恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

2/25(月)末廣亭夜席(主任:三遊亭白鳥)

2019年02月26日 | 噺とか
二月下席の末廣亭は三遊亭白鳥師匠がトリをとっています。
白鳥師匠のホームページを見ると、ネタ出しされており、
それを目当てに訪れる人も多いはずです。
私は今月の鈴本で白鳥師匠の代バネを見ていますが、
その時の妙な熱狂が忘れられず、仕事を早く終わらせて末廣亭へ。
夜席の前座が始まるところから入場して終わりまで。

彦 星「魚根問」
美るく「実録 鶴の恩返し」
ニックス「漫才」
青 森「試し斬り」
駒 治「レモンの涙」
小 菊「粋曲」
扇 好「看板の一」
才 賀「カラオケ刑務所」
正 楽「紙切り」(白鳥師匠・ひな祭り・狛犬・フレディ・マーキュリー・ミッキーマウス)
さん八「親子酒」
一 朝「蛙茶番」
-仲入り-
粋 歌「すぶや」
にゃん子・金魚「漫才」
百 栄「弟子の強飯」
彦いち「長島の満月」
勝 丸「太神楽」
白 鳥「砂漠のバー止まり木」

前座の彦星さんは久しぶりに見たかな。んー、もうちょいかな。

ニックスの漫才は新ネタでした。
東京都政と豊洲移転問題をネタにした漫才。

青森さんは鈴本で2回見ていて、今回も新作かなと思いきや、まさかの古典。
二度ほど「怪獣に愛の手を」を聞かされていますが、
いや、なんというか古典のほうが聞きやすいし、悪くない。
やはりきちんと前座で鍛えてきただけのことはあるのでしょうか。

駒治師匠は「レモンの涙」で、これを聞くのは2回目。
ご本人はあまりプロレスには詳しくないらしいのですがねぇ。
とはいえ、この噺の完成度も高くて好きです。
以前はこの噺が後々に影響を与えたのですが、今日はそうでもなく。

正楽師匠の「フレディ・マーキュリー」ではお囃子さんも「We will rock you」を演奏。
いやー、三味線と太鼓で演奏するとは。
客席も手拍子を始めるも、それを止める師匠。しっかりと切り抜かれました。

粋歌さんもよくかかる「すぶや」で、この噺も面白い。
たしかに、この芝居は仲入り以降が「自由演技」なのかもしれません。

百栄師匠の「弟子の強飯」は初めて聞く噺。
圓生師匠そっくりな高校生が出てくる設定とか、この辺もさすが百栄ワールド。

続く彦いち師匠は「長島の満月」を一部省略して口演。
こういうドキュメンタリー落語がこの師匠の強さですね。

さて、トリに上がった白鳥師匠。
当然ながら「待ってました!」の声がかかりますが、
頭を上げて第一声が「騙されませんよ!」と。
末廣亭には白鳥目当てではない客がたくさんいることを知っている師匠、
きちんと客席のリサーチをして初心者にもわかりやすくするために、
ストーリーを大まかに説明してから始めるという心遣い。
300席あるという白鳥新作落語の中でも最もシュールな噺だというこの噺。
とはいえ、ところどころに入るアドリブや独特の世界観にどんどん会場は熱狂。
途中、古今亭寿輔ネタのところで客席からチャチャが入ったのが残念でしたが、
そこからしっかりと修正をしてサゲまでたっぷりと。
終演は21時15分ごろでしたでしょうか。

とにかく仲入り後の新作ラッシュが心地よい芝居となりました。
なんとなく客席のガヤガヤした感じは浅草のようでもありましたがね。
白鳥師匠を初めて見たというお客さんも多かったようですが、
新作落語の会でよく見かけるお客さんもたくさん見かけました。
月曜日でありあがらも7割ぐらいの入りで、盛況な末廣亭でした。
んー、なんとかもう1日ぐらいこれたらいいなぁ。

恐懼謹言。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする