癌ができる仕組み（１）

おはようございます
がんができる仕組み。日本経済新聞の記事の抜粋です

がんの起源　幹細胞に迫る
根治療法開発へ再発防ぐ鍵握る

がん細胞を生み出す“がんの製造工場”ともいえる細胞が相次いで見つかり、
「がん治療に革命をもたらすのではないか」との期待が高まっている。
がん幹細胞と呼ばれるこのがんの源を攻撃する治療法を開発できれば、再発
などを抑えられる可能性があるからだ。
幹細胞と言えば、これまで再生医療が主役だったが、がん研究の分野でも注目
され始めた。

「がん細胞のもとになる幹細胞が見つかれば、がんを根治できるかもしれない」
九州大学生体防御医学研究所（大分県別府市）の森正樹教授はこう考えて、
がん幹細胞の探索に乗り出した。
昨秋、肝臓がんや大腸がんなどから、がん幹細胞の候補を発見した。
大腸の幹細胞は粘膜にある小さなくぼみの底に眠っており、幹細胞で作られた
がん細胞が、粘膜上部に次々と押し出されてがんができるとみている。

放射線医学総合研究所の伴貞幸主任研究員らのグループも昨年、食道がんで
がん幹細胞とみられる細胞を見つけており、多くのがんに幹細胞が存在する
可能性が高まってきた。
「がんの起源になるがん幹細胞が存在するのではないか」という仮説は40年ほ
ど前からあった。ただ、当時は幹細胞を見つけ出すための装置がなく、長年に
わたって手つかずの状態だった。

そんな流れが変わったのは1997年。カナダのトロント大学のジョン・ディック教授
らが血液のがんである白血病から世界で始めてがん幹細胞を発見したからだ。
つづく・・・

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