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酒田で必ず行きたいと思っていた土門拳記念館
酒田出身
特に今 土門拳の昭和というタイトルで展示がされているのでこれは逃してはいけない・・
館内は土門拳の写真が多数展示されています。
有名な古寺巡礼
これは・・・ひときわ目をみはる写真が
今年 見にいった 渡岸寺 十一面観音像 頭部の写真 すばらしい・・正面から見た頭部と後ろから見た大笑面のある頭部と・・
そしてなんといっても室生寺の写真 土門拳が通い詰めた室生寺の写真
ここの十一面観音もとてもすばらしい
そして十二神将の写真も表情が豊かですばらしい
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自分が一番好きな土門拳の写真は
「筑豊のこどもたち」
リアリズム写真の最高作品と自分は思います。
この写真集 当時ガリバンすりで定価100円 土門がこの筑豊の悲惨な状況を多くの人々
に知ってもらいたいという意志がこもってると思います。
国のエネルギー政策の転換で閉山になった筑豊の炭坑 その炭鉱町に貧困と向かい合い
ながら、けなげにいきていく子供たちをフイルムに納めている
・・・・・・
泣く子ー子だくさんの炭住街にはこどもの泣き声が絶えない
失業した父親 息子と手をつないでこどもたちが遊ぶ姿を眺め じっと飢餓の熱に耐える
すべての写真が今のわれわれの飽食の時代に訴えかけてきている・・
こうして実際の写真を眼の前にしてひしひしと訴えてくる
あまりにも悲しすぎる現実 土門の訴えてくる写真
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これが昔から自分が頭からはなれない写真です・・・
るみえちゃんとさゆりちゃん 父親が病気 母親が出稼ぎ 幼い少女が留守番をして育った・・
そして るみえちゃんのおとうさんは死んだ
なにかたまらない気持になるのは自分も親だからだろうかな・・
(写真は 写真集 より)
そしてもう一つ、土門作品で自分はこれがというのが・・・
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広島
広島の被爆者のことは何もしらなかったことにショックを受けたと土門はいっている
この被爆後の広島をつたえないとという使命でシャッターを切った・・・
貧困と戦争 そしてこどもたち・・・
土門のリアリズム写真の根底に流れてるのはこの三つのテーマーだと思う・・
土門のいう「絶対非演出の絶対スナップ」
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普通に見たら30-40分ぐらいで帰る人が多いのに1時間半以上もいた・・
外に出ると降ってた雨もやんでいた・・・
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土門拳と昭和 写真集を買ってかえりました・・・