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共生条例 分かりやすく 札幌市の検討委第2回会合 障害者ら意見

2023-12-19 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年12月18日 21:26

性的少数者や障害者らが意見を交わしたユニバーサル推進検討委員会の第2回会合

 札幌市は18日、誰もが生きやすい社会を実現するための「共生社会推進条例(仮称)」制定に向け、LGBTQなど性的少数者や障害者、アイヌ民族の当事者らから意見を聞く「ユニバーサル推進検討委員会」の第2回会合を市内で開いた。委員からは条例を分かりやすく、差別の根絶を強く訴える内容にするよう意見が出された。

 委員14人のうち12人が出席した。市は初回の会合で出た意見を基に「なじみやすい言葉遣いをしたい」と説明し、視覚障害者からは「分かりやすい日本語での表現は、外国人や耳を頼りにする障害者にも理解しやすい」と賛成の声が上がった。性的少数者の委員は「差別は『禁止』、というくらい強い表現をしてもいいのでは」と述べた。

 ・・・・・(五十地隆造)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954643/


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「勝山館跡」出土品、道有形文化財に 檜山教育局が上ノ国町教委に指定書交付

2023-12-19 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年12月18日 19:37

指定書を持つ上野敦也・町教育長(右)と藤嶋泰道・檜山教育局長

 【上ノ国】町内にある室町時代の山城「勝山館跡」から出土した400~450年前の陶磁器など88点が、道の有形文化財(考古資料)に指定されたことを受け、檜山教育局は町教委に指定書を交付した。

 出土品は陶磁器43点と木製品32点、骨角器11点、金属製品2点で、安土桃山時代から江戸時代初期のものとみられる。アイヌ民族と和人の交易・交流の史料として価値が高いと評価され、11月28日付で指定を受けた。

 ・・・・・

(宮崎将吾)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954570/


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白老「ポロトミンタラ」来場50万人 東京の夫妻に記念品

2023-12-19 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年12月18日 18:52

「ポロトミンタラ」50万人目の来場者となった小山修平さん(右から2人目)と菜摘さん(同3人目)

 【白老】JR白老駅北観光インフォメーションセンター「ポロトミンタラ」の来場者が17日、累計50万人を突破し、記念セレモニーが行われた。2020年4月のオープン以来、3年8カ月余りでの達成となった。

 同センターは20年のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の開業に合わせて観光客を呼び込もうと町が整備した。土産物の販売コーナーなどを設けている。

 50万人目の来場者となったのは東京都町田市の会社員小山修平さん(31)と菜摘さん(28)の夫妻。記念品として白老牛ハンバーグや虎杖浜たらこなど1万円相当の町特産品詰め合わせと額入りのミニルウンペ(木綿衣)を受け取った。

 2人は星野リゾート「界ポロト」に宿泊しに来た。菜摘さんは・・・・・・

 同センターの来場者数は20年度14万264人、21年度8万7742人、22年度15万2561人と推移し、本年度は16日までに11万9233人となっていた。(斎藤雅史)

※「ポロトミンタラ」のラは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954543/


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アイヌ文化展 英で好評 平取の保存会、舞踊など紹介

2023-12-19 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年12月18日 18:51

展覧会のワークショップで平取アイヌ文化保存会の会員から伝統舞踊を学ぶ英国人ら(11月)=平取町提供

 【平取】日本政府が英国に開設する日本文化の広報拠点「ジャパン・ハウス ロンドン」で、11月中旬から開かれている平取町のアイヌ文化の展覧会が好評だ。平取アイヌ文化保存会の会員らが渡英して伝統舞踊を披露し、舞踊の体験イベントには多数の参加があった。会員らは「英国の人たちのアイヌ文化への関心の高さに驚いた」と魅力発信に手応えを感じている。

 展覧会は11月16日に始まり、来年4月21日まで。工芸や舞踊、アイヌ語など二風谷地区の伝承者の取り組みを、計約250点の展示品と映像で紹介している。現代のアイヌ文化伝承者に焦点を当てており、二風谷の工芸家ら12人がアイヌ文化への思いを語るインタビュー動画も見どころだ。

 来年3月までは月ごとに数日間、伝統工芸やアイヌ語、アイヌ料理といったテーマを設け、伝承者が現地の人に文化を直接伝える実演やワークショップを行っている。11月は舞踊がテーマで、保存会の10人が伝承者として会場入りした。17日は約70人の来場者を前に、タプカラ(踏舞)やアンナホーレ(鳥の舞)など五つの舞踊を披露。その後は観客が会員に駆け寄り、会員がまとう着物のアイヌ文様の意味などを盛んに質問してきたという。

 保存会の佐々木知代さん(38)は「海外の人々との直接の交流を通し、アイヌ文化がより幅広い人の記憶に残ると思う」と話す。

 18、19の両日は踊りのワークショップを開き、英国人ら各30人ほどが体験。・・・・・・

(杉崎萌)

※「タプカラ」のプとラ、「チャッピーヤク」のクはそれぞれ小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954542/


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豊浦の観光 商品化へツアー クマ肉試食、ホタテ養殖学ぶ

2023-12-19 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年12月18日 18:38

調理したクマ肉入りカレーなどの夕食を楽しむモニターツアーの参加者ら(噴火湾とようら観光協会提供)

 【豊浦】町内礼文華地区に根付くアイヌ文化やホタテ養殖などを軸に旅行商品の開発を目指すモニターツアーが15、16の両日、アイヌ文化情報発信施設「イコリ」などで行われた。札幌の旅行会社の担当者2人が、アイヌ料理を作ったり、ホタテ関連の機械工場と食品工場を見学したりした。

 噴火湾とようら観光協会の主催。北海道観光振興機構(札幌)の「地域の魅力を活(い)かした観光地づくり推進事業」の補助金を受けて実施した。イコリが立つ礼文華海浜公園キャンプ場の宿泊用トレーラーハウスの冬期間活用なども視野に入れ、商品化の可能性を探る。

 同協会の田中博子事務局次長が案内役となり、・・・・・・

(梶山征広)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954530/


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浦河町議会、日台議連を設立 町が協定新城郷との交流拡大

2023-12-19 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2023年12月18日 18:34

浦河町議会日台友好議員連盟の設立総会であいさつする粘処長

 【浦河】町議会は町が友好交流協定を結ぶ台湾東部の花蓮県新城郷との交流拡大を図る目的で、全町議13人による町議会日台友好議員連盟を設立した。

 町は昨年8月に新城郷と協定を締結。今年7月には、池田拓町長と浦河アイヌ協会のメンバーら約20人が新城郷を訪れ、アイヌ民族と現地の先住民族「タロコ族」が伝統音楽を披露し合うなど文化交流を深めた。

 連盟は領事館に当たる台北駐日経済文化代表処札幌分処の粘信士(ねんしんし)処長から要請があり、設立したという。

・・・・・・

(和田樹)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954524/


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<訪問>「マトリョーシカのルーツを探して」を書いた 熊野谷葉子(くまのや・ようこ)さん

2023-12-19 | アイヌ民族関連

北海道新聞2023年12月17日 05:00

熊野谷葉子 玉田順一撮影

「日本起源説」 木工芸史に追う

 木型の人形を開けると、次々に小さな人形が出てくるロシアの土産品マトリョーシカ。意外にもルーツは日本の「入れ子人形」にあると言われている。この「日本起源説」を知ったのは、15年ほど前に放送されたNHKの語学番組。ロシア説も合わせて紹介されており「有名なものなのに、起源が曖昧なことに驚いた」。両国の木工芸史などをたどり、マトリョーシカ誕生を巡る謎を追った。

 「日本起源説」の根拠となっているのは、モスクワ郊外セルギエフ・ポサードにある「おもちゃ博物館」に、現存する中では最古とみられるマトリョーシカ「雄鶏(おんどり)を抱いた娘」と、日本製の「入れ子七福神」があること。

 この「雄鶏を抱いた娘」の製造元を調べると、マトリョーシカ誕生の時期はそれまで通説だった1899年(明治32年)以前ではなく、1年さかのぼった1898年以前であることが分かった。98年に書かれた経営者の手紙が見つかり、文面に「昨日はある男性が11個買いました」とあったのだ。「この時すでに大量生産されて売られていたことがうかがえます」と分析する。

 一方、日本では「入れ子七福神」の故郷とされる神奈川県箱根町などを調査した。マトリョーシカが生まれたとおぼしき1800年代後半は、日本では明治期後半に当たる。箱根には当時、日本ハリストス正教会の避暑館があった。何か見つかるのではないかと考えたが、誰かが七福神人形を買ったり、ロシアに持ち込んだりしたという記録は結局出てこなかった。

・・・・・・・

東京報道 能正明

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954339/


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<新刊と文庫>「野外上映会の殺人」など 一部抜粋

2023-12-19 | アイヌ民族関連

北海道新聞2023年12月17日 05:00

<文庫・新書>

◆野外上映会の殺人 C・A・ラーマー著

・・・・・

◆うぽっぽ同心十手綴り 凍て雲 坂岡真著

・・・・・

◆箱根駅伝は誰のものか 酒井政人著

・・・・・

<北海道の新刊>

高丘哲次著「最果ての泥徒(ゴーレム)」

・・・・・

北海道新聞社編「ウポポイまるごとガイド」=アイヌ民族の文化や歴史などを学び、その世界と出会う場所であるウポポイ(民族共生象徴空間)の全てを紹介する最新ガイドブック。北海道新聞社 1540円

谷口義明著「暗い夜空のパラドックスから宇宙を見る」

・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/954330/


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<ゴールデンカムイ>イベントビジュアル「アシ(リ)パ組~川口撮影所~」がグッズに アシ(リ)パ監督、巨大ザメ牛山の缶バッジ、ブロマイド

