癌ができる仕組み（３）

おはようございます
がんの起源、幹細胞に迫る、つづきです
日本経済新聞から抜粋

こうした防御機構をくぐり抜け、がん幹細胞だけを攻撃する方法が見つか
れば、再発を抑えられる可能性は飛躍的に高まると期待されている。
がん治療の成績を向上させるには、がんが病巣部から様々な組織や臓器に
広がる転移を防ぐことも重要だ。
伴研究員らは食道がん幹細胞からがん細胞が作られる過程で転移に関係す
る多くの遺伝子が活発に動いていることを突き止めた。がん細胞が病巣から血
管の中に移動して血流に乗って他の臓器に広がるために必要な遺伝子だ。

幹細胞に放射線を照射すると転移する能力が高い悪性のがん細胞が増えるこ
ともわかった。こうしたことから伴研究員は「がん幹細胞をうまく取り除くことがで
きれば、放射線治療の効果が高まるのではないか」とみている。
がん幹細胞を狙い撃ちする治療薬を開発するには、がん幹細胞の目印になる
マーカーと呼ばれるたんぱく質を見つけるのが第一歩。
がん幹細胞のマーカー探しは世界的な競争になっている。

がん幹細胞の研究は九大や放医研のほか熊本大学や千葉県がんセンターでも
進んでいる。金沢大学は4月、がん研究所内に日本初のがん幹細胞研究セン
ターを設立、専門に研究する体制を整えた。
金沢大の平尾敦教授は「がん患者の何割ががん幹細胞を持っているか検証す
る必要があるが、がん治療を大きく前進させる可能性を秘めている」と期待して
いる。（西山彰彦）
つづく・・・

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