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アイヌ語で熱弁 札幌で弁論大会 5~81歳 全国各地から29人

2023-12-03 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年12月2日 18:39

アイヌ語で歌を披露する子どもの部の出場者

 公益財団法人アイヌ民族文化財団(札幌)は2日、アイヌ語の弁論大会「イタカンロー」を札幌市内で開いた。道内外の24組29人が、自身の体験やカムイユカラ(神謡)などをアイヌ語で披露し、日ごろの学習の成果を発表した。

 イタカンローはアイヌ語で「話そう」の意味で、大会開催は27回目。道内各地や東京都、静岡県などから集まった5~81歳の出場者が、口承文芸や弁論などの3部門に分かれて弁舌や表現力を競った。

 出場者は、アイヌ語で童謡「森のくまさん」を披露したり、アイヌ文化伝承者、知里幸恵の著書「アイヌ神謡集」を読んだ中で好きな物語を紹介したりした。表彰式で菅原勝吉審査委員長は「みなさんのレベルが非常に高くなり、年々審査も難しくなっている」と話した。(竹田菜七)

 ・・・・・・

※「カムイユカラ」のラは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/948160/


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<ユカラを紡ぐ 映画「カムイのうた」から>④ 菅原浩志さん=監督・脚本 負の歴史 事実を伝える

2023-12-03 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年12月2日 10:14

すがわら・ひろし 1955年生まれ、札幌出身。米カリフォルニア州立大で映画製作を学び、88年に「ぼくらの七日間戦争」で監督・脚本デビュー。「ほたるの星」「写真甲子園 0.5秒の夏」などの作品がある。(玉田順一撮影)

 完成した映画を見た加藤雅也さん(兼田教授役)が「アイヌ民族が受けた過去の仕打ちのひどさは、台本よりも強く感じた。海外に持っていきたい作品だ」と言ってくれました。アイヌ民族をテーマに、負の歴史と真っ正面から向き合う作品は少ない。タブー視されていたことを作品にするのは覚悟も必要でした。でも当たり障りのない映画ではなく「とがった」作品にしようと考えました。

 当初は「和人のおまえにアイヌの何が分かる」とも言われました。でも人間として生を受け、愛を持って生き、死を迎えるのはどの民族も共通です。その中で戦う人たちを描く、民族を超えた普遍的なテーマを持つ作品に仕上がったと思います。作品には差別用語も出てきます。過去にあった事実を伝える。そうしないと、かつてのアイヌ民族に「違うだろ」と言われてしまうでしょう。

 映画では着る物、話す言葉、そしてユカラもできるだけ本物にしようと考えました。島田歌穂さんと吉田美月喜さんはそれぞれ半年間、ユカラとムックリを特訓しました。一方、一部のユカラにオーケストラの伴奏を付けました。楽譜のないユカラにオーケストラの伴奏を付けるのは珍しい試みではないでしょうか。

 ・・・・・・

◆「ユカラ」のラは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/948083/


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独自の「滲み画」でフクロウ描く現代美術家 安保真(あんぼ・まこと)さん

2023-12-03 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2023年12月2日 10:08

 墨のにじみを利用した独自の表現技法「滲(にじ)み画(が)」で、シマフクロウを題材に絵を描き続けるオホーツク管内佐呂間町出身の現代美術家。この技法を考案して30周年を迎えた今年、全国各地で記念展を開いている。

 佐呂間で生まれ、2歳半で千歳に移住。専門学校などで美術を学び、フリーデザイナーとして独立した1993年、コップからこぼれたコーヒーの染みをヒントに滲み画の技法の確立に取り組んだ。水滴に墨汁を垂らし、水を布で拭き取りながら墨をにじませて線などを描く手法で、乾燥とにじませる工程を繰り返し、濃淡を表現する。「水墨画とは違う。今までにない自分だけの新しい表現」と話す。

 作品に自信はあったが、最初は売れなかった。高く評価されるようになったのは5年ほど前からで、海外で相次いで表彰を受けた。昨夏には国内で「滲み画」の商標登録も認められた。

 シマフクロウは、アイヌ民族の守り神。子どものころ、近所に住むアイヌ民族の家族と交流したことがきっかけで生涯のモチーフに選んだ。

・・・・・

 4日まで、札幌市の札幌三越本館9階「三越ギャラリー」で個展を開催中だ。兵庫県在住。妻と保護猫活動にも力を注ぐ。61歳。(佐藤諒一)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/948070/


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イスラエル・パレスチナ学生との交流団体 関係修復を模索

2023-12-03 | アイヌ民族関連

毎日新聞 2023/12/2 21:23(最終更新 12/2 21:23) 1468文字

日本・イスラエル・パレスチナ学生会議のメンバーと言葉を交わす高橋篤史さん(中央)と伊藤りんさん(右)=東京都千代田区で2023年11月26日、玉城達郎撮影

 日本で対話した日々を思い出してほしい――。学生団体「日本・イスラエル・パレスチナ学生会議」は、2003年の設立以来ほぼ毎年、イスラエルとパレスチナ両地域の若者を日本に招き、対話する合宿を開いてきた。ただ、イスラエル軍とパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスによる戦闘の開始以降は、参加した学生の一部が対立するようになった。1日には一時休戦が打ち切られて戦闘が再開。そんな中でも学生会議のメンバーは、関係を修復できないか模索している。

 「夏に現地で見た日常と、今の報道で見る苦しい出来事のギャップについていけない」。11月26日、東京都内で学生会議が開いた報告会。代表で、東京大大学院1年の伊藤りんさん(22)は、8月に訪れたイスラエルとパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区の平和な様子を振り返りつつ、思いをはせた。

 草の根の交流は、約20年にわたって続いてきた。昨年は約2週間、計21人で寝食を共にした。長崎県で被爆者から話を聞いたり、日本のアイヌ植民地政策の歴史を学んだりするなど、平和を見つめ直した。

 和平を実現する手がかりについても話し合った。植民地主義をテーマとした議論では「ユダヤ人は民族主義的な考えを捨て、パレスチナ人と和解し、進行中の植民地化に終止符を打つ必要がある。双方が聖地に暮らせるようあらゆる権利が尊重されるべきだ」という意見でまとまった。

 移動中のバスの車内では、両地域の問題について議論が過熱した。ただ、意見がぶつかっても、互いに対話する姿勢は持ち続けていたという。

 合宿後も、伊藤さんらは参加者と連絡を取り続けた。再会を果たしたのが今夏の現地訪問だった。近況を語り合ったり、現地の日常を肌で感じたりした。

 エルサレムの旧市街地に住むパレスチナ人学生の祖母の自宅では、イスラエル人の学生も一緒に食卓を囲んだ。当初、イスラエル人の学生は「怖がられるのでは」と心配したが、パレスチナ人の学生と祖母は歓迎し、会話に花を咲かせたという。

