本の初めに・・・
本書は単なる希望の書でない。むしろ失望の書である。
幸福は「分かち合う」ものである。分かち合うべき幸福を奪い合うものだと
される日本社会への失望である。
現在の危機は「分かち合い」を「奪い合い」とされていることから生じている。
「奪い合い」を「分かち合い」にそうした行動を求める能動的希望の書が本書である。
としてある。
大きな内容としてはアメリカ ドイツ 日本 スエーデンの経済成長率 ジニ係数(格差指数)
社会保障の金額比率 社会保障の内容 相対的貧困率 財政収支などの指標をもとに
分かち合いの経済の優位性を述べている。
相対的貧困率 アメリカ17.1% ドイツ9.8% スエーデン5.3% 日本15.3%
2001年から2006年平均なので、現在はより指標としては大きくなっていると思われる。
新自由主義のアメリカ日本が相対的貧困率がおおきくなるのは必然である。
日本は小泉竹中の構造改革で労働者派遣法を改悪し派遣労働者を増大させ雇用の不安定をもたらした
2013年から2020年の間の安倍政権での実質賃金は1%も上がっていない、あがるわけはない
大規模な金融緩和で経営者は安い金利で借り入れをし株価は日銀の日経225投資信託で株を買いまくり
なにもしなでも株価は安定でだぼついた金がながれ株価はあがり経営者はのうのうとしている間に
新興国にすべての産業がやられてしまう、家電 半導体などがいい例である。
財政収支が特徴的だ・・・
アメリカ▲2.8% ドイツ▲2.7% スエーデン1.4% 日本▲6.7%
宇沢弘文東京大学名誉教授の言葉が引用をところどころで引用されています。
市場原理主義の毒を飲み、悪魔に魂を売り渡した新自由主義の唱道者たちは、こうした悲劇の
生じることを百も承知していた。多くの人が生活破綻に陥るような悲惨な事態が起こることを
承知で、新自由主義的政策を推進したとすれば未必の故意である。