時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

刑事犬養隼人シリーズ1~切り裂きジャックの告白~

2020-12-21 | 読書
東京都内の公園で
臓器をすべてくり抜かれた
若い女性の死体が発見された
やがて
テレビ局に
‘ジャック’と名乗る犯人から
声明文が送りつけられる
その直後
川越で
会社帰りのOLが
同じ手口で殺害された
被害者2人に
接点は見当たらない

怨恨か 無差別殺人か

捜査一課のエース
犬養刑事が捜査を進めると
被害者の共通点として
ある人物の名前が浮上した
ジャックと警察の
息もつかせぬ熾烈な攻防がはじまる!


映画『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』公開中


この作品は
刑事犬養隼人シリーズとして
4作が文庫本として出版されてます
その4作目『ドクター・デスの遺産』
現在Roadshow公開中
その1作目が
『切り裂きジャックの告白』

世の中が
どんどん殺伐として
来ている中
しかも
心穏やかに
すがすがしく
新年を迎える準備をする
師走
よりによって
この手の小説
読み漁っている自分は
心に
何かしらストレスと言うか
抑圧された感情が
あるのかもしれません…


臓器提供者の親族による
臓器移植者殺害かと
思われた事件は
一転
臓器摘出時における
麻酔医の
麻酔薬取り違えミスの隠蔽による
行為だったと言う
落ちでした

移植手術を受けた人間の心理として
多少なりとも
二人分の人生を生きなければならない
しかも
当然のように
品行方正
真っ当な人生を歩むことが
大前提
そのプレッシャーは
大きいんだろうことだけは
理解できる
そんな中
重圧に押しつぶされてしまった
具志堅悟のような人物もいれば
三田村敬介少年のような人物もいる
移植すれば終わりではない
その後の人生においても
フォローは不可欠なんだと
改めて思った次第です

個人的な見解ですが
iPS細胞の登場により
再生医療が幅を利かせ
ゆくゆくは
臓器移植事体が減少
或いは
淘汰されるようになると
思っています
とは言え
iPS細胞の突然変異(癌化)
倫理的に
クリアにしなければならない等々
課題は沢山なので
まだ先の話ですが…
生きとし生けるものは
必ず死が訪れす
と言うか
一個体としての死は
必要だと思います
その一方で
生きたい
と言う願望がある限り
人は
法律も倫理も宗教観もお構いなしで
より完璧な状態での
‘健全な延命’に固執し
究極
‘不老不死’を目指すんだろうなぁ~
その先は…

エピローグ
公園でトランペットを吹く
三田村敬介少年の前に
臓器提供者である
鬼子母志郎の母涼子が現れ
心臓の鼓動を聞き
我が子志郎の存在を
認識する涼子シーン

心が救われる反面
モヤモヤとした
感情もまたあるわけです

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