けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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怒気を散らす   アルツハイマー症と抑肝散  

2008-09-09 00:29:02 | 東洋医学全般
先日衛星放送で「試してガッテン」という番組を見た母から、「アルツハイマーで急に怒りっぽくなって施設に入れられていた女性が抑なんとか散とか言う漢方薬で、退院できたそうよ」といっていました。彼女は大正15年(昭和元年)81歳です。

母とはよく健康関連の話題であらそいになります。
母は自分が若い時分に結核をやって片肺なので、やたら健康雑誌や、インターネットの健康欄を読みまくっているので、一種の健康オタク的なところがあるのです。
しかし、私から見れば「シロウトがリクツこくんじゃねーよ」みたいな気持ちがあるわけです。

健康雑誌の「、、、、をしたらあっというまに、、、」「長年苦しんだ、、、がたったの1週間で、、、」「劇やせ!、、、健康法!」。。。。。。。的な表現は好きではありません。
人様の病がそんな簡単に完治してたまるものかい!(でも、偶然その方にぴったりとあった健康法がみつかったのなら、それはそれでたいへんよいことなのですが。。。。)

しかし今回の話題ではある「怒気を散らす」ということでは、ある種の体の状態では、この「抑肝散(よっかんさん)」が大変よいということは事実であります。

この抑肝散は陳皮(ちんぴ)と半夏(はんげ)を加えて、抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)として出される場合が多く、当診療院ではベストセラーの漢方方剤です。

もちろん抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)イコールアルツハイマーの薬と考えるのではありません。

たまったストレスや、飲みすぎや、アルツハイマーや、細かい仕事をしすぎてたまった体の熱が起こす、イライラ、めまい、腰痛、肋間神経痛、不眠、高血圧などに使えるのです。

次回はこのメカニズムと、どのような方にこの漢方方剤が適応するかをお話したいと思います。

日本伝統鍼灸漢方

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