たまごのなかみ

千葉県北西部在住。映画・観劇、近隣のこと。毎日 元気に機嫌良く♪

「悪い人でも舅は親...」

2008年06月25日 18時15分35秒 | 観る
コクーン歌舞伎『夏祭浪花鑑』に行ってきました。
(6月24日 昼の部 桟敷)

「悪い人でも舅は親...」

「...親爺どん赦して下んせ」

前半のクライマックス

この泥場を受けての後半...、その高揚感といったらありません。これはもう、生で観なけりゃ分からない!

カーテンコールでは、橋之助・勘三郎の登場を待たずして場内総立ち☆ そりゃそうです。私だって 終幕と共に立ち上がりそうでしたから
勘三郎をして「これをやっちゃったら、もう歌舞伎演出には戻れませんよ」と言わしめる 串田版『夏祭浪花鑑』。照明や装置もコクーン歌舞伎ならではの面白さ♪
串田ワールド炸裂☆ 

【夏祭浪花鑑】
演出:串田和美  
   
   団七九郎兵衛    中村 勘三郎
   一寸徳兵衛     中村 橋之助
   徳兵衛女房お辰   中村 七之助(6/20〜)
   玉島磯之丞     中村 勘太郎(6/20〜)
   傾城琴浦      中村 芝のぶ(6/20〜)
   三河屋義平次    笹野 高 史
   大鳥佐賀右衛門   片岡 亀 蔵
   釣舟三婦      坂東 彌十郎
   団七女房お梶    中村 扇 雀 /他

[舅 義平次の手前勝手な振る舞いに、団七は 腹据えかね 舅を手に掛けてしまう。そのことに気付いた徳兵衛は せめて「親殺し」 だけは免れる様にと 団七が女房のお梶と離縁する様 仕向けるが、やがてネタは挙がり 玉島へ逃がそうという徳兵衛の計らいも虚しく...]

単純な筋立てながら、本火 *本水 客席に飛び散る泥水、黒衣に依る手持ちの照明や ミニチュアで立体構成された江戸の町、ミニチュアから一斉に現れる捕手 はたまた人形芝居...と 純歌舞伎ではお目に掛かれない手法の数々に目を奪われます。開かれた搬入口に サイレンと共に現れるパトカーは、あまりにも有名。なんでもありの演出に 観客の興奮はピークに達します。上田秀一郎の太鼓に 更にも増してテンションは上がる。

演出でやり放題な分、真っ向勝負で羽目を外しすぎない勘三郎が いい。

*本水は、夏の芝居見物に涼を添える演出として 江戸の昔からあるのだそうです。現在、歌舞伎座などでも 演目により本水が使われます。


**********
開演5分前...
行かなくても良かったんだけど、でもまぁ...と 化粧室へ。
ところが、それまでのロビーのざわめきが ススーっと捌けてしまったものだから、これはきっと 開演前から何かやらかすに違いない! と思っていた矢先、化粧室内にも響く「チャンチキ チャンチキ」と祭の鳴り物。焦るわぁ〜〜〜
化粧室から出ると、ロビーには役者や三味線方がゾロゾロ。客席に入ろうとする私に「始まりますョ」とは彌十郎さん。

桟敷席と通路を挟んだ直ぐ後ろ 中央の席に、勝村政信さん。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする