古都に春を呼ぶ東大寺二月堂の修二会。今年は「お水取り」も終わった13日夜になって拝観しました。
行法の始まるのを待つ、広い境内を埋め尽くした善男善女。外国からのお客さんも多いようでした。
19時、境内の照明が消されました。左手の階段を練行衆に担がれたお松明がゆっくりと登っていきます。
回廊北西隅で止まり、くるくると回されたあと火の粉を振り落しながら足音高く走り出します。
凄い迫力に期せずしてどよめきが起こります。
回廊南西隅から空高く突きだされるお松明
赤い炎にお堂が照らし出され、美しく燃え上がるように輝きました。
くるくると回される松明から飛び散る火の粉を浴びると、この一年、無病息災で過ごせるといわれます。
炎の滝のような火の粉が落ち終ると、境内はまた闇に帰ります。
照明が点くと、ひと時の夢から覚めたような思いの炎の祭典でした。