画仙紙 半切1/3
7月山形を訪れた帰路、絶好の条件で「蔵王の御釜」を見ることができました。
当地方では蔵王は蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いのですが、蔵王山と言う単独峰はありません。
北東の山形県側から南西の宮城県側に多くの峰々が連なる連峰です。
最高峰の熊野岳は山形県側、蔵王のシンボル的存在の「御釜」は宮城県側にあります。
「御釜」一帯はカルデラで、外輪山の東側が崩壊しているため馬蹄形になっています。
この外輪山の内側に五色岳があり、西側中腹の爆裂火口の底に水が溜まってできたのが「御釜」です。
この独特の釜の形状とエメラルドグリーンの湖面が神秘的な雰囲気を醸し出しているのでしょう。
湖面の色は火山活動や水中の化学反応、太陽光線の当たり具合などで微妙に変化します。
そのため別名「五色湖」あるいは「五色沼」と呼ばれることもあります。
「御釜」の姿は見る位置により変わりますが、これは展望台から少し刈田岳に登った辺りから見たものです。