2023-12-19 | アイヌ民族関連

まんたんウェブ12/18(月) 18:00配信

「TVアニメ『ゴールデンカムイ』スペシャルイベント’23」のグッズ(C)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

 「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載された野田サトルさんのマンガが原作のテレビアニメ「ゴールデンカムイ」のイベント「TVアニメ『ゴールデンカムイ』SPイベント’23」のグッズが公開された。イベントの描き下ろしビジュアル「アシ(リ)パ組~川口撮影所~」を使用したグッズで、ブルース・リーに扮(ふん)した杉元佐一や、監督風のアシ(リ)パ、巨大ザメに扮した牛山辰馬らの缶バッジ、ブロマイドなどをラインアップする。

【写真特集】「ゴールデンカムイ」映画スター風の杉元、白石、土方がグッズに! 一挙紹介

 アクリルスタンド(各1980円)、缶バッジ(各440円)、ステッカーセット(各1650円)、Tシャツ(各3850円)、ブロマイド(各275円)などが発売される。一部のグッズは、NBCユニバーサル公式オンラインショップ「あにばーさる」で通販を実施する。12月24日正午に予約受け付けを開始する。

 イベントは、12月24日に川口総合文化センター・リリア(埼玉県川口市)で開催される。声優の小林親弘さん、白石晴香さん、伊藤健太郎さん、中田譲治さん、津田健次郎さん、乃村健次さん、松岡禎丞さん、竹本英史さん、小西克幸さん、堀内賢雄さんが出演する。

 「ゴールデンカムイ」は、2014年に「週刊ヤングジャンプ」で連載をスタートし、2022年4月に約8年にわたる連載に幕を下ろした。かつて日露戦争で活躍した“不死身の杉元”が、北海道で死刑囚が隠した埋蔵金の手掛かりをつかみ、アイヌの少女らと共に冒険を繰り広げる姿を描く。

 テレビアニメ第1期が2018年4~6月、第2期が同年10~12月、第3期が2020年10~12月、第4期が今年4~6月に放送された。テレビアニメの最終章の制作が発表されている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c15ae1ca175115551c4816969f01d2b5d8f8812f


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先住民の親を持つ子供、漢民族の姓でも先住民の身分取得可能に 改正法可決/台湾

2023-12-19 | 先住民族関連

中央フォーカス台湾2023/12/18 18:14

台湾原住民(先住民)の伝統衣装=資料写真

(台北中央社)立法院(国会)本会議は18日、原住民(先住民)身分法の改正案を可決した。先住民と非先住民の間に生まれた子供が漢民族の氏名を名乗っていたとしても、先住民族の文字で父親または母親が属する先住民族の伝統的な名前を併記している場合、先住民の身分を取得できるとの規定が新たに盛り込まれた。

現行では、先住民と非先住民の結婚で生まれた子供が先住民の身分を得るには、原住民の身分を有する父親か母親の姓または先住民の伝統的な名前を名乗る必要があった。今回の法改正により、原住民の身分取得に関する規定が緩和されることになる。

原住民族委員会は18日、報道資料を通じ、法改正後には先住民のアイデンティティーの権利が保障されるようになるとし、所属するエスニックグループと個人の文化的つながりの深化につながると説明した。

(張雄風/編集:名切千絵)

https://japan.focustaiwan.tw/politics/202312180005


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辻説法、子育て無用論】新見隆 日本人のクリスマスの過ごし方