 ただ、ハマスが奇襲攻撃した10月7日以降は、合宿に参加した両地域の学生の雰囲気が変わった。SNS(ネット交流サービス)のグループチャットで、一部の参加者が言い争うようになった。

 「占領者のイスラエル人と、これ以上話すことは耐えられない」

 「パレスチナ人の君をパートナーと見ていたけど、心を傷つけられた」

 学生会議の事務局長で一橋大大学院1年の高橋篤史さん(24)は「戦闘が始まってからは対話が難しくなり、残念な気持ち」と声を落とす。パレスチナ人数人は、グループチャットから退会した。高橋さんら日本人の参加者は様子を見守ることしかできなかった。個別に連絡を取り続け、つながりを途絶えさせないよう動いている。

 戦闘が落ち着くのを待つことしかできなかったが、11月中旬に現地の団体にオンラインで話を聞き、背中を押された。この団体は、イスラエルの元兵士やパレスチナの元戦闘員がメンバーとなり、紛争解決を掲げていた。

 国際社会に何を伝えたいか。そう尋ねると「人として両地域の問題に向き合ってほしい」と言われた。高橋さんは「関心を持ち続けることが大事だ。第三者の日本人だからこそできる」と前向きになった。

 来年以降、両地域の学生と交流を再開できるのか、見通しはつかない。その方法を考えつつ、日本でイスラエル・パレスチナの問題を伝え、関心を高めていくつもりだ。「どちらかの立場に立つのではなく、俯瞰(ふかん)的に問題を伝えたい。またみんなで会える日が来てほしい」と願っている。【島袋太輔】

https://mainichi.jp/articles/20231202/k00/00m/040/201000c


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北方領土問題 解決の道筋は… 専門家に聞く

2023-12-03 | アイヌ民族関連

読売新聞2023/12/02 05:00

 ロシアのウクライナ侵略後、北方領土問題を含む平和条約の締結交渉は行われていない。領土問題解決の道筋はあるのか。今後の日露関係や返還運動のあり方を専門家に聞いた。

史実に基づき返還要求 成蹊大名誉教授 富田武さん(78)

 北方領土問題の起源は、第2次世界大戦にほかならない。千島列島や南樺太では、日本軍とソ連軍の間で戦闘があり、私は「日ソ戦争」と呼んでいる。当時の歴史的経緯を検証・総括した上で、日本は領土問題を世界に発信する必要がある。

 当時北東端の 占守(しゅむしゅ)島まで日本領だった千島列島について、1945年2月に米国とソ連、英国の首脳が戦後処理を話し合ったヤルタ会談では、どこまでが「千島」の範囲か特定されなかった。同年7月に日本に無条件降伏を求めるポツダム宣言が出されたが、実はこの間に行われた米ソの軍事協議では「北千島」はソ連が占領すると合意していた。

 実際、米国は8月11~12日に千島の中部や北部の近海に小艦隊を派遣し、ソ連をけん制した。一方、8月9日に対日参戦したソ連の最高指導者スターリンは、当初は「千島(ロシア語名・クリル)」には含まれないとソ連側も認めていた色丹島、歯舞群島を「小クリル」と名付けて占領する方針に転換し、実行した。

 日本は52年のサンフランシスコ講和条約で千島列島の領有権を放棄したが、択捉と国後島を含めた北方4島は「千島」には含まれないとの立場をとっている。

 日本人にとって忘れてはならないのは、アイヌ民族も北方領土の先住権を主張していることだ。日本政府がロシアの4島の実効支配を「不法占拠」と訴えるのであれば、アイヌが4島でいつまで暮らし、そして日本人が移り住んだのかについて歴史的な検証が不可欠といえる。

 歴史の事実に基づき、国際社会に対して堂々と北方領土返還を要求するキャンペーンを展開していくべきだろう。

民間レベルで対話継続 笹川平和財団主任研究員  畔蒜泰助さん(54)

 10月にロシア南部で開かれた有識者の会議に出席し、プーチン大統領に日露関係について質問すると、プーチン氏は「ウクライナで戦闘が始まったのは2014年だが、日本はこのことに気づかないことを望んだ」と発言した。

 14年にロシアがクリミア半島を併合し、ウクライナ東部で親露派武装勢力と政府軍との衝突が始まった。米欧は制裁を科したが、北方領土交渉を抱える日本は軽い制裁にとどまったことを意味している。22年2月のウクライナ侵略以前の14年時点から、米国とロシアは決定的に決裂していたが、日本はこれに気づかなかった。気づかない方がいいと望んだと言わざるを得ない。

 プーチン氏は、侵略後に制裁を科したのは日本だと強調し、「もし日本が対話する必要があり、イニシアチブを発揮することが可能であれば、対話に応じる用意がある」とも述べた。ウクライナに軍事支援する米国に追従する日本に対し、独自路線をとれるか迫ったといえる。

 米国との同盟関係や先進7か国(G7)の一員であることを考えれば、日本だけが制裁を緩和するのは考えにくく、関係改善は短期的には難しいだろう。しかし、ロシアは隣国で、対話のチャンネルは重要だ。

 北方4島海域での「安全操業」は、日露政府間の海での「共同経済活動」であり、現状での再開は難しい。だからこそ、貝殻島のコンブ漁など、民間での漁業交渉は大事になってくる。

 民間や専門家レベルでの対話の継続が、今後の鍵だ。私たち民間レベルでの対話は日本政府も支持しており、いずれ大きな変化があるかもしれず、その時を期すしかない。高齢化する元島民のみなさんのためにも対話を続けていく。

(この連載は、石原健治、畑武尊、土田浩平が担当しました。)

https://www.yomiuri.co.jp/local/hokkaido/feature/CO070156/20231203-OYTAT50000/


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先住民諸語の能力認定試験 原住民族委トップが受験生を激励/台湾

2023-12-03 | 先住民族関連

中央フォーカス台湾2023/12/02 17:40:17

台湾原住民(先住民)族が話す言語の能力認定試験が2日、台湾各地の会場で行われた。台北地区で会場となった金甌女子高校には原住民族委員会のイチャン・パルー主任委員(大臣)が訪れ、受験生を励ました。

同委によると、受験志願者は4歳から88歳までの2万3847人。中高級試験の受験者のうち、最年少は8歳の小学生で、学校の授業で原住民の言葉を習う他、家庭でも家族と原住民の言葉で会話しており、4月には中級に合格したことから、さらに難易度の高いレベルに挑戦しようと思い、受験したという。

試験は年に2回実施。イチャン・パルー氏は、今年は7歳以下の受験生が55人いたとし、過去最多だと語った。

(呉欣紜/編集:齊藤啓介)

https://japan.focustaiwan.tw/photos/202312025002


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ブラックフライデーに冷ややかな反応?モノよりも体験を重視するZ世代ならではの見解とは?

