ネパールの紙幣の表には、これまで国王の肖像が描かれていました。2002年まではビレンドラ国王でしたが、2001年6月に皇太子のによる王族殺害事件があり、それ以後はビレンドラの弟・ギャネンドラ(暗殺事件の黒幕?)が国王となったので、紙幣の肖像も彼に変わっています。2008年、王政から共和制に変わったのちは国王の肖像から順次、エベレストが描かれた紙幣に変わりつつあるようです。もっともネパールを代表するサガルマータ(エベレスト)は以前から使われています。
500ルピー

100ルピー
500Rs、100Rsには透かしが二つあり、右側はギャネンドラ国王の肖像、中央下は仏像が入っています。

前のビレンドラ国王(眼鏡をかけておられた)時代の紙幣の透かしは右側だけでした。100Rsの寺院はニャタポラ寺院。

50ルピーも本来はギャネンドラ国王の筈ですが、この紙幣は2005年の「記念年」にネパール中央銀行発行の新紙幣です。この人は???

20ルピー。

10ルピーは新しい素材、ポリマー製です。透かしには王様の冠だけがはっきり写っています。

紙幣の裏面には動物が描かれています。500ルピーは二匹のトラ

100ルピーはサイ。

50Rsはダフィです。ネパールの国鳥(日本はキジですね)で雄はとてもきれいな色をしています。

ついでに実物はこれ。2003年、ゴーキョピークの帰りにキャンズマのキャンプ地(標高3600m)で撮った写真です。雪の朝、餌を漁っていました。

20ルピーはシカ、

10ルピーはインパラの家族、

5ルピーはヤクです。
やっぱりトラは最強! いや、残念なことにネパール紙幣の最高単位に1000ルピーがあり、そこに描かれている動物はゾウでした。
今、手元に紙幣がありませんが、ネパール南部のチトワン国立公園でみたインド象だったと思います。
実際に戦っても、トラはゾウさんには勝てないそうです。そりゃ、ツバメさんやコイさんにも負けたもんなあ。仕方ありません。