折にふれて

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隅田川 灯ともし頃

2017-04-26 | 東京

晴海通り、勝鬨(かちどき)橋からの隅田川夕景。

この日の東京の気温は7月上旬並みの26度

勝どきにある事務所で仕事を終えた後、

ふだんなら、宿泊先へ早々と引き上げるのだが、

せっかくの陽気だからとそぞろ歩きを始めたところ、

出会ったのがこの夕景だった。

 

さて、タイトルの「灯ともし頃」。

読んで字のごとく、日が暮れて、灯りをともしはじめる頃をいう。

薄簿の空と街の灯りを映す隅田川を眺めていたら、

ふと、この情緒豊かな言葉が浮かんだわけだが、

普段の会話で使われることはないし、

それどころか、若い人は「ヒトモシゴロ」という語感に違和感を覚えるかもしれない。

かくいう私も、十代の頃、この言葉が出てくる歌を聞いたものの、

どんな文字が充てられるのか、またその意味がなんなのか、

理解したのはずいぶんと後になってからだった。

その歌、同年代の方ならアレかと思いあたるかもしれない。

軽快なベンチャーズサウンドに乗せて山内賢と和泉雅子が歌う「二人の銀座」がそれで、

「灯ともし頃」は歌詞の冒頭に出てくる。 

「二人の銀座」 和泉雅子、山内賢 

この頃の日本にはきっと悪い人はいなかっただろうと思わせるほど

若い二人の掛け合いがなんとも微笑ましい映像である。

 

ついでながら、銀座はこの辺りから近い。

勝鬨橋を渡り終えたところは築地。

左に築地の場外市場、右に石造りの荘厳な築地本願寺を眺めながら

晴海通りをさらに進むと、やがて歌舞伎座が見えてくる。

ここから、和光のある銀座四丁目交差点は目と鼻の先。

さらに足を延ばせば、数寄屋橋交差点、JR有楽町駅へ至る。

この間、勝鬨橋からだと徒歩で20分といったところで、

オトナの散歩を楽しむにはもってこいの道中、

「一人の銀座」を楽しんだ次第である。

 

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