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私は学生時代を終えて大阪で
就職してしばらく経った頃の
話です…
大阪(梅田)駅前のヒルトンホテル等が
まだ、ありませんでした。
駅前には、平屋建ての旭屋書店があって
私はよく通いました。
その旭屋書店の横に小さな店、
「駅前ラジオ」がありました。
私は電化製品の修理部品を
探すのにこの店に入りました。
… … …
この小さな店は、昔、京都の
四条寺町通りのラジオ部品店と
同じ雰囲気で店内に部品が乱雑に
並んでいました。
そして、店には小柄のおばさんが
店番をしていました。
… …
その小柄のおばさんは、私に
「何が要りますか?…」と
私は「××を下さい!…」
そのおばさんは、店の若い店員に
「Aちゃん…奥の、上から何番目、その横の
××を持ってきて!…」と指図します。
… … …
そのおばさんの応対ぶりが昔、
京都の「中川ムセン」のおばさんを
思い出して、ここにも名物のおばさんが
いるんだなあと…懐かしく思いました。
… … …
その後、梅田駅前開発で旭屋書店も
駅前ラジオも移転してしまいました。
駅前第4ビル地下にこの、駅前ラジオは
ありました。新しい店はすっかり綺麗に
なっていました。
あの名物おばさんは店先に座っていましたが
少し寂しそうに私には思えました。
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