里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ピーマンの簡易な誘引と整枝

2020年07月21日 | 畑:果菜類

 ピーマンは6月末から収穫が始まりました。6月の気温が高かったため、小さい苗を植えたことを思えば早まりました。
 誘引は、中央の1本の支柱と、畝の両側に廃材を利用したパイプを立て、それに横の直管パイプをフックバンドで止めた簡易な方法で行っています。ナスの誘引とほぼ同じやり方です。


 枝を止めるのは中央の支柱にだけで直管パイプには縛りません。直管パイプに枝が密着すると枝はあまり動かず、垂れ下がらないようになります。


 枝が伸びるのに合せて、この横の直管パイプを上げていきます。フックバンドを完全には止めていないので、下から上に軽く叩くと簡単に上がります。

 ピーマンの枝は細いため、実が着くと枝が垂れ下がりやすい。今回一挙に20センチ位上げました。支柱はピーマンの枝が広がるのに合わせ上の方が少し広がっています。



 この反対側の横パイプも上げました。
 これからもパイプを上げるのでフックバンドを完全には止めません。


 これで、枝の垂れ下がりは防げます。時に枝折れしたり、パイプの下をすり抜けるものもありますが、ピーマンは分枝が多いので、それらは切ってしまいます。

 整枝は最も簡易な「ふところ枝」の整理を行っています。
 ピーマンは花芽が着くごとに2本に分枝し、ねずみ算式に枝が増えていくので放置するとどんどん枝が混んでいきます。
 「ふところ枝」とは株の内側の方に向かって伸びている枝の通称です。これを整理し、光線の通りをよくします。風通しが良くなることで病害虫予防にもなり、花芽も整理されて実の太りも良くなります。
 旺盛に茂っており、かなり混んできました。


 株を上からのぞき込むようにして、ふところ枝を整理します。
 株の中心に向かっている枝を間引きました。

 株の中央部が透けて見えるようになりました。


 ピーマンの簡易な誘引と整枝が終わりました。


 複数の分枝から穫れるようになり、これから収穫の最盛期に入ります。


 品種は「京みどり」。縦長で表面に筋が入ったスマートな形をしています。果肉がやや薄く軟らかなピーマンです。

古木の梅は危機を脱したか

2020年07月20日 | 古木管理

 我が家の庭にある古木の梅は、ザクロと同様樹齢は130年以上と推測されます。


 これが危機的状況に陥りました。そもそも老木がゆえに弱っているのに加えて、害虫が寄生したのです。
 カイガラムシの一種でタマカタカイガラムシという害虫です。調べて分りました。
 冬の剪定時に見ると、びっしりと付いている枝があり、かなりの重症でした。近年梅での被害が拡大している新たな害虫らしく、何らかの経路で我が家にも入ってきたものと思われます。はじめ家裏の実取用の梅に付きました。
 害虫の付いているのは白梅の方で紅梅はまだ付いていないようでした。
 近年は、剪定する時には老木であることを考え、徒長枝や枯れ枝の整理をする程度にして強い剪定はしていません。
 初めての経験で、対策に困りましたが、カイガラムシ退治を最優先させることにしました。害虫が付いている枝や高く伸びて防除しにくい枝は思い切って切り落としました。(剪定時
 手の届く軽いところはゴム手袋とタワシで擦り落としました。さらにマシン油乳剤を散布しましたが、これはなかなかやりにくい。
 思い切った剪定をしたので弱ってしまうのが心配でしたが、花は大分薄くなったものの、葉の方は思った以上に茂ってきました。


強剪定した分新葉が沢山吹き出したようです。何とか危機は脱したように見えます。


 しかし、よく見るとタマカタカイガラムシが付いている枝が残っていました。このくらい葉が出ていれば切っても支障はないと思い、切り落としました。


 一番左端の枝です。


 やはり付いています。気持ちのいいものではありません。遠くに持って行き処分しました。


 こちらは紅梅です。

 相変わらず空洞や腐れは目立つものの、新葉は伸びています。カイガラムシは付いていないように見えます。


 とりあえずは、悪化はせず済みました。思い切った剪定も悪くなかったようです。マシン油乳剤の効果は判然としませんがマイナスもありません。よく見ればまだ残っている可能性が十分あるので注意して見ていくつもりです。