2023-12-03 | 先住民族関連

東京FM12/2(土) 7:40配信

Cartoonがパーソナリティを務めるinterfmで放送中のラジオ番組「sensor」(毎週金曜19:00-22:00放送)。番組コーナー「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、Z世代・ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

11月24日(金)のテーマは、「Z世代は感謝祭のターキーにもブラックフライデーにも興味がないって本当?」。「NY Future Lab」のメンバーが、感謝祭への考え方やブラックフライデーで買いたいものを語り合いました。

◆感謝祭の“ターキー”に賛否両論

アメリカでは毎年11月の第4木曜日に「感謝祭(Thanksgiving Day)」と呼ばれる祝日が定められています。また、感謝祭の翌日の金曜日は「ブラックフライデー」と呼ばれ、小売店やネット販売店で大規模な安売りが実施されます。

感謝祭では豊穣に感謝し、家族が集まってターキー(七面鳥)の丸焼きを中心としたディナーを食べるのが恒例。始まりは、ヨーロッパから渡ってきた清教徒が厳しい自然のなかで先住民族のネイティブ・アメリカンに助けてもらったお礼を兼ねて、一緒に豊作を祈ったことだと言われています。

感謝祭は家族が集まる日でもあるため、日本の正月に近い感覚だそう。一方で、感謝祭の過ごし方はZ世代が大人になるにつれて変化するのではないかという意見も。ラボのメンバーから話を聞きました。

ミクア:3年前、持ち家に引っ越してから感謝祭に親戚や友達がたくさん集まるようになったんだよね。ただ、なぜかはわからないけど、今年はターキーはないみたい。みんな、ターキーはあまり好きじゃないみたいなんだよね。

作るのも大変だし、代わりにカニとか、もっとシーフード風のものを食べたいってみんな言っている。私もターキーはあまり好きじゃないし、しかもたくさん残るんだよね。感謝祭の3日目以降はもう食べたくないなって。

メアリー:あるポッドキャストでは「ターキーは過大評価されているから、まったく食べない」って言ってたよ。では何を食べるのかというと、チキンを食べているみたい。アメリカ人は年末になるとターキーを食べる義務感みたいなものを感じているけれども、たぶん実際にはターキーが好きじゃないんだと思う。あと、よく言われるけど、ターキーを食べると眠くなるんだよ。そういう成分が入っているんだ。

ヒカル:僕はターキーの味には何の問題もないんだけど、感謝祭で食べる丸焼きのターキーって味が全然しないよね。皮がついている部分には味があるけどね。だから皮付きの部分をもらえたらラッキーだよ。

ノエ:僕は好きだよ。普段からターキーが大好きってわけじゃないけど、感謝祭のは本当においしいと思う。グレービーやマッシュポテト、マックアンドチーズ、クランベリーソースと一緒に食べると、とても合うんだ。数日後には残り物でサンドイッチを作ることができるしね。付け合わせも全部をサンドイッチに放り込むか、またはお皿に盛り付けて食べる。めちゃくちゃおいしいよ。

アメリカ伝統の「感謝祭のターキー」ですが、見事に意見がわかれました。感覚的には日本のおせち料理に近いものがありますが、今の時代観としてはターキーは贅沢な料理という位置付けではありません。モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「質実剛健という感じですね。好きな人もいるけど、伝統だからと文句を言いながら食べている人もいるし、まったく食べない人もいます」とコメント。

人権や社会正義に敏感なZ世代のなかには、感謝祭が生まれた歴史について違和感を覚える人もいます。「先住民族への感謝が始まりだとしても、その後アメリカ人は彼らを虐殺したわけです。今も暮らしている先住民族にとっては感謝祭ではなく悲しみの日になっているんです。そういうことも若い世代の方々に少しずつ知られ始めています」と、シェリーは解説しました。

◆ブラックフライデーに対してクールな反応のZ世代

近年では日本でもブラックフライデーの広がりを見せており、さまざまな店で大きなセールが展開されます。

ブラックフライデーは年末商戦の幕開けを告げるイベント。買い物客が殺到して小売店が繁盛することで、これまで赤字だった帳簿が黒字になるほど売れるのが言葉の由来とされています。

そんななか、Z世代のラボメンバーたちはブラックフライデーに何を買うつもりなのでしょうか?

メアリー:ブラックフライデーは自分たちだけの家に住んでいればもっと意味があるだろうけど、今は親と同居だからね。お金もスペースもないから、この小さな部屋をさらにガラクタで埋めることはできない。

シェリー:もしスペースがあったら、何を買いたい?

メアリー:欲しいのはテレビ。ヒカル(夫)と一緒にゲームをしたり、映画を観たりしたい。今はラップトップの画面しかないからね。

ヒカル:僕は普段こういうセールとかには全然関心がないんだけど、今年は服を買う予定。実は、僕の冬服は中学高校時代からずっと着ているもので、かなり着古しているから、そろそろ買い替えなきゃと考えているんだよね。

ノエ:5年とか10年前と比べて、物が欲しいという気持ちが少なくなったと思う。たとえば16歳の頃は、ブラックフライデーに「あれもこれも全部欲しい」とか思っていたんだけど、今はなんだかね。物を買わないと満足感が得られないみたいな、まるで何かを買うことが喜びの源であるかのような、そういう雰囲気もどうかなって思うんだよ。

メアリー:たぶん、セールに幻滅したんじゃない? 以前は「おお、セールだ!」って思っていたかもしれないけれど、今では毎年いつでもセールがある。どうでもいいって感じがするのでは?