2023-12-19 | 先住民族関連

大分合同新聞2023/12/19(火) 03:00

 クリスマス・シーズンが近づいた。日本中世界中が、キリスト教徒でもないのに、師走の慌ただしさで浮かれ、うんざりする季節でもある。忘年会もあるか。
 クリスマスは、元々が、ケルトの時代からあるヨーロッパの「冬祭り」を踏襲しながら、そこにイエスさんの誕生を接ぎ木したもの、と聞いている。古い時代には冬の到来は、寒さや作物不足で、生命の危機が訪れる怖い時期だ。だから、冬山から悪魔のような、日本で言うならナマハゲのような化け物が村や町にやって来て、子供たちを追い回すので、村人はお菓子を渡して山へ帰ってもらったのだろう。そのお裾分けが、子供へのプレゼントだ。子供たちへのプレゼントの由来には、サンタクロースの元祖、聖ニコラウスの説もあっただろうか。
 僕は、盆暮の贈答は、たいへん、面白いもので、良いことだと考えるたちだ。民族学は、「モノ」の動きは、魂=精霊の、動きだと考える、世界の民衆の叡智(えいち)を教えている。
 プレゼントは大賛成だが、「モノ」に心がこもっているか、どうか、だろう。では、心とは、何だろう?
 文化人類学に、「ポトラッチ(贈与交換)」という言葉があって、これは、ハイダやトリンギットなどのカナダの先住民族にあった儀礼として知られている。ある部族が、招かれて別の部族を訪れて、大歓待を受けるとする。すると歓待された側は、お返しの贈り物を持っていく。有名なトーテム・ポールをつくるカナダ北西部に暮らす先住民族は、元は海洋民族、プランクトン豊富な海で魚を取った。海辺の家の前に、ポールを立てていた。自分たちが、どこからどういう形でやって来たか、そういう一家や部族の創世神話を動物の彫り物の連なりの形で見せるのがトーテム・ポールで、つまり「神話の柱」だ。墓標の柱という説もあるらしいが。
 だからプレゼントは、金属製の彫り物の大きな鉾(ほこ)のようなもの。その用意した最大のプレゼントは、相手に渡すんじゃなく、目の前で、火にくべて、燃やしてしまうという。つまり、神さまへの、供物にするわけだ。このカナダの先住民族は、われわれと同じ、赤ん坊のお尻に蒙古斑のある、モンゴロイドだ。
 日本でも、ユーラシアを代表する室内飾りは、節句の「室礼(しつらい)」と言って、見えない神への、贈り物だった。室礼の宗匠、山本三千子先生は、「お正月の鏡餅を盛る、三宝は、角が落としてあります、これは私ども人間が、神に対して、一歩下がる、へりくだる精神を形にしたものです」と、教えられている。
 素晴らしいことだ。お盆や、彼岸に、先祖を祭って、その来訪を迎えていた、日本人だ。アメリカからやって来て、山陰に暮らしたラフカディオ・ハーン(父の生まれは、ケルトの地、アイルランドだったか)は、小泉八雲として、日本の美意識を讃(たた)えた。彼は、たしか「日本人は、死者たちと、暮らしている」と、驚嘆している。
 2023年のクリスマスを、日本人がどう迎えるのか。それが真のグローバリゼーションじゃないだろうか、と思うのは僕だけだろうか。
 (今回も、人から聞いた、どこかで読んだ、借り物の知見満載。読者には煩わしいし、学術論文でもないので、出典を詳述しない。尊敬するケルト学者、畏友、鶴岡真弓さんからの借用が多い)

https://www.oita-press.co.jp/gxeducation/2023/12/19/JDC2023121800596


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国内外の子どもたちの医療支援を行うチャリティーイベント「東京グレートサンタラン2023」に6年目の協賛

2023-12-19 | 先住民族関連

佐川急便2023.12.18 

クリスマスプレゼントに込められた「想い」を運ぶ

 SGホールディングスグループの佐川急便株式会社(以下「佐川急便」)は、日本にいる病気と闘う子どもたちと海外の貧困の中にいる子どもたちを支援するチャリティーイベント「東京グレートサンタラン2023(以下、グレートサンタラン)」に協賛しました。

 「グレートサンタラン」は病気の子どもたちに笑顔を届けることを目的として、世界各国で開催されているチャリティーイベントです。例年、イベントに賛同した方々が、サンタクロースなどクリスマスをイメージした衣装を身に纏い、それぞれの想いを胸にイベントに参加しています。その参加費用が活用され、病気とたたかう子どもたちにクリスマスプレゼントが贈られます。また、貧困が原因で満足に医療を受けることができない海外の子どもたちへの医療支援が行われます。
 本年は、11月19日(日)に東京都渋谷区の代々木公園を会場にイベントが開催され、約2,400名が参加しました。そして、12月12日(火)、協賛活動の一環として、当社のセールスドライバー®がクリスマスプレゼントを慶應義塾大学病院に入院中の子どもたちへお届けしました。
 当社は創業以来、「飛脚の精神(こころ)※」を受け継ぎながら、“お客さまの「お荷物」を大切にお届けさせていただくこと、それはお客さまがお荷物に込めた「想い」そのものを運ぶということ”の考えのもと、大切なお荷物をお客さまの心とともにお届けしてまいりました。本取り組みは、当社のこうした考え方に合致することから、2018年度より協賛活動を行っており、本年で6年目の取り組みとなります。
 今後も、人々の健康で豊かな暮らしの実現に貢献することは、社会インフラを担う企業としての重要な社会的責任の一つであるとの考えのもと、社会に貢献できる企業を目指してまいります。

※「飛脚の精神(こころ)」
創業の原点である「飛脚の精神」は、単に荷物を運ぶだけでなく、お客さまのことを考え、お客さまのために誠心誠意尽くすことを意味します。
【ご参考】東京グレートサンタラン

日本では2009年に大阪で初めて開かれ、東京では2018年からスタートしました。イベントの収益金は、国内では入院生活を送る子どもたちへのクリスマスプレゼントを贈る活動に充てられます。海外ではNPO法人フリー・ザ・チルドレンを通じて、ケニアのマサイ族など先住民族の貧困家庭の子どもに対する医療支援を行います。イベントの企画運営委員会は、中高生や大学生が主体となり、「子どもが子どもを支える夢のチャリティー」をテーマに、社会課題の解決にスポーツを通じて取り組んでいます。
https://santarun.jp/

  佐川急便株式会社Webサイトhttps://www.sagawa-exp.co.jp/

https://www.sg-hldgs.co.jp/newsrelease/2023/1218_5234.html


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「ヒツジイヌです、ワンワン」毛織物の材料になった伝説の絶滅犬

2023-12-19 | 先住民族関連

ニコニコニュース2023/12/18 18:00ナゾロジー

絶滅させたのは誰でしょうか?

