住民族関連
The Guardian 9/9(月) 9:45配信

【執筆:Raoni Metuktire】
 われわれアマゾン先住民やその指導者は長年、われわれの森に大きな損害をもたらしてきたきょうだいらに警告してきた──あなたたちがやっていることは、世界を変え、私たちの家を破壊し、あなたたちの家も破壊するだろう。
 われわれは団結のため、分断の歴史はひとまず脇に置いてきた。わずか一世代前、多くの部族が対立していたが、今では共通の敵と共に戦うため、われわれは一つだ。共通の敵とはあなたたちだ。われわれの土地に侵入し、われわれに残された森のわずかな居住地さえも燃やす、先住民ではないあなたたちのことだ。ジャイル・ボルソナロ大統領は、われわれの土地の近くの土地を所有する農場主に、森を開拓するよう仕向けている。彼は農場主らがわれわれの土地に侵入しないよう手立てを講じることはない。
 われわれは、あなたたちが今行なっていることをやめるよう求める。地球の魂を破壊し、攻撃することをやめるのだ。木を切り倒すことは、われわれの祖先の魂への攻撃だ。鉱物を求め地面を掘ることは、地球の心臓を突き刺しているということだ。このように地球を衰弱させると、地球は死に向かう。われわれの地球が死ねば、われわれは生きてはいけない。われわれも全員が死ぬ。
 なぜ、あなたたちはこんなことをするのか? 発展のためだと言うが、森の豊かさを奪い、一種類の植物と一種類の動物だけに置き換えるのが発展と言えるのだろうか? かつては精霊が食料、家、薬などわれわれの幸せな暮らしに必要なあらゆるものを与えてくれたが、今では大豆と牛しかない。
 なぜ、あなたたちはこんなことをするのか? 多額のお金を手にするためだろう。われわれカヤポは、あなたたちのお金を「piu caprim」と呼んでいる。「悲しい葉っぱ」という意味だ。なぜなら、命のない、無用なもので、害と悲しみしかもたらさないからだ。
 あなたたちは、生き方を変えなければならない。なぜなら、道を見失っているからだ。あなたたちが向かっているのは、破壊と死に至る道だ。あなたたちは生きるために、世界を、木々を、植物を、動物を、川を、そして地球そのものを尊敬しなければならない。なぜなら、これらすべてに魂があり、これらすべてが魂そのものだからだ。魂がなくなれば地球は死ぬ。雨が降らなくなり、植物は枯れ、死んでしまう。
 われわれは皆、同じ空気を吸い、同じ水を飲んでいる。われわれは皆、この一つの惑星に暮らしている。地球を守らなければならない。さもなければ、強い風がやってきて、森を破壊するだろう。
 その時あなたたちは、われわれが感じている恐怖を感じるだろう。
 著者のラオニ・メトゥクチレ氏は環境保護活動家で、ブラジル先住民族カヤポの長老。【翻訳編集】AFPBB News
「ガーディアン」とは:
1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190909-00010000-clc_guard-int

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地方博物館の役割考える 伊達でシンポ

2019-09-10 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/09 18:53
 【伊達】国際的な非政府組織(NGO)の国際博物館会議が日本で初めて開いた京都大会の関連行事として9日、地方の博物館の役割について考えるシンポジウムが伊達市内で開かれた。7日まで開かれていた京都大会の出席者や国内の博物館関係者ら19カ国の約40人が出席し、世界文化遺産の国内推薦候補「北海道・北東北の縄文遺跡群」に含まれる市内の北黄金貝塚なども視察した。
 シンポジウムでは北大アイヌ・先住民研究センターの佐々木利和客員教授が「物を残すのは博物館の使命。何をどう残すか協議して考える必要がある」と述べ、伊丹市昆虫館(兵庫県)の坂本昇副館長は博物館が地域と関わる重要性を訴えた。
 一行は10日、同じく縄文遺跡群を成す胆振管内洞爺湖町の入江・高砂貝塚や、同管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の整備状況を視察する。(山中龍之助)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/342975