ノエ:それもあるし、最近ではYouTubeの広告の量がハンパなくてすごく嫌だ。ある意味、僕の生活の質を台無しにしてくれている。

メアリー:広告期間もすごい前倒しになっているよね。かつては1ヵ月前くらいだったのに。NY5番街のヴィクトリアズ・シークレットのお店、かなり前からマライア・キャリー一色になっていたよ。「みんな! マライアの季節だよ、さあ買って!」って感じで。

ミクア:正直言って、ブラックフライデーは特にどうってことないって思っている。そのあともまだセールが続くしね。

ブラックフライデーに対して冷静な反応を示すラボメンバーたち。モノよりも体験を重視するZ世代ならではの意見も飛び交いました。また、ネットを活用する世代にとってはセール広告を目にする機会が多く、うんざりしている様子も伝わります。

経済的な理由から買い控える意見も出ていましたが、なかなか収まらないインフレのなか、少しでもいいものを安く買いたい消費者の願いに応え、大幅な値引きをおこなう企業も登場しています。

シェリーは「ブラックフライデーでどれだけ売り上げが伸びるかが来年のアメリカ経済の指標になると言われています。経済が悪いから買い惜しみがあるんじゃないかとも言われていますので、アメリカの消費経済の底力が試されますね」と語り、話題を締めくくりました。

(interfm「sensor」2023年11月24日(金)放送より)

https://news.yahoo.co.jp/articles/cdd7adec8460be3ab9a58759e64468063cf83739


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本邦初公開「赤の女王のマスク」も、『古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン』大阪で開催

2023-12-03 | 先住民族関連

SPICE2023.12.2

特別展『古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン』

2024年2月6日(火)~5月6日(月・振休)の期間、国立国際美術館にて古代メキシコの至宝約140件が一挙集結する特別展『古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン』が開催される。

35もの世界遺産があるメキシコ。なかでも古代都市の遺跡群は高い人気を誇る。東京、福岡で巡回してきた同展では、前15世紀から後16世紀のスペイン侵攻まで、3千年以上にわたり繁栄したメキシコの古代文明のうち、「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」に焦点をあてる。考古と民族資料の宝庫であるメキシコ国立人類学博物館をはじめ、アルベルト・ルス・ルイリエ パレンケ遺跡博物館、テンプロ・マヨール博物館、テオティワカン考古学ゾーンなど、メキシコ国内の主要博物館から厳選した約140件を、近年の発掘調査の成果を交えて紹介する。

みどころのひとつは、メキシコ国内とアメリカ以外で初公開される通称「赤の女王」(スペイン語で「レイナ・ロハ」)。マヤの代表的な都市国家パレンケの黄金時代を築いたパカル王の妃とされ、赤い辰砂に覆われて見つかった「赤の女王」の墓の出土品から、200年にわたる王朝一族の物語を浮き彫りにする。またパレンケのパカル王と王妃(赤の女王)の墓、アステカの大神殿(テンプロ・マヨール)、テオティワカンの三大ピラミッドなどの古代都市遺跡を、映像や再現展示で体感できる。

前売り券は12月11日(月)10:00から、イープラスほかプレイガイドにて発売開始。

イベント情報【大阪会場】特別展『古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン』

会期:2024年2月6日(火)~5月6日(月・振休)

会場:国立国際美術館

開館時間:午前10時~午後5時 毎週金・土曜日は午後8時まで

※入場は閉館の30分前まで

休館日:月曜日

※ただし、2月12日(月・振休)、4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館し、2月13日(火)は休館

主催:国立国際美術館、NHK大阪放送局、NHKエンタープライズ近畿、朝日新聞社

協賛:NISSHA

協力:アエロメヒコ航空、ダイキン工業現代美術振興財団

後援:メキシコ大使館

企画協力:メキシコ文化省、メキシコ国立人類学歴史研究所

観覧料(税込):

一般 2,100円(1,900円)、大学生 1,300円(1,100円)、高校生 900円(700円)

※()は前売/団体料金

※団体は20名様以上

※前売券は2023年12月11日(月)~2024年2月5日(月)まで販売

※中学生以下無料(要証明)

※大学生・高校生の方は証明できるものをご提示ください

※心身に障がいのある方とその付添者1名無料(要証明)

※本料金で同時開催のコレクション展もご覧いただけます

国立国際美術館HP:https://www.nmao.go.jp/

国立国際美術館公式X:https://twitter.com/nmaoJP

展覧会HP:https://mexico2023.exhibit.jp/

イベント情報【福岡会場】特別展『古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン』

会期:2023年10月3日(火)~12月10日(日)

会場:九州国立博物館

開館時間:午前9時30分~午後5時 ※入館は午後4時30分まで

毎週金・土曜日は午後8時まで夜間開館 ※入館は午後7時30分まで

※夜間開館の実施については、九州国立博物館ホームページでご確認ください。

休館日:月曜日 ※ただし、10月9日(月・祝)は開館、10月10日(火)は休館

主催:九州国立博物館・福岡県、NHK 福岡放送局、NHK エンタープライズ九州、西日本新聞社、西日本新聞イベントサービス、朝日新聞社

共催:九州国立博物館振興財団

協賛:NISSHA、大和ハウス工業

特別協力:太宰府天満宮

協力:アエロメヒコ航空

後援:メキシコ大使館、福岡市、福岡市教育委員会、北九州市教育委員会、太宰府市、太宰府市教育委員会、太宰府市商工会、太宰府観光協会

企画協力:メキシコ文化省、メキシコ国立人類学歴史研究所

観覧料(税込):

一般 2,000円、高大生 1,300円、小中生 900円

※上記料金で九州国立博物館4階「文化交流展(平常展)」もご観覧いただけます。

※障がい者等とその介護者1名は無料です。展示室入口にて障害者手帳等(詳細は九州国立博物館ホームページをご確認ください。)をご提示ください。

※大学生以下の方は学生証や生徒手帳をご持参ください。

※会期中の購入には当日料金が適用されます。

※購入の際にプレイガイドによって各種手数料が発生する場合があります。 

九州国立博物館HP:https://www.kyuhaku.jp/

九州国立博物館公式X:https://twitter.com/kyuhaku_koho

問い合わせ:050-5542-8600(ハローダイヤル/午前9時~午後8時、年中無休)

https://spice.eplus.jp/articles/324240


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アングル:「損失と被害」基金、重視される支援先コミュニティーの意思

2023-12-03 | 先住民族関連

ロイター2023年12月2日午前 8:10

Md. Tahmid Zami

 今年、バングラデシュ南西部チャクチャンナマラ村の人々は、昔ながらの伝統であるヒンズー教の女神ドゥルガーを称える祭りを復活させた。写真はバングラデシュのダッカで、豪雨による洪水のあとリキシャに乗って移動する人々。9月22日撮影(2023年 ロイター/Mohammad Ponir Hossain)

[ダッカ 24日 トムソン・ロイター財団] - 今年、バングラデシュ南西部チャクチャンナマラ村の人々は、昔ながらの伝統であるヒンズー教の女神ドゥルガーを称える祭りを復活させた。ほぼ15年ぶりの開催だ。

2007年の「シドル」、2009年の「アイラ」という大型サイクロンの襲来の後、この儀式は途絶えていた。チャクチャンナマラ村と近隣の本土をつなぐ600メートルの道路が損壊し、市場や病院、学校へのアクセスが阻害され、収入も途絶えたからだ。

