初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

映画のロケーション

2009年01月20日 20時30分20秒 | Weblog
 裕次郎が銀座を歩いています。交差点を足早に渡ります。横を歩いている人々は気付きません。
この撮影は日活が誇る隠し撮りなのです。前日に、会社のスタッフルームで綿密な打ち合わせをします。撮影当日の出発は撮影隊と俳優さんはそれぞれ、別々に出発します。場所と時間を決めて打ち合わせ通りに銀座で演技をすれば、どこからか隠されたフランス、エクレール社製のカメフレックスが捉えます。このカメラはドイツのアリフレックス同様、ミラーシャッター、一眼レフ形式のカメラで、ズームレンズが使えます。

 新宿で警察官、刑事が容疑者を追いかける撮影がありました。それぞれ隠し撮りを進めていく途中で、周りの人が一緒になって容疑者役の俳優さんを追いかけ始めました。そのあと、どうなったのか聞いていませんが、使えるところまで使ったのでしょう。

 有名な俳優さんが街で横を歩いていてもなかなか気づかれるものではありません。

 時代劇のロケーションは着物にかつらをつけますから、隠し撮りなどはできません。
会社からロケパスを仕立てて、現場まで行きます。映画会社のマークがついたバスが行くのですから、現場は見物で人だかりです。
 よく行くところは、撮影所に近くて竹藪があって、立ち回りに向いているところに大原野がありました。時々、よその会社がそこを使っていてかちあったことがありました。

 あの広い京都御所で大名行列の撮影がありました。扮装した俳優さんだけでは行列の人数が足りません。大勢のアルバイトのエキストラさんも参加します。行列の前の方から殿様の乗る駕籠あたりまで、裃を着けた俳優さんが並ぶのです。後ろの方は普通の服を着た人が延々と並びます。あまり目立つ赤い服や黄色い服を着ていなければ、そのまま行列を作ります。あとで、ラッシュ試写を見ると前から後ろまで立派な大名行列になっていました。

 映画制作にはいろいろなあの手この手があります。




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