真夏になると、そこかしこで咲く百日紅と夾竹桃の花。
私にとっては、ヒマワリより真夏の象徴のような花です。
それというのも、暑い夏、入院している父を見舞うために秩父を訪れるたび、それらの赤い花が咲いていたのを思い出すからです。
その父が85歳で肺気腫で亡くなったのが、八月。
母が92歳で老衰で亡くなくなったのは、七月のおわり。
母との、亡くなる前日の楽しかったおしゃべりも思い出します。
夏がくるたびに、この赤い花と、真夏のじりじりと焦げそうな暑さや、蝉しぐれや、父や母とのとりとめのないおしゃべりなどを思い出します。
けれど今年は、満開の季節がいつもより早いような気がします。
蝉のなき声も、今朝聞きました。