道路が寸断されてしまえば、10日間の祝祭のために必要な舞台や装飾、資材など必要物資を苦労してボートで運ぶことになる。出演者や彫刻家、聖職者、親族や近隣地域からの訪問者の足も失われてしまう。

そこで、国際的な援助団体がチャクチャンナマラ村の約3000人の住民に、気候変動の影響で被った「損失と被害」に対処する際の優先事項は何かと問い合わせたとき、返ってきたのは「道路」という答えだった。

道路の復旧工事は今年初めに実施された。復旧に伴う収入増大もあり、地域共同体の失われた祝祭を復活させようという機運が盛り上がったのだ。

村の長老は、「この期間、村としての祭礼のやり方を知らずに育った若い世代のことを考えると、とても残念だ」と語った。色彩豊かなヒンズー教の祝祭が復活するのを見られて嬉しいという。

気候変動による影響を受けたコミュニティーのための「損失と被害」基金の仕組みが世界的に議論される中で問題となっているのが、最初に対応すべき被害は何か、どんな方法で対応すべきかについて、どの程度までコミュニティー自身が主導権を握り、選択を行うかという点だ。

交通の不便なチャクチャンナマラ村に道路復旧の資金を提供したのは、ワシントンに本部を置くグローバルな資金支援機関「気候正義レジリエンス基金(CJRF)」だ。

CJRFでは、アフリカ内陸のマラウィから太平洋地域に至るまで、これに似たようなコミュニティー主導型の取り組みに資金を提供している。原資はスコットランド自治政府からの100万ドルの補助金だ。気候変動による損失と被害への対応に投じられる政府系の国際的出資としては最も早い例だ。

独立系の開発機関ヘルベタス・スイス・インターコーポレーションは、コミュニティーによる計画を支援する形で、現地の非政府組織(NGO)とともに復旧作業を進めている。プロジェクトマネジャーを務めるアシッシュ・バルア氏は、復旧作業は物理的な改善であると同時に、毎年恒例の祭礼など、無形の被害を回復することでもあると話す。

<決定権はコミュニティーに>

国連が支援する「緑の気候基金」も含め、既存の気候関連基金の多くは、官僚主義的な融資手続きや申請書の記入に対応するノウハウが乏しいコミュニティーにとっては利用しにくい場合がある。

それもあって、コミュニティーが、気候変動による被害の補償を指示しポジティブな変化の達成を支援する代理人としてではなく、支援を待ち望む「犠牲者」として扱われていることが多い。

CJRFディレクターのヘザー・マッグレイ氏は、スコットランド自治政府からの資金提供のおかげで、「損失と被害」対応の取り組みにおいて、どうすればコミュニティーがもっと積極的な役割を果たせるかを試してみることが可能になった、と話す。

同氏は、そこから得られた教訓は、新たに設立される「損失と被害」基金や、その他の気候関連基金の仕組みにとっても参考になるはずだと語る。

マッグレイ氏は、「まず明白なのは、『損失と被害』基金には、コミュニティーが直接アクセスできる小額の支援を提供する『窓口』が必要だということだ」と語る。

国連大学環境・人間の安全保障研究所(UNU-EHS)において「人間中心の」気候変動対策を研究しているキーズ・ファンデルギースト氏は、「損失と被害」がどのようなものか、何に対応すべきかを最もよく理解しているのは、気候変動の影響がもたらす日々の生活の変化に直面しているコミュニティーだ、と語る。

英国を拠点とするシンクタンク「国際環境開発研究所(IIED)」が11月に発表した研究によれば、コミュニティーに主導権を与えると、社会の混乱、文化や先住民の知恵の喪失など、「経済以外の損失と被害」に対応する際に特に役立つという。

<線引きはどこで>

アナリストらによると、「損失と被害」への対応をめざすプロジェクトでは、迫り来る気候ハザードに対する適応や、社会的な防護システムへのアクセス拡大という面でコミュニティーを支援する例が多い。

だがそうなると、気候変動に対して脆弱な人々を対象とするさまざまな形の支援の中で、どこで線引きをするべきかという疑問が出てくる。

バングラデシュでは、開発団体「ユースパワー・イン・ソーシャルアクション(社会行動における若者の力、YPSA)」が、災害によって住居を失い路上や河川の土手で避難生活を送っている人々を対象に、移転先や復興の手段についての選択を行うためのチーム作りを支援している。

YPSAのディレクター、モハマド・シャフジャハン氏は、沿岸地域で住居を失った多くの家庭は、サイクロンや洪水、海面上昇により何度も住む家を失う経験を重ねていると語る。

シャフジャハン氏によれば、こうした家庭は、資金と社会的な支援ネットワークがないために、安全な地域に移って新たな生活を始めることができずにいるという。

コミュニティー・チームは、シングルマザー家庭など、支援を受けるべき最も脆弱な家庭はどれかを判断する際に役に立つ。またYPSAでは、こうしたチームが新たな土地に住宅を建設する際に支援を提供している。

移転した人々は、ヤギ飼養など新たな仕事を始める、移転先のコミュニティーに溶け込む、地方自治体による社会扶助を利用するといった点でも支援を受けることができる。

「こうした家庭は、さまざまな支援を丸ごと必要としている。呼称は『損失と被害』、適応、社会的セーフティネットといろいろだが」とシャフジャハン氏は言う。

地域社会が必要とする支援は多様なため、すでに存在する気候変動に対処するための資金とは別に、「追加的」なものとして損失と損害のための資金と区別するのが難しい。

金融の専門家は、「損失と被害」基金は、資金拠出の面では既存のものへの「追加」だが、支援対象のコミュニティーにおいては他の支援と一体として考えるべきだと指摘する。

バヌアツで気候外交担当マネジャーを務めるクリストファー・バートレット氏は、国際的なレベルでは、気候変動適応のための融資に加えて、「損失と被害」に関して新たな予測可能で迅速な融資が利用可能になることが必須だと見なされている。

だがバートレット氏によれば、コミュニティーのレベルでは話は単純ではない。

「コミュニティーの方は部署別の視点で考えていないから、国際的な支援により介入する場合には、災害が発生した場合の『損失と被害』支援と合わせて、災害の影響を低減するための新たなテクノロジーや手法による適応やリスク抑制を伴う場合が多い」

<多様なニーズ、多様な支援方式>

コミュニティーベースでの気候関連活動を設計し、資金を分配する場合には、支援の現場となるコミュニティー内部での多様性まで考慮する必要がある、とアナリストらは指摘する。

