やがてザ・シンフォニーホールで
カラヤン指揮のベルリン・フィル
公演当日がきました。
一般の高価な演奏会にテレビカメラが
客席に舞台にセッティングされるので
カメラを操作するカメラマンはジャンパーなど
作業着ではなく、目立たないように地味な
自前のスーツ姿です。
舞台上の上手に2台、下手に1台のカメラは
カメラ位置を微妙に調整できるように
スタジオで使用しているドリーを持ち込みました。
指揮台のカラヤンを撮るローアングルのハンディカメラ
は事前に舞台にセッティングされています。
担当カメラマンは出演の楽団員に紛れて一緒に
舞台に上がります。また、演奏が済んで楽団員の
退場に合わせて、一緒に退場しますから
客席の観客にはわかりません
… … …
ベルリン・フィルの舞台下手から
指揮者カラヤンの登場です。歩行が少し
困難です。やがて指揮台に上がります
カラヤンの登場から指揮台まで時間がかかります
番組放映ではこの時間は編集でカットされます。
最初の曲目、
モーツァルト、ディヴェルトメント15番の
演奏が始まりました。
… … …
我々テレビスタッフはテレビ用の台本で取材します
舞台のオーケストラは譜面で進行します
中継車のディレクター卓の横にアルバイトの音大の
女子学生が、
「いま、××小節が終わりました。次
○○小節からオーボエのソロに入ります…」などと大声を
上げています
テレビスタッフはその声をインターカム(ヘッドホン)で
聞きながらテレビ台本の
どこを指しているのか素早く探します
演奏はドンドン進んで行きます