里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

旨い「寒咲花菜」は酷寒に耐えられるか

2023年02月08日 | 畑:花菜類

厳寒期になって一層旨味が増したナバナ類の一つ「寒咲花菜」。
厳寒期に入っても元気でしたが、大寒からの酷寒は尋常でありません。ここ二日ほど気温が上がりホッと一息と言ったところ。
さすがに「寒咲花菜」は凍害を受けています。


「寒咲花菜」は11月20日頃に収穫を開始、12月半ばからはわき芽(側枝)の収穫が始まり最盛期に入りました。
年明け後は、気温は低下したものの極端な低温にはならず、体内に糖分を蓄えて耐寒性は増していたはずです。
沢山のわき芽(側枝)が出て収穫のピークとなっていました。
穏やかだった天候も大寒以降は一転して酷寒に。
連日-5℃以下が1週間以上、通算では10日以上に達しました。-8℃を記録した日もあります。
ここまで酷寒になるとはそれまでの気象経過からは想定しにくい。
一方、雪は僅かしか降っていないので、収穫はずっと続いています。
しかし、ここまで寒さが厳しいと、「寒咲花菜」は無傷で済む訳にはいきません。


茎は凍結し、萎れて復活しないものがかなり出ています。
この株は側枝を沢山収穫した後、葉と茎が白化しています。低温による霜焼けの症状です。


それでも下の方から出ているわき芽(側枝)はしっかりしています。


穫り頃の花芽も多数。


株ごと凍害が酷くなっているものは、体力がなく茎の凍結に耐えきれないようです。
遅れてまだ伸びきっていない側枝は元気に見えます。


このような側枝は確実に収穫出来ます。


側枝の収穫が早かった株は孫茎が伸びてきました。
しかし、こうなるとダメージは大きい。どのくらいが持ちこたえられるか。


側枝の出が遅れている株は比較的ダメージが少ない。


例年、側枝はわき芽を2、3芽残しで切りますが、今年は数芽残しと多くしています。
この酷寒に耐えて、どのくらい孫茎が伸びてくれるか。
それでも、健気に穫れ続けています。


花菜は茎から新葉までますます軟らかく風味豊かになっており旨い。
花菜は人気が高いので、半数くらいはこの酷寒を耐え、孫茎の収穫まで続いてほしい。


水墨画「冬の津軽富士」

2023年02月07日 | 水墨画:風景他
画仙紙 色紙  

青森県津軽地方のシンボルとも言える岩木山を水墨画で描きました。
色紙に風景画を描くことは殆どなく、しばらく前、モウズイカさんの画像をモチーフに鳥海山を描いて以来です。
津軽地方も今冬はとりわけ雪が多いと聞きます。岩木山がくっきりと見えることも少ないことでしょう。
雪に慣れているとは言え、そのご苦労を思いつつ描いてみました。
津軽は何度か訪ねています。しかし、冬季には経験がありません。
ネットに公開されている画像をモチーフにしましたが、見る位置で姿も変わり、平野部の正面から眺めた岩木山はこれよりもっと山の字に見えるようです。
前方に見える立木は当然のことながらりんご園。深い雪に覆われた先に雄大な岩木山を望む絶景です。
岩木山は「津軽富士」と言われる綺麗な単独峰で、画になりやすい。
山には登ったことはありませんが、麓の岩木山神社には参詣したことがあります。
姿形がやわらかく、女性的な優美さを感じさせる山です。
地元では親しみをもってお岩木山やお岩木様と呼ばれるのも頷ける気がします。


干し柿づくり'22~白粉は順調に回る

2023年02月06日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めから約2ヵ月半。
昨年は蜂屋柿が大不作で例年の半分以下の量です。
それでも乾燥は概ね順調に進み、まずまずの干し柿に仕上がりました。
白粉の吹き出しも順調で、綺麗に回りました。
但し、大玉の大半は贈答にしたため、残されたものは多くが中玉、小玉です。
室内に取り込んだ後、1月10日頃にはポリ袋に入れ、気温の上がらない部屋で保管してきました。


いつまでも放置すると硬くなってくるため空気に晒さないようにする必要があります。
この方法はベストではないと思いますが、簡便です。
逐次消費してきたので残りは少ない。昨年は、今頃100個くらいも残っていました。
今年は大玉は残っておらず、中玉も残り僅か。
これが中玉。


これが小玉。


白粉は全体に回っています。
白粉は中の糖分が表面に吹き出したもの。甘味と白粉の多少は関係ありません。
ただ、この時期に白粉が無いと物足りない感じにはなります。
これは年内のあんぽ柿の状態でタッパーに入れ、冷蔵庫で保管していた干し柿。


数少なくなりましたが、自然に白粉が吹いてきました。比較的軟らかい状態で保たれています。
よりあんぽ柿に近い状態を保ちたい場合は、ラップに包んでからタッパーに入れれば、軟らかさは保たれます。この辺は個々人の好みの問題です。
さらに長期に保存しようと思えば冷凍が確実。
量は少ないながら、あんぽ柿を冷凍保存中の干し柿。一時取り出してみました。