UNUのギースト氏は、「コミュニティーが利害や願望の点で一致していると想定しがちだが、もちろん、そんなはずはない。社会経済的な地位や権力関係、世代やジェンダーの違いがある」と語る。

オーストリアを本拠とするNGO「グラウンド・トゥルース・ソリューションズ」による今年初めの報告書では、支援の配分におけるひいきや不透明な意志決定のせいで、気候関連の支援が最も脆弱な家庭に届いていないと結論づけている。

CJRFでは、コミュニティー主導による「損失と被害」イニシアチブを試行する際に、女性や若者、先住民に固有のニーズに対応しようと試みている。

バヌアツでは、国が運営する基金が、災害により学校や病院その他の不可欠な施設が損害を受けたコミュニティーに対して、直接的に支援を提供することをめざしている。

バヌアツで気候外交の先頭に立つバートレット氏は、「損失と被害」融資をコミュニティーに流していく際に必要なことの1つは透明性だと指摘する。

各国政府や支援機関が試しているアプローチの1つが、アプリを通じて個人に直接資金を支給し、ブロックチェーンシステムを用いて使途を追跡できるようにしておくという仕組みだ。

バートレット氏は、コミュニティーによる意志決定と地元のアイデアを、新たなテクノロジーや専門家によるアドバイスと結びつけることが、「考えうるソリューション構成を組み立てる最も堅実な方法」だと話している。

(翻訳:エァクレーレン)

https://jp.reuters.com/world/europe/THU5RZTSXVK57BR5M5MCZOTAD4-2023-12-01/


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いのちを、未来を選ぼう」COP28に教皇のメッセージ

2023-12-03 | 先住民族関連

バチカンニュース02 12月 2023, 11:53

ドバイで開催中のCOP28で、教皇フランシスコのメッセージがバチカンの国務長官パロリン枢機卿によって代読された。

 アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で、12月2日、教皇フランシスコのメッセージがバチカンの国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿によって読み上げられた。

 教皇は同会議への参加を予定していたが、健康上の理由で出席することができなかった。

 パロリン枢機卿によって代読されたメッセージで、教皇は気候変動対策への具体的な取り組みを未来のための急務として示している。

 メッセージの冒頭で、教皇は、「残念ながら自分が望んでいた形ではないが、わたしは皆さんと共にいる。なぜなら、今は急を要する時、皆の未来は現在の選択にかかっているからである」、「被造物の破壊は神の冒涜、最も貧しい人々をはじめとする人類に対する罪であり、気候変動は人間のいのちの尊厳に関わるグローバルな社会問題だからである」と述べている。

 「いのちの文化のために働くのか、それとも死の文化のためか。わたしたちは今、それに答えるよう求められている」と教皇は問いかけながら、「いのちを、未来を選ぼう! 大地の呻きに、貧しい人たちの叫びに耳を傾け、若者の希望と子どもたちの夢を聴こう。か彼らの未来が拒まれることがあってはならない」と、その大きな責任を意識するよう人々を招いている。

 「生産と所有への野心は強迫観念となり、際限のない貪欲を生みながら、環境を抑制のきかない搾取の対象にしてしまった。狂った気候は、こうした全能の妄想をくい止める警告のように響いている」と教皇は述べ、自分たちの限界を謙虚さと勇気をもって認める必要を説く。

 気候変動の責任を、多くの貧しい人々や、出生数に転嫁しようとする試みに対し、教皇は、世界のおよそ半分を占める貧しい国々は汚染物質の排出のわずか10%しか責任を負っておらず、むしろ、先住民の置かれた状況や、森林破壊、飢餓や水・食糧危機、誘発された移民現象に見られるように、これらの人々は環境問題や気候変動の犠牲者であると述べている。

 また、子どもの出生は問題ではなく豊かさであり、いのちに敵対するものではなく、いのちのためそのもの、と語っている。

 こうした中、教皇は、すでに重い負債にあえぐ多くの国々の発展にペナルティーを科すべきでなく、むしろ、他の多くの国にエコロジカルな負債を持つ少数の国々の責任と影響に目を向け、その環境にかかる負債に応じて、貧しい国々の財政上の負債を免除する適切な方法を見出すべきと、提案する。

 そして、教皇は、環境・気候危機からの出口はどこにあるのか、それはこの会議が示すように、皆で行く道、「多国間主義」にあると強調する。

 これほどにも多極化かつ複雑化しつつある世界には、効果的な協力のための異なる枠組みが必要という教皇は、この地球温暖化が、多国間主義の冷却と、国際社会への高まる不信感、国家間の一つの家族としての認識の喪失のうちに進行していることを憂慮する。

 被造物への配慮は、同様に平和に対する配慮でもあると、教皇はこの二つの急務の課題の関連性を指摘。

 「イスラエルやパレスチナ、ウクライナ、また世界の様々な地域で進行中の紛争のために、人類はどれだけのエネルギーを浪費しているのか。人命を奪い、『わたしたちの共通の家』を破壊する兵器に、どれほど多くの資源が費やされているのか」と訴えている。

 そして、教皇はここで、武器や軍事に使われる資金で、飢餓撲滅のための世界基金を設立すると共に、気候変動問題に取り組みながら、最貧国の持続可能な開発促進のための活動を実施するという提案を再び行なっている。

 「気候の変化は、政治的な変化の必要を示すもの」とする教皇は、過去の図式である個別主義やナショナリズムの狭い路地から抜け出し、それに替わる、エコロジー的回心を可能にする共通のビジョンを受け入れるよう招いた。

 1992年にリオデジャネイロで気候変動との闘いが始まったとするならば、パリ協定はその「新たな始まり」を記すものとなった、と述べた教皇は、今こそ、そのプロセスを再開し、具体的な希望のしるしをもたらすべき、と励ました。

 教皇は、子どもたち、市民、国々、わたしたちの世界のためを願うだけでなく、もはや先延ばしにせず、実行に移すことが問われている、と呼びかけられた。

 2024年は、アッシジの聖フランシスコが被造物の賛歌である「太陽の賛歌」を作ってから800年であることに教皇は言及。からだ中の痛みに襲われ、いまや視力も失った聖フランシスコが、暗い闇との闘いの後に、再び精神的に立ち上がり、兄弟姉妹である被造物たちのために神を称えようと望んだ、苦しみを賛美へと変えるその霊性を振り返った。

 最後に、教皇もまた祈りを込めて、「分裂を過去のものとして、力を合わせよう。神の力をもって、共通の未来を輝くあけぼのに変えるために、戦争と環境破壊の闇から抜け出そう」とすべての人にアピールされた。

https://www.vaticannews.va/ja/pope/news/2023-12/discorso-del-papa-cop28-letto-da-card-palorin.html


