テレビカメラのレンズにどうして
日本光学のニッコールが選ばれたのでしょう?
35ミリカメラのレンズとしては
キャノンのレンズ名、セレナーがありましたが
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テレビカメラの撮像管イメージオルシコンの
光電面のサイズは丁度、24×36ミリの
ライカ判に近いのです。
そこで、ライカ判のレンズのニッコールが
選ばれて、マウントはテレビカメラ用の
PYEマウントに改造されて使われました
テレビカメラのレンズターレット盤に
取り付けられた4本のレンズの絞はそれぞれ
F5、6~8に手で合わせて
使っていました
テレビスタジオのドラマの照明は
映画スタジオに比べてはるかに
暗かったのですが、撮像管イメージ・オルシコンの
感度が高かったので、
F5、6~8まで絞り込めたのでした
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テレビ番組にもよりますが
レンズの絞りがF5、6より開くと
被写界深度が浅くなって、画面のピントを
合わせるのが難しくなるのです
劇場中継カメラのレンズは
135ミリ、250ミリ、
開放F値5、6の400ミリや
600ミリのニッコールレンズが
用意されていました
テレビカメラに折角の名レンズ、ニッコールを
使用しても、テレビ画面からはレンズの味は
感じられませんでした
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余談ですが最近のデジタルカメラでも
レンズの味は感じられませんね…