米国のスミソニアン博物館Smithsonian Museum)で行われた研究によって、伝説の存在とされていた「羊の毛」を持つ犬が、実在していたことが明らかになりました。

研究では150年以上前に採取された犬の毛皮DNA分析が行われており「羊の毛」のように縮れた糸になりやすい毛の遺伝子が発見されました。

また以前は、羊の毛を持つ犬たちは産業革命によってもたらされた大量生産された安価な毛織物製品の存在によって、犬たちが飼われなくなったことが絶滅につながったと考えられていました。

しかし現地の長老たちのインタビューと複数の犬のDNA分析によって、羊の毛を持つ犬たちが絶滅した原因が、全く別のものであることが示されました。

羊の毛を持つ犬たちは、どのように飼われ、どのように絶滅したのでしょうか?

研究内容の詳細は2023年12月14日『Science』にて「古代ゲノミクスと先住民の知識によって明らかにされるコースト・セイリッシュの「羊毛の犬」の歴史(The history of Coast Salish “woolly dogs” revealed by ancient genomics and Indigenous Knowledge)」とのタイトルで公開されました。

羊の毛を持つ犬は存在した

太平洋に面した米国とカナダの国境付近に住む複数の先住民族には、かつて自分たちの先祖は白くてフワフワした「羊の毛」を持つ犬たちを飼っていたとする伝説が存在しました。

羊毛質の犬の毛は、普通の犬の毛と違って細い糸にすることが可能であり、機織り機でブランケットなどの毛織物を作っていたと述べられています。

(※新大陸には馬・牛・羊などがいないことが知られており、人々は羊毛の代りに「羊の毛」を持つ犬をつかって毛織物を作っていたのです)

しかし伝承の収集が行われた時(1950~1960年代)は、羊の毛を持つ犬(コースト・セーリッシュ・ドッグ)が失われてから既に1世紀が経過しており、一部の科学者たちは「ヒツジイヌ」などは神話の存在に過ぎないと述べていました。

そこで今回、スミソニアン博物館の研究者たちは、150年前に収集された「マトン」と名付けられていた犬の毛皮のDNAと、コーストセーリッシュ地域の長老たちへのインタビューを統合し、彼らの伝承が遺伝子に反映されたものであることを証明しようとしました。

結果、羊の毛を持つ犬は神話の存在ではないことが判明します。

DNA分析では毛と皮膚に関連する20以上の遺伝子が発見され、その中には犬の毛が羊の毛と同じように縮れさせるものが含まれていました。

このことから、伝説の犬の毛は普通の犬の毛と違って、本物の羊の毛のように丈夫な糸にできたことを示しています。

さらに長老たちのインタビューからは、羊の毛を持つ犬たちは、その他の用途の犬たちとは明確に別けて、混ざらないように注意深い交配が行われ、大切に育てられていたとされていましたが、これもDNA分析によって証明されました。

DNA分析は、羊の毛を持つ犬たちの遺伝的多様性が低く、同じ地域に生息する多様な犬たちと人為的に交配を避けられていたことが示されました。

これらの結果は、長老たちの口伝がDNA分析によって裏付けられたことを示しています。

口伝されている伝承の内容をDNAの分析結果と「嚙み合わせる」今回の手法は、民俗学や人類学の新たなスタンダードとして非常に高い評価を受けています。

また伝承では犬の毛から作られる毛織物の重要性についても述べられています。

長老たちの口伝によれば、ブランケット1枚分の羊毛質の毛を集め、洗浄し、糸に紡ぐだけでも1年以上かかる場合があり、さらに植物で染色したり、他の動物の毛を織り交ぜるといった膨大な労力が注がれたとされています。

母系制のコーストセーリッシュ社会では、そのような手の込んだ毛織物を所有しているということは、その家族が、特別な「羊の毛」を持つ犬に餌を与え飼い続けるだけの豊かさと、莫大な労働力を費やせる余裕があることを示しており、社会的ステータスを反映するアイテムとして重要視されていました。

その証として、それぞれのブランケットには絵画のように独自の名が与えられ、スピリチュアルな意味が込められていました。

そこで研究者たちがスミソニアン博物館に保存されている毛織物を分析したところ、実際に犬の毛が使われていたことが明らかになりました。

一方、150年前に収集された羊の毛を持つ犬「マトン」のミトコンドリアDNAを分析したところ、マトンの先祖が少なくとも4000年前に他の犬の系統から分岐したことが判明します。

