公園の片隅にある水車小屋。
そこにたたずんでいると、竹林をすずやかな風がそよいでいきます。
そして、どこかなつかしい空気もします。
しばらくそこで涼んでいると、ふいに、どこかの時代にタイムスリップでもしてしまいそうな錯覚を覚えます。
どこの時代かって・・・?
私はできるなら、日本の中世に飛んでみたいです。
いまは亡き、日本中世史家・網野善彦さんの『異形の王権』(平凡社ライブラリー)や『無縁・公界・楽一ー日本中世の自由と平和』(平凡社)他、たくさんのご著書から、中世のぞくぞくするような魅力をたっぷり教えていただいたからです。
ちなみに拙作『勾玉伝説 神かくし事件のなぞ』シリーズ(フォア文庫)は、まさにそんな中世への憧憬から生まれた作品です。