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【ハンドメイド】パラグアイの伝統的な技法「ニャンドゥティ刺繍」って?歴史や特徴をご紹介~世界の刺繍~

2023-12-03 | 先住民族関連

YOKKA2023/12/02 11:00

世界には、さまざまな種類の刺繍が存在します。

国や時代ごとに異なる表現が編み出されてきた刺繍はどれも美しく、見ているだけでとても楽しいです。

今回は、そんな刺繍の中から、パラグアイに伝わる伝統的な技法「ニャンドゥティ刺繍」をご紹介します。世界の刺繍から、その国の歴史や文化を紐解いていきましょう。

ニャンドゥティ刺繍とはどんな刺繍?特徴と刺し方

ニャンドゥティ刺繍は、パラグアイに伝わる伝統的な手工芸です。

パラグアイは南アメリカの中央南部に位置する国で、ボリビア、ブラジル、アルゼンチンと国境を接しています。日系の方も多く住んでいることから、親日国であるとも言われているそうですよ。

そんなパラグアイで発展したニャンドゥティ刺繍は、カラフルな糸で描き出されるレース編みのような模様が特徴の手工芸です。刺繍枠にピンと張った張った布に対して、針で土台の糸を縫い刺し、そこにカラフルな糸でかがったり結んだりすることで織るように模様を編んでいきます。模様を編み終えたら刺繍枠に貼ったまま糊付けをして、乾燥してから布を外して完成です。

親から子へと各家庭で受け継がれてきたニャンドゥティ刺繍は、現在350種類以上の模様があると言われています。そのデザインは、馬や鳥といった動物やジャスミンやハイビスカスといった植物から、ほうきやネックレスといった身近なもの、さらには動物の足跡やダニをモチーフにしたユニークなものまでさまざま。

完成した作品は、ドレスやアクセサリーなどに仕立てられます。温暖な気候で培われた明るくてカラフルなデザインは見ているだけで元気になりますね。

ここからは、発祥地や歴史をさらに詳しく見ていきましょう。

ニャンドゥティ刺繍を学ぶには?

Photo by Shutterstock

ニャンドゥティ刺繍を学ぶには、どうしたらいいのでしょうか?ニャンドゥティ刺繍には、以下の道具が必要です。

  • 刺繍枠
  • 目の粗い布
  • 先の尖っていない刺繍針
  • 色とりどりの刺繍糸
  • ハサミ
  • 洗濯糊や乾くと透明になるボンドなど
  • 図案を写すための道具

ニャンドゥティ刺繍では最後に布を外して作品を完成させるので、なるべく目が粗めの布を使用するのがおすすめです。糸は本来、ニャンドゥティ刺繍専門のコットン100%糸が販売されていますが、普通の刺繍糸でも問題ありません。針はフランス刺繍針のような先の尖ったものだと糸を傷つけてしまう恐れがあるため、先の丸いものを使用しましょう。

ニャンドゥティ刺繍は複雑な模様が多いため、初心者の方が独学でチャレンジするには少しハードルが高そうですよね。ですが、最近では型紙付きの解説本も出版されているため、簡単な作品ならおうちでトライできそうです。使用するものも意外と少なく、身近な材料で始められるのが魅力的です。

レッスン教室は少ないですが、全国のカルチャーセンターで講座も開かれているので、1人で始めるのが不安という方はお問合せしてみてくださいね。

ニャンドゥティ刺繍の歴史

パラグアイの伝統手工芸として知られるニャンドゥティ刺繍ですが、もともとはアラビアが発祥の地です。パラグアイに持ち込まれたのは17世紀から18世紀のころ、カナリア諸島とスペインを経てキリスト教とともに伝わりました。

カナリア諸島にあるレースの産地テネリフェ島に伝わる テネリフェ・レース とスペイン語で太陽を意味する「ソル」の名前を冠した ソル・レース が、パラグアイで独自の発展を遂げたものがニャンドゥティ刺繍です。そのため、先ほどもご紹介した通り、その図案にはパラグアイの地域に根ざしたデザインが施されています。また、スペインのレースは白や生成りの糸を用いますが、ニャンドゥティ刺繍はカラフルな糸を使うのが特徴です。

「ニャントゥディ」は、南アメリカ先住民族であるグアラニー族の言葉で「蜘蛛の巣」という意味を持ちます。細い糸で丸く編まれた作品は、たしかに蜘蛛の巣のようにも見えます。

ニャンドゥティ刺繍の有名な地域

ニャンドゥティ刺繍の産地は、パラグアイの首都アスンシオンから南東に30Kmほど離れたイタウグアという町が有名です。他にも、イタウグア付近の湖のほとりにある町ウパカライや近隣の町ピラジュなどでも生産されており、それぞれの地域で異なる作風を持っているそうです。

パラグアイの伝統技法ニャンドゥティ刺繍

みているだけで気分が明るくなるカラフルなニャンドゥティ刺繍。

しかし、近年は職人の高齢化と後継者不足に悩まされており、国を挙げて技法の存続に取り組んでいるそうです。地域に根ざした手工芸は魅力的な一方で、趣味として始めるハードルが高く、伝統を継承するのが難しいという問題があります。

ですが現代では、パラグアイという遠い地に足を運ばなくても、本や動画で技法を学ぶことができます。ラテンアメリカの文化が好きな方や新たな趣味を見つけたい方、珍しい刺繍を始めてみたい方、未来の後継者を目指してニャンドゥティ刺繍に挑戦してみませんか?

https://news.goo.ne.jp/article/yokka/trend/yokka-nanduti-embroidery.html


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ニュージーランド】冬休みこそ南半球へ!夏のNZオークランドのおすすめ観光4選

2023-12-03 | 先住民族関連

YOKKA2023/12/02 13:00

冬こそ寒さから逃れて南半球への旅行はいかがでしょうか?

日本から飛行機で約11時間、時差4時間と時差も少なく過ごしやすいニュージーランド。今回はニュージーランドの首都 オークランドの夏のおすすめ観光スポットをご紹介します。

なぜ冬休みにニュージーランド?