この結果は、羊の毛を持つ犬たちや、羊毛質の毛から作られた毛織物は、コーストセーリッシュの人々にとって、精神文化を象徴する重要なものであり、人々が超長期にわたり、特殊な毛皮を維持するための努力を続けてきたことを示しています。

羊の毛を持つ犬たちは長らく、日本犬ヨーロッパスピッツが輸入されて現地に根付いたものだとする見解がありましたが、今回の研究は4000年に及ぶ長い歴史が証明されたのです。

しかしそうなると、気になる点が出てきます。

なぜ長きに渡り大切に育てられ、精神的文化の支柱と考えられていた犬たちは、絶滅してしまったのでしょうか?

先住民たちは大量生産品のせいで文化を手放したのではない

羊の毛を持つ犬たちは、19世紀にヨーロッパによる植民地政策が開始されると絶滅してしまいました。

そのため多くの研究者たちは、本物の羊から作られた大量生産された安価な毛織物がコーストセーリッシュ地域に流れ込んだせいで、人々は手間のかかる犬の飼育をやめてしまったせいであると述べています。

同様の西洋文化の流入による文化破壊が、世界各地で起きていたのは事実です。

日本でも進んだ西洋の文化や品々を取り入れる過程で、古来の建築物や文化遺産の棄却が進み、古来の技術が失われるケースもありました。

しかし精神的文化の支柱までは、失われませんでした。

便利な技術や安価な製品が流れ込んでも、和紙の製造法など精神的文化と結び付いた技法の多くは維持されていたのです。

長老たちのインタビューでも、西洋の安価な毛織物が流れ込んでも、人々の多くが羊の毛を持つ犬たちを大事に維持していた事実が明らかになりました。

人々は羊の毛を持つ犬たちを、他の犬とは違った専用の犬小屋または室内で飼育し続けていたのです。

では、何が犬たちの絶滅を起こしたのか?

そこで研究者たちは、19世紀に起きた別の現象に目をつけました。

すると今回の研究でDNAが採取された犬「マトン」が誕生した村では、19世紀になると定住者がわずか数十人まで減っていたことが判明します。

ヨーロッパ人の接触によって、おたふく風邪・結核・インフルエンザ・そして致命的な天然痘が流行し、人口の90%が失われていたのです。

さらに運悪いことに、1858年になると先住民の住む地域で金がとれることが判明した結果「フレイザーゴールドラッシュ」が発生し、多くのヨーロッパ人が流れ込んできました。

この大規模な侵入は先住民との間に紛争(虐殺)を引き起こし、わずか50年の間にさらに先住民の7割が失われたと考えられています。

羊の毛を持つ犬が生き残れるかは、世話をする人が生き残れるかどうかにかかっています。

耐性のない疫病の流行、植民地主義の拡大、虐殺、先住民の強制移住が立て続けに起こり、犬たちの品質を管理する能力が低下していきました。

ですが、それでも、コーストセーリッシュの人々は、精神的文化の柱を捨てませんでした。

母系制を持つコーストセーリッシュの女性たちは、犬の世話を続け、機織りによってブランケットを作り続けたのです。

しかしそれは、ヨーロッパの人々にとって異質と認識されることになります。

羊の毛を持つ犬を飼育することも機織りも禁じられた

ヨーロッパ諸国の植民地政策は、初期の頃には虐殺や離散(砂漠などに追放して強制的に飢え死にさせる比較的人道的な方法と考えられていた)など、極めて直接的かつ血なまぐさい方法がとられていました。

しかし次第に政策は「より人道的」とされる方法に変化していき、先住民の同化政策が始まりました。

またキリスト教を信じることが非人道的な虐殺を防ぐにあたり重要な要因になったため、ヨーロッパの宣教師たちは先住民の保護のために(親切心から)熱心な布教を行いました。

しかし母系制を持つコーストセーリッシュの人々の文化は、父系的なキリスト教にとっては異質であり、同化を難しくしていました。

同化政策では一般的に、同化の障害になる文化がある場合、それを維持するための行動を法律で規制する方法が取られます。

コーストセーリッシュの地域では、羊の毛を持つ犬の世話をしたり、機織りの技能を持っていた先住民女性がターゲットになりました。

宣教師たちの活動と政府の政策により、母系社会を破壊する法律が次々と成立し、社会における女性の役割が禁じられ、女性の政治参加、女性の財産権、女性の移動の自由が禁止されました。

また女性たちに対しては、羊の毛を持つ犬の飼育と、機織りも禁じられました。

そして先祖代々受け継がれ1枚1枚に名前が付けられていたブランケットも、取り上げられ、まるで魔女裁判のように燃やされてしまいました。

20世紀になると同化はよりシステマチックになり、先住民の子供を全て親元から引き離し、ヨーロッパ的教育(キリスト教化)を行うための全寮制学校に入学させることが義務付けられました。