これは大玉。冷凍でもカチンカチンにはならず、弾力があります。
干し柿は水分が少なくなっているからです。


こちらは、茶菓子として出ている干し柿。残り少ない中玉です。


1個取ってみました。


割いてみます。


これは中身が飴色で比較的明るい。ねっとりした柿のヨウカンと言った趣。
典型的な小生好みの「ころ柿」です。


酷寒の寒締めホウレンソウ

2023年02月05日 | 畑:葉菜類

秋冬ホウレンソウは4回に播いていますが、3回目に播いたホウレンソウを穫り始めました。
これは「寒締めホウレンソウ」として収穫するよう作っているものです。


品種はソロモン。種播きが10月18日。
順調に生育し、厳寒期でも覆いはしません。


すでに収穫出来る大きさに生長していましたが、まだ2回目に播いたホウレンソウを穫っていました。
このように、まだ少し残っています。

大寒までは穏やかな天候で、厳しい冷え込みもあまりありませんでした。
ところが大寒から一転、1週間以上連続して最低気温が-5℃を下回る日が続きました。
正に「寒締めホウレンソウ」のイメージ通りと言うべき酷寒となりました。
すでに種を播いてから3ヵ月半ほど経っています。しかし、この低温下では最近はほとんど生長していないでしょう。
「寒締めホウレンソウ」とは、ハウス栽培で収穫前に外気に2週間ほど晒すホウレンソウを指して使っているようです。
しかし、我が家のホウレンソウは最初から最後まで完全な自然環境に晒しているので、これ以上の「寒締めホウレンソウ」はないでしょう。
ただし、今年作っているソロモンという品種は、厳寒でも外観の変化が比較的少ない。
昨年まで作っていたクロノスは地べたに張り付くようになり、葉にも縮みが大分出ました。それに比べると程度はずっと軽い。


外観からは大きく変わったように見えないかもしれません。
混んできた畝の中ほどと違い端の方はさすがに地に這っています。


大寒以降の酷寒で、糖度とビタミン含量は最高に高まっているはずです。
これは助っ人が収穫したもの。やや行儀が悪くいっぱいに広がります。


こちらは4回目に播いたホウレンソウ。


10月28日に種播きし、12月半ばから不織布をべた掛けしています。
べた掛けを少し開いてみます。品種は2品種。
これがソロモン。


少し伸びすぎるかと思いましたが、酷寒となり、適当な生長具合のようです。
葉には縮みが出てきました。。


これがクロノス。


こちらの方が葉色がより濃緑で縮みも多く出ています。それでも昨年はもっと縮みが多く葉も寝ていました。


不織布はもう少し掛けたままにします。
今どきなら、大雪にさえならなければ甘味や旨味がピークのホウレンソウを穫ることができます。



冬囲いしたハクサイを穫る

2023年02月04日 | 畑:葉菜類

冬囲いしたハクサイを穫りました。
冬囲いしたのは12月21日。
品種は、トーホク種苗の中晩生種「郷秋80日」。8月25日に直播きしたもの。
年内には殆どが完全結球していました。
冬囲いは2通りの方法で行っています。
2畝のうち1畝は畑に置いたまま、1畝は室内に取り込み囲いました。
それぞれ20株余り。早生種が残っていたため、まだいくらも消費していません。
こちらが作業場の中に取り込んで囲ったハクサイ。


何れ畑に囲ったハクサイを取り込まなければならないので、こちらから消費しスペースを確保します。
外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せています。


この方法は大雪や厳冬の年でも確実な方法です。
以前は大半この方法でしたが、手間がかかり一定のスペースが必要です。
中玉と思われる新聞紙を開いてみます。


外葉の数枚を剥げば綺麗な結球。しっかりとしています。


包むときに外葉数枚を必ず残すことが大事です。
外葉を外せば結球部分の水分は殆ど変わらず、畑のものと遜色ない鮮度が確保できます。3㎏強ありました。


こちらが畑でそのまま囲ったハクサイ。不織布で覆いをしています。


まだ全く手を付けていません。
もともと外葉が大きくしっかりしており、強く縛っています。


一般に行われている方法で、最も簡便な方法です。
ただし、大雪や厳冬の年には雪に埋もれたり凍害を受けたりする心配があります。
今年は1月中旬までは好天で極端な低温もありませんでした。
しかし、大寒の日から一変、最低気温は連日-5℃以下に。-7、8℃を記録した日もありました。
一見したところ外葉の傷みは想定していた程度です。


大きな外葉が十分に付いていたので結球への影響は少ないはずですが。
この大株を穫ってみました。


外葉を数枚剥くと綺麗なハクサイです。
しかし、よく見ると葉柄が凍結したことが分ります。


3.5㎏を越える大玉でした。


今ははっきりしませんが、何日か経つと葉柄が変色する可能性があります。
真冬日もあって、10日間も極低温が続いたのですから、当然かもしれません。
凍害の症状がどの程度になるかはもう少し経たないと不明です。
場合によっては、こちらから先に穫るようになるかも分かりません。
過去に、外葉のやや小さい中生種を3月まで置いたところ凍害の症状が酷かった経験があります。
また、畑にいつまでも置いておけば次第に生長するので、結球中で花芽が伸び割れてきます。
何れ、外に囲ったハクサイは今月中には中に取り込む必要があります。