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帰りは富雄川沿いに歩くことにしました。
これは金輪院庚申堂です。
我が国の庚申信仰は、平安時代に始まり、江戸時代には全国的に
盛んになりました。
「人間の体内に住む三尸(さんし)という虫が、60日ごとに
巡ってくる庚申の晩に天に登り、たえず監視してきた人間の罪
を報告する」ので、その晩は仲間内で集まり徹夜をして過ごす…
という道教に密教や民間伝承が組み合わさった複雑な信仰体系です。
信州などを歩いていると庚申塔と呼ばれる古い石碑が残っていて、
その背面に天の邪鬼を踏みつける青面金剛像とともに三猿が描かれ
ていることが多いのです。
「申」を動物のサルと見なして、三匹の猿をそれぞれ三匹の「三尸
の虫」に対抗させたのかも知れません。また、猿と馬の関係が深い
ことは日光東照宮の神厩舎の軒に「三猿」が置かれていることから
も推測されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/26/bfc819864b42854bd4a88b09958258cf.jpg)
小泉庚申堂の鐘楼の鐘にも、「見ざる、聞かざる、言わざる」の
三猿の図柄が彫り込まれてありました。