この話をしてくれた長老は、同化政策を逃れた数人のうちの1人でした。

長老は「今、私たちはやっと、『犬が私たちから強制的に連れ去られた』と話す機会を得られた」と述べています。

そのためこの研究では、羊の毛を持つ犬たちが絶滅した原因について、先住民族が安価な毛織物に飛びついたからという説を、極めて短絡的な間違った結論であると主張されています。

研究者たちは、精神的文化をささえてきた存在はより強固かつ複雑であると述べています。

現在、長老たちやアーティスト芸術家など複数分野の人々が集まって、伝統的な技法の再現が試みられています。

羊の毛をもつ犬たちが実際はどんな姿だったのかまだわかりませんが、遺伝工学の技術が進めば、羊犬たちを復活させられる日が来るかもしれません。

全ての画像を見る

参考文献

Researchers, Coast Salish People Analyze 160-Year-Old Indigenous Dog Pelt in the Smithsonian’s Collection
https://www.si.edu/newsdesk/releases/researchers-coast-salish-people-analyze-160-year-old-indigenous-dog-pelt

元論文

The history of Coast Salish “woolly dogsrevealed by ancient genomics and Indigenous Knowledge
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adi6549

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

海沼 賢: 以前はKAIN名義で記事投稿をしていましたが、現在はナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。

https://news.nicovideo.jp/watch/nw14009688?news_ref=topiclist


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チリ、新憲法草案で国民投票 22年に続き再度否決

2023-12-19 | 先住民族関連

ロイター2023年12月18日午前 10:59 GMT+921時間前更新

Alexander VillegasNatalia A. Ramos Miranda

[サンティアゴ/バルパライソ(チリ) 17日 ロイター] - 南米チリで17日、ピノチェト軍事政権下に制定された憲法に代わる新憲法草案の是非を問う国民投票が投開票され、反対多数で否決された。

集計率99.65%時点で反対55.76%、賛成44.24%だった。

チリでは2019年に国内の格差に抗議するデモが激化し、国民投票で新憲法を制定する方針が決まった。22年9月に新憲法の草案の可否を問う国民投票が行われたが、否決された。

ボリッチ大統領はテレビ演説で「国は分極化し、分裂した」と述べ、新憲法を国民投票で制定するという願いがかなえられなかったと説明。政府は3度目の改定を試みず、議会を通じて年金と税制の改革を行うと再度表明した。

22年の草案は社会問題や先住民、環境、ジェンダーに関する権利に焦点を当てたものだったが圧倒的多数で否決された。

今回は、私有財産権や移民と妊娠中絶をめぐる厳格な規則が盛り込まれ、1980年に制定された憲法よりも保守派色が強く、市場寄りと見られていた。

https://jp.reuters.com/world/EWM36XK53NNKRISPKGYDXKFX2U-2023-12-18/


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「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)」等の結果(農林水産省関係)について

2023-12-19 | 先住民族関連

農林水産省令和5年12月18日

11月30日(木曜日)から12月13日(水曜日)まで、アラブ首長国連邦(ドバイ)において開催された、「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)」及び関連会合の結果(農林水産省関係)をお知らせします。

1. 概要

今次「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)」及び関連会合(※)期間中には、グローバル・ストックテイクに係る決定文書が採択され、農林水産関係では、持続可能な農業及び強靭な食料システム等の実現や2030年までの森林減少及び劣化の阻止・反転に向けた取組、メタンを含む非CO2ガスについて2030年までの大幅な削減の加速、海洋に基づく緩和及び適応・強靭性等の内容が含まれました。
また、12月1日(金曜日)から2日(土曜日)に開催された「世界気候行動サミット」において、気候変動と食料システムに関する首脳級宣言(エミレーツ宣言)が公表され、食料・農業分野の持続可能な発展と気候変動対応の強化の重要性が強調されました。
さらに、我が国からは、12月10日(日曜日)の「食料・農業・水デー」に行われたサイドイベントにおける宮下農林水産大臣のビデオメッセージをはじめ、期間中のさまざまな機会を利用して、「みどりの食料システム戦略」及び「日ASEANみどり協力プラン」の経験や取組を広く世界に発信しました。
このほか、農業分野における二国間クレジット制度(JCM)の活用、持続可能な森林経営と木材利用の促進等について、国際的に発信しました。
※国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)は、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標として平成4年(1992年)に採択された「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」に基づき、平成7年(1995年)から毎年開催されている年次会議で、今回は第28回の会議が開催されました。また、京都議定書第18回締約国会合(CMP18)、パリ協定第5回締約国会合(CMA5)、科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)及び実施に関する補助機関(SBI)第59回会合が併せて開催されました。

