恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

2/10(日)二楽劇場in高円寺

2019年02月11日 | 噺とか
高円寺演芸まつりが今年も開催されておりまして、
私は毎度こちらの「二楽劇場」に足を運んでおります。
これでもう3度目になりますでしょうか。
長善寺という日蓮宗のお寺の本堂を使用して行われるわけですが、
夏に内幸町ホールで行われる二楽劇場に比べると少人数で落ち着いていて、
地元密着ののんびりとした空気が味わえるのであります。
今年も事前に記入するリクエスト紙切りはなくなっておりまして、
弟子の八楽さんによる開口一番が追加されておりました。

八 楽「からぬけ」
二 楽「紙切り」(かまくら・しだれ梅・分身の術・ゴジラとおむすびころりん)
二楽&八楽「紙切り」(大谷翔平と阿波踊り、ウルトラ兄弟とバレンタインデー)
二 楽「紙切り影絵ストーリー」

八楽さんが1月下席から前座として楽屋入りしている姿は見ていましたが、
前座として高座に上がって落語を披露するとは思いませんでした。
わざとなのかうっかりなのか、扇子の代わりに鋏で竿を振る所作をする。
紙切りの芸人ながら落語の稽古もしなければならないものなんですねぇ。
ま、伯父が小南師匠ですから、そういうこともすんなりできるのかもしれませんが。

前座ののち、二楽師匠が上がっていつも通りの紙切り。
鋏試しは旬の去った「節分」を切り抜かれました。
通常の寄席とは違って、いつもとは違うエピソードをあれこれ。
なかでも先代正楽師匠と子供とのやりとりのエピソードは面白かったなぁ。

で、数枚切ったところで八楽さんを呼んで、2人で共演。
客席から上がるお題を次々に拾い上げて2人で分担して紙を切ります。
やはりスピードにしても技巧にしても二楽師匠の腕の確かさがわかります。
切るのが遅い八楽さんに対してトークでつなぐ二楽師匠。
「なんで師匠の俺が弟子のお前が切っているのをつながなきゃならないんだよ!」
なんて突っ込みを入れていましたが、それもまた会場の笑いを誘います。
これぞ師弟愛というか親子愛というべきか。

紙切りストーリーは夏に行われていたものを再び。
やはりコンパクトな会場の中でしっとりと、ゆったりと楽しめました。
いい音楽と相まって紙切りの技巧のすばらしさを堪能しました。

約1時間ちょっとの公演ですが、これで1000円なら何ともお値打ち。
来年も期待です。

恐懼謹言。
コメント
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