アジサイを水墨画で描く

2020年07月19日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3

 アジサイを水墨画で描きました。
 少々変った構図にしてみました。花色は青のイメージですが、顔彩は使わず、水墨で描きました。
 梅雨時に似合う花にアジサイを挙げる方は多いかもしれません。今月に入り連日の雨で、いい加減にして欲しいという心境ですが、アジサイは素知らぬ顔。雨に濡れて花色は一段と冴えます。近年は青のみならず紫、ピンク、白と彩りも豊かになりました。
 一昨年の墨画会に出品した掛軸が墨彩画の「紫陽花」。
 青と紫の花を顔彩を用いて描きました。以前に記録していますが、再掲します。
           

 虫干しを兼ねて取り出し、床の間に掛けてみました。



鮮やかな色のアジサイ

2020年07月18日 | 暮らし

 今日も冷たい雨。当地方のヤマセは止まりません。それでもアジサイは鮮やかに咲いています。
 我が家のアジサイは色づきがイマイチのものが多いですが、過日、近くの集落に綺麗に管理されているアジサイがあるので撮らせていただきました。


 沢山のアジサイがよく手入れされています。


 青、ピンク、白、紫、種々並んでいます。

 所々にガクアジサイも。

 青のアジサイのすぐそばにピンクのアジサイ。

 白のアジサイでしょうか。

 鮮やかな青のアジサイ。

 ピンクの発色もいい。


 ガクアジサイは我が家にも似たものがあります。

 品種がいくつかあるのは確かですが、肥料などで土壌pHを調節しているかどうかは分りません。


 これは別集落のアジサイ。

 ガクアジサイが特に鮮やかです。


 青が良く発色しているものが多い。

 青のアジサイも綺麗です。

 綺麗に発色しています。

 ピンクのアジサイもよく色が出ています。

 いずれのアジサイも、よく発色しています。
 我が家のアジサイに発色が悪い株が多いのは土の問題なのかアジサイの種類によるものなのか。



不思議なアジサイの花の色

2020年07月17日 | 

 梅雨時の花といえば、やはりアジサイでしょうか。雨に濡れたアジサイは風情があります。連日の悪天候にうんざりした気持ちが和らぎます。
 今年は7月早々から見れるようになりました。それでも、我が家のアジサイは他より色づくのが遅い株が多いようです。
 これは、家裏にある大株のアジサイ。

 色づくのに非常に時間がかかっています。しかも微妙な色です。


 これはやや青味が強いか。

 これは別の株ですが、グラデーションがかかっているように見えます。


 これは畑のそばのアジサイ。

 一番早く色づきます。

 我が家では一番クリアな青のアジサイ。

 このアジサイは未だこの状態。


 ガクアジサイ。

 やはり色づきが遅い、というか悪い。

 微妙な色合いです。


中心の花の部分が青とピンク両方です。


 別のガクアジサイ。


 さらに遅い。

 一般に花といわれている部分は装飾花で、おしべとめしべが退化し、一見花びらに見えるものは萼(がく)。
 アジサイの花の色は土壌のpH(酸度)で変わり、「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」。これは、よく話題になるので私の頭の中にも刷り込まれました。
 しかし、どうなのでしょう。この辺りで特別なことをしなければ、中性やアルカリ性の土はまずありません。ほとんど酸性土壌と言って良いはずなので、地植えではみんな青のアジサイになるはずですが、実際はそうではありません。
 元々アジサイの持つアントシアンと酸性土壌のアルミニウムイオンが結合して青色を発色し、そうでなければ、元々のアントシアンのピンク色が発色するというのがメカニズムらしい。しかし、実際に植えているのを見るとそう単純ではありません。
 育苗ハウスの前のガクアジサイ。


 まずまずの色が出ていますが、やはりグラデーションがかかっています。


これはしっかりした青のようです。


 このアジサイはなかなか色が出てきません。
 しばらく白のアジサイかと思っていました。それでも少し経つとピンクがかってくるのは感じていました。


 今年、改めてよく見てみると、色が出ているようです。


 汚れた感じで相当に微妙ですが。

 白のアジサイは元々アントシアンを持たないため、土壌にかかわらず白色のままと言います。
 花色は開花から次第に変化し、花の老化によって赤味を帯びてくるらしく、これもそうなのかと思っていましたが、どうも違うようです。
 これは別のアジサイ。


汚れた感じながら何となく青っぽいような。


 元々青系とピンク系の品種があるのでしょうから品種によって酸性土壌、アルカリ土壌に反応する程度が相当違うのかもしれません。育種が発達し、最近は色んなアジサイが見られるようになってきました。昔はこの辺りのアジサイは青色だけだったような気がします。
 草花に疎い私にはアジサイの花の色は不思議です。