2. COP28における当省関連事項

(1)「世界全体でパリ協定の目標に取り組むための日本政府の投資促進支援パッケージ」の公表
12月9日(土曜日)に伊藤環境大臣から「世界全体でパリ協定の目標に取り組むための日本政府の投資促進支援パッケージ」が公表されました。この中には、「日ASEANみどり協力プラン」に基づく取組(官民の協議体の設立を通じた協力案件の形成等を含む)や農業及び森林分野のJCM等、当省関係の取組が盛り込まれています。
(2)グローバル・ストックテイクに係る決定文書の採択
パリ協定の実施状況を検討し、長期目標の達成に向けた全体としての進捗を評価する仕組みである、グローバル・ストックテイクに係る決定文書が12月13日(水曜日)に採択されました。同文書では、2025年までの排出量のピークアウト、全ガス、全セクターを対象とした野心的な排出削減、分野別貢献(再エネ3倍・省エネ改善率2倍、排出削減対策が講じられていない石炭火力の逓減加速、エネルギー部門の脱・低炭素燃料の使用加速等)などが明記されました。農林水産関係では、持続可能な農業及び強靭な食料システム等の実現や2030年までの森林減少及び劣化の阻止・反転に向けた取組、メタンを含む非CO2ガスについて2030年までの大幅な削減の加速、海洋に基づく緩和及び適応・強靭性等の内容が含まれています。
(3)パリ協定第6条の下のクレジット制度の運用に係る協議
パリ協定第6条の下のクレジット制度の運用については、国連への報告等に関する詳細事項について見解の一致に至らず、引き続き議論されることとなりました。
(4)「農業・食料安全保障に関するシャルム・エル・シェイク共同作業」に係る協議
昨年のCOP27で立ち上げられた「農業・食料安全保障に関するシャルム・エル・シェイク共同作業」においては、その具体的な実施のあり方について協議が行われたものの、先進国・途上国間で議論が収れんせず、次回の補助機関会合(来年6月)に持ち越しとなりました。

3. 当省関連のサイドイベント等

(1)ジャパンパビリオンで開催された当省主催セミナー等
12月10日(日曜日)(「食料・農業・水デー」)には、当省主催で「アジアモンスーン地域における農業分野の温室効果ガスの削減とイノベーション」をテーマとしたセミナーを実施しました。この中では、宮下農林水産大臣がビデオメッセージにより「みどりの食料システム戦略」及び「日ASEANみどり協力プラン」の取組を広く国際的に発信しました。また、FAO事務局次長が基調講演を行うとともに、ラオス、カンボジア、インドネシアの各農業省から局長級及び我が国民間企業が参加し、今後の協力について議論を行いました。
12月5日(火曜日)には、林野庁は森林総合研究所他と合同で、「持続可能な森林経営を通じた気候変動の緩和策及び適応策の促進」をテーマとしたセミナーを実施し、持続可能な森林経営及びそこから生産される木材利用の促進によりカーボンニュートラル実現等に貢献するとのメッセージを発信しました。
12月3日(日曜日)には、環境省・当省・タイ・チリ政府他と合同でJCM関係国際セミナーを開催し、JCMの活用による農業分野の温室効果ガス削減の可能性や、当省のアジア開発銀行(ADB)への拠出による関連プロジェクトの立上げ等について発信しました。
(2)各国が主導する農林水産分野の主なイニシアティブ
12月9日(土曜日)には、「森林・気候のリーダーズ・パートナーシップ(FCLP)」のハイレベル公開イベントが開催され、FCLP参加国の閣僚、先住民団体、経済界リーダー等の参加の下、森林減少を食い止め、反転させるための各般の取組強化に向けた議論が行われました。
12月10日(日曜日)には、各国の環境・農業担当閣僚や国際機関の幹部の参加の下、エミレーツ宣言の実行に関する閣僚級会合が開催され、同宣言の署名国が152か国(12月18日現在で159か国)に達したことが発表されるとともに、COP30(2025年)に向け、各国や関係国際機関が協調して気候変動対応を強化していくとの共通認識が確認されました。
また、同日、「AIM for Climate」(米国及びUAEが主導する、農業分野のイノベーションの加速化を目標とするイニシアティブ)関連イベントとして、当省主催により、国際農研(JIRCAS)によるアジアモンスーン各国への技術の応用促進の取組(グリーンアジアプロジェクト)を紹介するセミナーを開催し、BNI強化コムギの栽培実証研究の紹介等を行いました。

添付資料

農林水産省関連の議論及び関連イベント(PDF : 436KB)
国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)結果概要(PDF : 2,300KB)

お問合せ先

(農業分野について)
大臣官房みどりの食料システム戦略グループ
地球環境対策室
担当者:続橋、大島、渥美、諸江
代表:03-3502-8111(内線3290)
ダイヤルイン:03-3502-5303
(森林分野について)
林野庁森林整備部森林利用課
担当者:増山、飯田、越前、安田
代表:03-3502-8111(内線6213)
ダイヤルイン:03-3502-8240

https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kankyo/231218.html


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