ウッドなベースのギター弾き

ウッドベースとギター使いのJAZZCATの、音楽どっぷりの雑話。プレイヤー受けを狙っている。

ウッドベースから何かが突然飛び出した!

2006-09-05 21:46:30 | Weblog
自分は過去に経験はあった。
しかし、初めてその光景に遭遇したら、相当驚くはず。
とあるラジオ収録をかねてのジャズライブコンサートで、ソレは突然起こった。
ベースのS氏は、ピックアップを使わないため、F字ホールをマイクで狙っていたので、結構ブンブン力強く弾いていた。ビート派である。
1部の演奏も中盤にさしかかり、渾身のプレイの応酬が続いたそのとき、
突然
「バシッ」と大きい音がホールに響き、次の瞬間、
ベースの音が止まった。
まるでムンクの叫びのような顔をして ベーシストS氏がステージ上で 固まっていた。
弦が切れたのではない。4本ちゃんと見えたから。
うーん、よく見ると あるべきモノがベース本体に無い。
ボディ真ん中に  駒がない・・・・。
よく見ると2Mくらい先に 駒がカランと転がっていたのよね・・・。
ピアノがベースラインをなんとか出していた。
S氏は演奏をあきらめ、アタフタとベース本体を寝かせながら 棺おけ状態で楽屋に運んでいった。
オレもあわてて楽屋についていき、作業を手伝うことに。
「オレもベースなので手伝いますよ!」
なんか妙な連帯感・・・

その最中も ステージでは ベースレスで演奏は続いていた。
幸い魂柱は倒れてなく無事だったので、万一にも倒れないことを祈りながら、弦を再度緩めて、回収した駒を立てていった。よくみると駒の上部がわずかにソリぎみだったかな。
スペアのベースも もし用意できればという依頼だったので、一番近いと思われた練習場においてあるウッドも なんとか持ってきてもらうようにウチのメンバーに手配。
弦を張りなおしてなんとか音は出るようになったので、一部最後の曲からベースがおそるおそる復活。
2部からは、また駒が飛ぶ可能性のあるベースをあきらめ、スペアで持ってきたウチのウッドを使うことに。
ベースのS氏は初めての経験だったようだ。
この 駒が飛ビ出すという現象、信じられないかもしれないが、
駒が倒れた弾みで ほんとに飛ぶのである。

弦を張りっぱなしでテンションの係り具合がテールピース側とネック側で微妙にアンバランスが続いたときに、駒がソリ気味になってくる。
反った駒だと演奏中何かの具合で、いきなり倒れ 前方に飛び出すことがあるんだな。コワイことに 結構な破壊力もあるし。
でもこのアクシデントで 魂柱がもし倒れてしまったらそれこそアウト!
専用の工具がないと魂柱を立てるのは不可能なんだ。

いやー、プロの演奏中に駒が飛んだのは 初めてみましたよ。
ベースの皆さん、駒のソリには十分に注意したほうがいいですよ。
場合によってはケガ人が出ます。