鳥海山・獅子ヶ鼻湿原と出羽三山の旅(6)
7月15日。砂地を利用したメロン畑や、砂防のために植えられた松林(枝や幹が内陸に向けて傾いている)を車窓から眺めながら、酒田から北へ。バスは秋田県に入ります。
鳥海山は今日も雲の中に姿を隠し、わずかに長い裾野の一部からその姿を想像するばかりです。
右手に見えていたその山麓を北に回り込んだところが、秋田県にかほ市「中島台レクリェーションの森」。
管理棟の前から湿原への遊歩道が始まります。

今日は約3時間のハイキング。18人づつ2班に分かれて現地ガイドさんから説明を受けた後、一列に並んで出発します。

一帯は天然記念物「鳥海山獅子ヶ鼻湿原植物群落および新山溶岩流末端崖と湧水群」の指定地域になっていて、いろいろな植物の説明を聞きながら遊歩道を歩きます。
特に珍しいものはなかったのですが、この植物の名前はガイドさんもご存じないようでした。(どなたかご存知の方お教えください)
30分ほど歩くと分岐があり、ここから湿原の核心部を一周するコースと、「あがりこ大王」を往復するコースに分かれます。道が細いので私たちの班は「大王」へ先に行くことになりました。

すぐに「燭台」(「西洋のローソク立て」と説明がありました)と呼ばれる大きなブナの木に出会います。「ニンフの腰掛」とも呼ばれています。この森にはニンフならぬ熊が良く出没するですが、この人数でゾロゾロ歩けばまず大丈夫でしょう。
森の中には、このような奇形のブナがあちこちに立っています。雪に痛めつけられたり、病気になったりしたのではなく、積雪時に炭焼きのために人が切ったところから新しい枝が伸びたものです。

その炭焼き窯の後を見ながら10分ほど行くと「あがりこ大王」とご対面です。

傍らの説明版によると幹回り7.62m、幹が上がったとこから子に分かれていることから「あがりこ」と名づけられ、日本中の巨樹の中から「森の巨人たち百選」に選ばれています。
さすが大王の貫録で、周りには柵やベンチ、一周できる歩道も設けられています。
分岐に引き返し周回路に入ります。

分岐から約10分。「出壺」と呼ばれる湧水地です。別名「熊の水飲み場」
実際はこの写真より右手10mほどの上流にあり、前はそこまで行けたのですが、倒木や保護のために現在近づけなくなっています。
鳥海山の雪解け水が何十年も地下の溶岩を浸み通って湧きだした出壺は、森の中に他にも何か所かあるそうです。


流れに沿って下流へ30分ほど歩きます。対岸にキンコウカが群生しています。

清冽な水があふれています。手が切れるほど冷たい水にタオルを浸して首に巻くと、火照った身体が嘘のように涼しくなりました。
この導水路の水は水門を流れ出て山麓の田園地帯を潤しますが、あまりに冷たいので途中で小さいダムのような貯水槽で温度を上げています。帰りのバスでこの「温水路」を見ました。

鳥海マリモの群生地に来ました。
マリモと言っても北海道阿寒湖の毬藻のような球状ではなくて、岩の上に丸く盛り上がるような形です。
また淡水性の藻ではなくて苔の一種です。

『ハンデルソロイゴケとヒラウロコゴケが絡み合って、内部に古いからだを遺骸として残しながら表層が成長を続くけた結果、球状となった』と説明版にありました。
最後は少し急な岩交じりの道を登って、元の分岐に帰りました。
駐車場近くの管理棟まで5km、ゆっくり説明を聞いたり休んだりしながら3時間足らず。
殆ど高低差もなく楽なハイキングでしたが、マリモや出壺が傍で見られなかったので、ちょっと期待外れで残念でした。
7月15日。砂地を利用したメロン畑や、砂防のために植えられた松林(枝や幹が内陸に向けて傾いている)を車窓から眺めながら、酒田から北へ。バスは秋田県に入ります。
鳥海山は今日も雲の中に姿を隠し、わずかに長い裾野の一部からその姿を想像するばかりです。
右手に見えていたその山麓を北に回り込んだところが、秋田県にかほ市「中島台レクリェーションの森」。
管理棟の前から湿原への遊歩道が始まります。

今日は約3時間のハイキング。18人づつ2班に分かれて現地ガイドさんから説明を受けた後、一列に並んで出発します。

一帯は天然記念物「鳥海山獅子ヶ鼻湿原植物群落および新山溶岩流末端崖と湧水群」の指定地域になっていて、いろいろな植物の説明を聞きながら遊歩道を歩きます。
特に珍しいものはなかったのですが、この植物の名前はガイドさんもご存じないようでした。(どなたかご存知の方お教えください)
30分ほど歩くと分岐があり、ここから湿原の核心部を一周するコースと、「あがりこ大王」を往復するコースに分かれます。道が細いので私たちの班は「大王」へ先に行くことになりました。

すぐに「燭台」(「西洋のローソク立て」と説明がありました)と呼ばれる大きなブナの木に出会います。「ニンフの腰掛」とも呼ばれています。この森にはニンフならぬ熊が良く出没するですが、この人数でゾロゾロ歩けばまず大丈夫でしょう。
森の中には、このような奇形のブナがあちこちに立っています。雪に痛めつけられたり、病気になったりしたのではなく、積雪時に炭焼きのために人が切ったところから新しい枝が伸びたものです。

その炭焼き窯の後を見ながら10分ほど行くと「あがりこ大王」とご対面です。

傍らの説明版によると幹回り7.62m、幹が上がったとこから子に分かれていることから「あがりこ」と名づけられ、日本中の巨樹の中から「森の巨人たち百選」に選ばれています。
さすが大王の貫録で、周りには柵やベンチ、一周できる歩道も設けられています。
分岐に引き返し周回路に入ります。

分岐から約10分。「出壺」と呼ばれる湧水地です。別名「熊の水飲み場」
実際はこの写真より右手10mほどの上流にあり、前はそこまで行けたのですが、倒木や保護のために現在近づけなくなっています。
鳥海山の雪解け水が何十年も地下の溶岩を浸み通って湧きだした出壺は、森の中に他にも何か所かあるそうです。


流れに沿って下流へ30分ほど歩きます。対岸にキンコウカが群生しています。

清冽な水があふれています。手が切れるほど冷たい水にタオルを浸して首に巻くと、火照った身体が嘘のように涼しくなりました。
この導水路の水は水門を流れ出て山麓の田園地帯を潤しますが、あまりに冷たいので途中で小さいダムのような貯水槽で温度を上げています。帰りのバスでこの「温水路」を見ました。

鳥海マリモの群生地に来ました。
マリモと言っても北海道阿寒湖の毬藻のような球状ではなくて、岩の上に丸く盛り上がるような形です。
また淡水性の藻ではなくて苔の一種です。

『ハンデルソロイゴケとヒラウロコゴケが絡み合って、内部に古いからだを遺骸として残しながら表層が成長を続くけた結果、球状となった』と説明版にありました。
最後は少し急な岩交じりの道を登って、元の分岐に帰りました。
駐車場近くの管理棟まで5km、ゆっくり説明を聞いたり休んだりしながら3時間足らず。
殆ど高低差もなく楽なハイキングでしたが、マリモや出壺が傍で見られなかったので、ちょっと期待外れで残念でした。