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<新刊と文庫>「座右の銘はない」など

2019-09-10 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/08 05:00
<単行本>
◆座右の銘はない 石毛直道著
 日本を代表する文化人類学者であり、食文化という言葉を発案・定着させた著者初の自叙伝。京大探検部に属し、辺境を歩いた学生時代。霊長類研究の大家今西錦司の家で料理した話。麺を研究したイタリアで、パスタの過食から糖尿病になったこと。昆虫から猛獣まで食し体験した世界各地の風習文化が圧巻だ。(日本経済新聞出版社 1944円)
◆越境する音楽家たちの対話 関口義人著
 世界各地の文化・民族に根ざしたワールドミュージックを奏でる音楽家たちは異文化にどう向き合ってきたのか。トークイベント「音楽夜噺」を開催する音楽評論家が仕掛けた、音楽家30人との対話。道内在住のアイヌ楽器トンコリ奏者OKIを含め、中東、アフリカ、南米などの音楽への熱い思い。(彩流社 2700円)
◆おしゃべりながんの図鑑 小倉加奈子著
 病理専門医の著者が、がんの診断方法をやさしく解説する。正常な細胞と異常な細胞の境目とは。「細胞診断」と「組織診断」の違いは? 大腸がん、血液がん、胃がん、脳のがんなどを自筆のイラストを用いて説明する。分子標的治療薬や免疫療法薬といった最新のがん治療も紹介する。(CCCメディアハウス 1728円)
◆ルビンのツボ 斎藤亜矢著
 芸術認知科学を専門とし、絵を描く心の起源を研究している著者が、芸術する体と心について記すエッセー集。理学、医学、美術など幅広い分野を渡り歩いてきた研究者ならではの視点から、科学と芸術が交差するフィールドでワクワクする問いと発見をつづる。(岩波書店 1728円)
◆偽装、捏造(ねつぞう)、安倍晋三 佐高信著
 世相や人物に「筆誅(ひっちゅう)」を加える辛口評論家のエッセー集。厚生労働省などの統計不正、自動車や建築業界のデータ改ざんなど、官民ともに都合の悪い数字は隠し、事実を歪(ゆが)める不祥事が後を絶たない。政権や政策を担う人物たちの「うそ」を切れ味鋭く突く。(作品社 1944円)
<文庫・新書>
◆カラヤン 吉田秀和著
 少年時代には小樽に住んでいたこともあるクラシック音楽評論の第一人者が、指揮者カラヤンの魅力とその音楽について批評した23編の評論集。戦禍の跡が残る1954年のベルリンで聞いたフルトベングラーとカラヤンとの対比から、1989年のカラヤンの死への思いまでが、冷徹な鑑賞眼と流麗な文章で論じ尽くされる。(河出文庫 864円)
◆トップリーグ 相場英雄著
 ロッキード事件を題材にしたミステリー小説。東京湾の埋め立て地から1億5千万円入りの金庫が発見された。真相を追う週刊誌記者の酒井が何者かに刺され、新聞記者で親友の松岡に事件の資料を託す。だが、官房長官に気に入られて番記者になり、「トップリーグ」の一員として政権中枢に近づいた松岡は取り込まれてしまう。(ハルキ文庫 821円)
◆バカになれ 齋藤孝著
 幸福度の格差が最大になるといわれるのが50代。不安や焦りにさいなまれる人と、快活に駆け抜ける人の差はどこか。好きなものへの情熱を取り戻し、体と心を整えて、自分のために生きることが肝心だとして、「何かに没頭してバカになれる時間を持て」と呼びかける。著者自身の実践も紹介する。(朝日新書 810円)
◆日本人は「やめる練習」がたりてない 野本響子著
 マレーシアでは、学校も仕事も途中で変えるのが普通だ。現地在住のライターが、背景にある同国の寛容さや多様性を実体験から紹介する。子どものときから辞める練習を繰り返すと、人生を自分で選択し、のびのび生きられるようになるという。外からの視点で、日本社会の窮屈さが浮き彫りになる。(集英社新書 842円)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/342786

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