友人の作家、濱野京子さんが新作『フュージョン』(講談社)をご上梓されました。
濱野京子という作家は、実に巧みに物語を作る才能を持った人です。しかし巧みなだけではなく、そこには人間へのシビアで暖かい、まなざしが注がれているのですからたまりません。
この『フュージョン』は、ダブルダッチという縄跳びに夢中になっていく少女たちの物語ですが、そこに、友だち同士の関係、家族の関係など、それぞれの少女をとりまく人間関係が鮮やかに描かれています。
先日の日経新聞の夕刊に、文芸評論家の北上次郎氏が、この『フュージョン』について、こんな評論を書いていました。
「2本の縄を飛ぶスポーツ、ダブルダッチに目覚めた中学2年のヤギトモを主人公にしたヤングアダルト小説。少女たちの交流を鮮やかに描いて印象に残る」(原文ママ)
最初は私も、いま流行のスポーツ小説なのかと思って読み始めました。
たしかに、ダブルダッチという縄跳びがこの物語の中心にあることは確かです。けれど印象に残るのは、登場してくる人間たちの繋がり方です。
濱野京子さんらしい人間をみつめる息づかいや、ディテールの描写に、私はいままでのご本のどれより、彼女の、生身の「人間を見つめる目」の確かさを感じました。
ぜひお読みになってください。
濱野京子という作家は、実に巧みに物語を作る才能を持った人です。しかし巧みなだけではなく、そこには人間へのシビアで暖かい、まなざしが注がれているのですからたまりません。
この『フュージョン』は、ダブルダッチという縄跳びに夢中になっていく少女たちの物語ですが、そこに、友だち同士の関係、家族の関係など、それぞれの少女をとりまく人間関係が鮮やかに描かれています。
先日の日経新聞の夕刊に、文芸評論家の北上次郎氏が、この『フュージョン』について、こんな評論を書いていました。
「2本の縄を飛ぶスポーツ、ダブルダッチに目覚めた中学2年のヤギトモを主人公にしたヤングアダルト小説。少女たちの交流を鮮やかに描いて印象に残る」(原文ママ)
最初は私も、いま流行のスポーツ小説なのかと思って読み始めました。
たしかに、ダブルダッチという縄跳びがこの物語の中心にあることは確かです。けれど印象に残るのは、登場してくる人間たちの繋がり方です。
濱野京子さんらしい人間をみつめる息づかいや、ディテールの描写に、私はいままでのご本のどれより、彼女の、生身の「人間を見つめる目」の確かさを感じました。
ぜひお読みになってください。