南半球に位置するニュージーランドは、 12月~2月が夏のシーズン にあたります。夏とはいえ日本の夏とは違って湿気が少なく、気温も21℃~25℃ほどで暑すぎず雨も少ないためとても過ごしすい気候です。

自然豊かなニュージーランドの夏は、ネイチャーアクティビティが充実しています。オークランドの街周辺ではビーチやワイナリー、少し足を伸ばせば先住民マオリ族の文化が息づく山々へも行けます。12月には日本では体験できない夏のクリスマスも楽しめます。

【1】美しいビーチに癒されて

“City of Sails”とも呼ばれるほど海が身近な街、オークランド。都市と自然とがすぐそばにある都市だからこそ、オークランドの人々にとっては美しいビーチが生活の一部なのです。そしてオークランド市内からそう遠くない場所で、旅行者も海を手軽に楽しむことができます。

オークランド市内の中心部からバスで約20分の ミッションベイ・ビーチ。

国内屈指の高級住宅地のすぐそばにあるこのビーチは、夏になるとオークランドの人々で賑わう大人気エリアです。きれいな白浜が広がるこのビーチでは、海水浴を楽しむ人やビーチバレーを楽しむ人、ビーチに寝そべり日焼けや読書を楽しむ人などなどさまざまな楽しみ方をしている人がたくさんいます。また、カヤックやSUPなどをレンタルしてビーチアクティビティを楽しむことも可能。疲れたら近くのカフェやレストラン腹ごなしもいいですね。近くのアイスクリームショップMOVENPICKも地元の人々から大人気です。

オークランド中心部から車で約30分ほどでたどり着く ピハビーチ は国内屈指の有名なビーチです。火山の影響を受け砂鉄を多く含む砂で、ビーチは独特の黒色をしています。大きな波、そして横たわるライオンのような「ライオン・ロック」と呼ばれる大きな岩のある景色が有名です。ライオン・ロックは登ることもできるので、ピハ・ビーチの景色を岩の上から楽しむのもおすすめです!

また、ここは人気サーフスポットでもあり、シーズンは多くのサーファーたちが集まり賑わいます。サーフィンに挑戦するもよし、海を眺めながらピックニックもよし!ちょっとした遠出にも最適ですよ。

【2】ワイヘキ島でワインテイスティング

オークランドはワインの産地としても有名で、その一つに ワイヘキ島 があります。ワイヘキ島はオークランドが見えるフェリーで約40分、ニュージーランドで 最も街から近いワイン産地 といえるでしょう。

フェリー乗り場でチケットの購入、AT HOPカードという交通カードで乗車、オンラインで事前購入の3つの方法で乗船が可能です。 Fullers360 SeaLink という2社がワイヘキ島までのフェリーを運行しています。

https://www.fullers.co.nz

https://www.sealink.co.nz

温暖で湿度が低く、雨が少なく日照量の多い気候ならではの凝縮した果実のフルーティーな味わいが特徴で、規模は小さいながら高品質なワインが生み出されています。ニュージーランドでは3月~4月が収穫期で、 1月や2月にはブドウの実がなった美しいブドウ畑を見学 することができます。ブドウ畑や海を眺めながら、生産者さんの解説を聞いて楽しむワインテイスティングはここでしかできない体験ですよ。

ワイナリー巡りには乗り放題バスThe Hop-On Hop-Off Busかタクシーがおすすめです。

https://www.fullers.co.nz/destinations-and-experiences/experiences/day-tours/hop-on-hop-off-explorer-bus/

【3】『ロード・オブ・ザ・リング』ロケ地で映画の世界へ

映画『ロード・オブ・ザ・リング』は、ピータ・ジャクソン監督の母国であるニュージランドで全て撮影が行われました。ロケ地はニュージーランド北島・南島に点在しており、合計150箇所にものぼります。

オークランドから行けるロケ地は ホビトン™・ムービー・セット

マタマタ近郊にあるホビトン™・ムービー・セットは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』の撮影が行われていたこの地に、映画『ホビット』の撮影ために作られたホビット村です。撮影後、映画のファンのための常設アトラクション施設として残されています。ホビットの家々やパーティ広場、細部にまでこだわった小道具たちを見ることができます。家の入り口や小道具たちはサイズ感が絶妙で、小人に見えるように少し大きく設計されており、まるで自分もホビットであるかのような気分を味わえます。パブ グリーン・ドラゴンもあり、映画に登場するものと同じカップでドリンクを飲むことも!映画ファンには見逃せないスポットです。

日本語解説付きツアーも行われており、映画の撮影秘話やエピソードを聞きながら1日映画の世界に浸りましょう。

https://www.veltra.com/jp/oceania/new_zealand/a/118374

【4】マオリ族の文化に触れよう

Photo by Shutterstock

ニュージーランドを語るに忘れてはいけないのが先住民マオリ族。マオリ族は1,000年以上も昔にポリネシアの故郷ハワイキからこの地に辿り着きました。イギリス入植前からニュージーランドに住んでいた先住民族は今でも人口の15%ほどを占めており、その伝統文化は現在まで大切に受け継がれています。その象徴にニュージーランドの国民的スター“All Blacks”のハカパフォーマンスは世界的にも有名です。

ニュージーランドではマオリ文化を体験できる機会がたくさんあります。

オークランド都市丘の上にそびえ立つ オークランド博物館 。マオリとポリネシアンの文化財としては世界一の貯蔵数を誇るこの博物館では、ニュージーランドの歴史や文化をしっかりと学ぶことができます。そして伝統的な歌とダンスのハカパフォーマンスが毎日開催されています。間近で見るパーフォーマンスは大迫力ですよ。

https://www.aucklandmuseum.com

そして、オークランドから車で3時間ほどに位置する マオリ発祥の地 ロトルア 。ロトルア湖のほとりにはオレンジ色の屋根が特徴的なロトルア博物館があり、ここではマオリ文化の工芸品などを鑑賞できます。また、ミタイ・マオリ・ビレッジやマタキ・マオリ・ビレッジではマオリ族伝統のパフォーマンスや伝統料理ハンギを食べられます。

この地は温泉が有名で、国内随一の観光地でもあります。国内最大規模の間欠泉ポフツカイザーは上空30mまで温泉が吹き出すことで有名です。また、ヘルズ・ゲート・ジオ・サーマル・パーク&マッド・バス・スパでは唯一の泥温泉を体験でき、マオリ族の戦士も傷を泥温泉で癒していたのだとか。治癒効果や美肌効果があり、その効果の高さに入浴時間は最大20分までと決められています。

時間がない人でも弾丸日帰りツアーで少しマオリ文化に触れることもできるのでおすすめです。

https://www.veltra.com/jp/oceania/new_zealand/a/181211

冬休みこそ夏のNZを感じよう!

夏こそベストシーズンなニュージーランド。首都オークランド周辺でも見どころ満載なので、気候のよいこの時期の旅行にぴったりです。冬の寒さを逃れてニュージーランドの夏を楽しみましょう!

https://www.veltra.com/jp/oceania/new_zealand/

参考・引用

  • AIR NEW ZEALAND
  • 100% PURE NEW ZEALAND

https://news.goo.ne.jp/article/yokka/trend/yokka-nz-sightseeing-winter-holiday.html


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